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第十章 アリスティリアは人気者
行きたくない…
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「……行きたくないです……」
ディクルディアでのトラウマ祭りから帰国し、アリスティリアの様子が落ち着いてきた頃、別の国からアリスティリア夫婦に訪問要請がきた。
精霊国エスタルディアから、大精霊と精霊王が詫びたいと呼んでいるらしい。
「……リア。リアはそう言うだろうと伝えたのですが…。レティーシア様から手紙を預かりました」
エヴァンから渡された手紙を受け取り、中を確認する。
「……はぁ。行きたくないですが、行くしかないみたいです……」
手紙にはまだエスタルディアには、アリスティリアが〖火の大精霊〗の血筋だと信じて疑わない者達がいるらしく、違うと言うことを大体的に知らしめるために、精霊王と大精霊達が直々にアリスティリアを確認して宣言したいということらしい。
今後もくだらない輩を寄せ付けないためにも、行った方がいいと思うという、レティーシアからの内容であった。
手紙には、『産まれてくる子供達のためにも』と書かれていた。
そう。アリスティリアは先日、双子を妊娠していることが確認されたのだ。
本人は神界に呼ばれた時に性別も聞いていたので、
「はあ。そうですか…」
で、終わったのだが。
「双子!後継ぎ?後継ぎが出来たのか!?」
「貴方!もしかしたら、次の王太子妃も一緒かも知れませんわ!!」
スヴェンとエマリーが見た事ないくらいの興奮っぷりに、エヴァン達ばかりか、ラフィン達までドン引いたほどであった。
産まれるのはまだ先だと言うのに、すでに必要な物を取り寄せようとエイデル商会に問い合わせる始末。
勿論、アリスティリアを崇拝するエイデル紹介である。
最高級品ばかりを寄せ集め、更には医学連合国ナースディアからは妊婦に良いと言われる薬や飲食物。出産までの注意が事細かく記された妊婦本を出版させた。
オマケに工業公国クロスディアからも、職人達が最高品質の材料をふんだんに使い、赤ん坊用のオモチャや用品まで作って祝いとして贈ってくる始末。
それを聞きつけたバスティンやその子供達が、使えばいいと魔物の素材や、お馴染みになりつつある【アラクネの織物】が山と送られた。ついでにアラクネ達からは、レースのおくるみも添えられていた。
別邸の中は、まだ産まれてもいない子供達の品で氾濫していた。
「………行きたくないです……」
段々と気が滅入っていくアリスティリアに、エヴァンはカフィルに相談した。
「……ふむ。タンスや物置に《空間収納》の機能を付けてみようか…」
魔導具師としての本領発揮をしたカフィルにより、氾濫していく荷物が落ち着いたものの、千客万来状態の毎日に、アリスティリアが溜息を零し始めた頃。
エスタルディアでの体調を気にしたエベリウム伯爵家により、ナースディアから助産婦が付き添うことも決まった。
「……ここまで大事にしてまで、行きたくないです……。でも、行かなきゃ……」
毎晩、腕の中で泣き言を言いつつ、甘えてくるアリスティリアを、エヴァンはただ頭を撫でながら抱きしめるしかなかった。
そうして、出発の日。
「……どうして、我が家に皆様がおいでなのでしょうか?」
別邸のサロンには、四体の神獣達が人型になって寛いでいた。
「そなたら、エスタルディアに行くのであろう?アリスティリアの腹に子がおるなら、転移陣は使えまい?」
「だからって、チンタラ行くのも面倒だろ?だから、オレ達で運んでやろうって話になったんだ♪」
「「………は?」」
夫婦揃って、声が重なる。
「荷物の用意は出来ておると言うておったのぅ……」
「さっさと行きますわよ!」
そうして一行は四体の神獣達により、空を移動しての訪問となったのであるーーーー。
ディクルディアでのトラウマ祭りから帰国し、アリスティリアの様子が落ち着いてきた頃、別の国からアリスティリア夫婦に訪問要請がきた。
精霊国エスタルディアから、大精霊と精霊王が詫びたいと呼んでいるらしい。
「……リア。リアはそう言うだろうと伝えたのですが…。レティーシア様から手紙を預かりました」
エヴァンから渡された手紙を受け取り、中を確認する。
「……はぁ。行きたくないですが、行くしかないみたいです……」
手紙にはまだエスタルディアには、アリスティリアが〖火の大精霊〗の血筋だと信じて疑わない者達がいるらしく、違うと言うことを大体的に知らしめるために、精霊王と大精霊達が直々にアリスティリアを確認して宣言したいということらしい。
今後もくだらない輩を寄せ付けないためにも、行った方がいいと思うという、レティーシアからの内容であった。
手紙には、『産まれてくる子供達のためにも』と書かれていた。
そう。アリスティリアは先日、双子を妊娠していることが確認されたのだ。
本人は神界に呼ばれた時に性別も聞いていたので、
「はあ。そうですか…」
で、終わったのだが。
「双子!後継ぎ?後継ぎが出来たのか!?」
「貴方!もしかしたら、次の王太子妃も一緒かも知れませんわ!!」
スヴェンとエマリーが見た事ないくらいの興奮っぷりに、エヴァン達ばかりか、ラフィン達までドン引いたほどであった。
産まれるのはまだ先だと言うのに、すでに必要な物を取り寄せようとエイデル商会に問い合わせる始末。
勿論、アリスティリアを崇拝するエイデル紹介である。
最高級品ばかりを寄せ集め、更には医学連合国ナースディアからは妊婦に良いと言われる薬や飲食物。出産までの注意が事細かく記された妊婦本を出版させた。
オマケに工業公国クロスディアからも、職人達が最高品質の材料をふんだんに使い、赤ん坊用のオモチャや用品まで作って祝いとして贈ってくる始末。
それを聞きつけたバスティンやその子供達が、使えばいいと魔物の素材や、お馴染みになりつつある【アラクネの織物】が山と送られた。ついでにアラクネ達からは、レースのおくるみも添えられていた。
別邸の中は、まだ産まれてもいない子供達の品で氾濫していた。
「………行きたくないです……」
段々と気が滅入っていくアリスティリアに、エヴァンはカフィルに相談した。
「……ふむ。タンスや物置に《空間収納》の機能を付けてみようか…」
魔導具師としての本領発揮をしたカフィルにより、氾濫していく荷物が落ち着いたものの、千客万来状態の毎日に、アリスティリアが溜息を零し始めた頃。
エスタルディアでの体調を気にしたエベリウム伯爵家により、ナースディアから助産婦が付き添うことも決まった。
「……ここまで大事にしてまで、行きたくないです……。でも、行かなきゃ……」
毎晩、腕の中で泣き言を言いつつ、甘えてくるアリスティリアを、エヴァンはただ頭を撫でながら抱きしめるしかなかった。
そうして、出発の日。
「……どうして、我が家に皆様がおいでなのでしょうか?」
別邸のサロンには、四体の神獣達が人型になって寛いでいた。
「そなたら、エスタルディアに行くのであろう?アリスティリアの腹に子がおるなら、転移陣は使えまい?」
「だからって、チンタラ行くのも面倒だろ?だから、オレ達で運んでやろうって話になったんだ♪」
「「………は?」」
夫婦揃って、声が重なる。
「荷物の用意は出来ておると言うておったのぅ……」
「さっさと行きますわよ!」
そうして一行は四体の神獣達により、空を移動しての訪問となったのであるーーーー。
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