龍人のvrmmo

オレンジ狐

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4話

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「らっしゃいらっしゃい!今日はアンジーが安いよ!そこのお姉さん!買っていかないかい?」

「いらっしゃいませー!ポーション1本10Gです!毒消しなんかも売っています!」

「片手剣から防具まで、金属系を売ってるよ!ぜひ見ていってね!」


人が多いな、しかも騒がしい

「な、なんというか、賑やかですね」

まずは、商店街の方に行ってみるか...

カツカツ、カツカツ



「いらっしゃいー、今日はリンゴウが安いよー」

「今日は打ち身薬の特売日だよー、見ていっておくれー」

「だいぶ落ち着いてきましたね」

この辺りは、ここに住んでいる人向けか

そんな事を考えながら歩いていると、たまたま通りかかった道に意識がいく

何故だろう、こっちに行きたくなった

そう思ったままに進んで行くと、一軒のあばら家がある
近づいてみると『ココウラ道場』という看板がある

ふむ、どんなものなのか、興味があるな...

コンコンコン

「すみません。どなたかいらっしゃいますか?」

ドタドタドタ、ガラッ

「入門者の方ですか!?」

柔道着を着た男性が驚いた表情でこちらに詰め寄ってくる

な、なんなんだ、急に

「いえ、あのここはどんなところなんですか?」

そうきくと、とても落ち込んだ様子で1歩引き

「ち、違うのですか...ここは【格闘術】を教えているところですが...」

格闘術、か。興味があるな

「それは、見学することは可能ですか?」

そう言うと、とても目を輝かせ、頭を上下に振る

「はっ、はいっ!どうぞ!薄汚れたところですが!」

そう言われ、辺りを見てみると

確かに薄汚れているな...

壁には、何度も補強した跡があり、床は所々抜け落ちている

そう見ているのを見て慌て始める

「だ、大丈夫です!道場の方はしっかり手入れがされているので!ささっ、どうぞ中に!」

そう言われ中に入ると

うん?体が楽になった...?

体の変化に気づき、足を止める
それを見て疑問に思ったのか

「どうかしましたか?」

そう言って首をかしげる

「いえ、体が楽になった気がしたものですから...」

その言葉を聞き、まばたきをすると、何か思うところがあったのか

「もしかして、黒龍人、ですか?」

その問いに頷くと

「確か黒龍人は日の当たっている場所では、うまく動くことが出来ないそうです。もしかしたら、それかもしれませんね」

なるほど、まだ、この体に慣れていないだけかと思っていたらそういうことだったのか

「そうなのですか、教えて下さりありがとうございます。私はキョウと言います。先ほどおっしゃっていた通り、黒龍人です」

そう言うと、慌てだし

「ぼ、僕はココウラと言います。人間です!」

その答えに笑みを浮かべ

「はい、よろしくお願いいたします、ココウラ殿」

そう言うと、わたわたと手を振り出し

「殿だなんて!さ、さあ!道場に行きましょうか!」

そう言って早足で奥に行く
それについていくと、傷んだところが見つからないほど、綺麗な道場に着く

「ここが、道場です!ちょっと着替えてくるので、待っていてください!」

それに頷くと、来た道を戻って行った

丸太に瓦、鉄板まであるな...

辺りを見回していると、先程と変わらない格好で戻ってくる

「も、もう着替えていました...それでは基本からお見せしたいと思います!」

そう言うと、雰囲気が変わった
真剣な目つきで、集中していき、

「せいっ!」

バキンッ!

たった一回の蹴りで...

壁に止めてあった鉄板だけが砕けた

「す、すごいですね」

そう、目を見開きながら言うと、
少し照れた様子で

「い、いえ、僕はこれ以外がからっきしダメで。で、でも、たくさんの人に知って欲しくて道場をやっているんですけど、なかなか人が来なくて...」

そう自分で言っている内にどんどん落ち込んでいく

「ココウラ殿、お願いがあります」

そう言うと、バッとこっちを見て言う

「はっ、はい!?」

「もし、良ければ私を弟子にしてくれませんか?」

そう言うと、瞳がこぼれ落ちそうなほど目を見開き

「ほ、本当に?」

「はい」

「ほんとのほんとに?」

「ええ」

そう笑みを浮かべながら頷くと手を握りしめ、ブンブンと上下に振る

「も、もちろんです!ぜひ、なってください!」

それにこちらも笑うと

「よろしくお願いいたします、ココウラ師匠」

それを聞き、目を輝かせると

「師匠、し、しょう。ふふっ、ふふふっ」

そう言って笑い始めた







「ところで師匠」

「はいっ!」

「【格闘術】を学ぶには何が必要ですか?」

「何も!」

「えっと...?」

「何もいりません!」

「そ、そうですか...」

本当に大丈夫だろうか...?
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