騎士団長はスキル《ストーカー》を極めたい!

ミアキス

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第十一章 なりきり、やりきり、これっきり

怖いわ!

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[オーディル視点]

「っ!」

執務中に扉の側で控えているエヴァンの身体が、ピクッと動いた。

「…外で何か?」

カインの言葉に、エヴァンは首を振る。
しかし、しばらくすると、ソワソワとしだして、様子がおかしい。

「エヴァン、どうした?落ち着かないようだな?」

カインが首を傾げて、問いかける。

「…申し訳ありません。お気になさらず…」

そう言いながらも、何かを気にしているようで…。

「……。あー、アリスかな?」

私の言葉に、カインとラスがバッと勢いよく私を見た。

「…仕事中にエヴァンが気にする事なんて、アリスの事だけだろう?」

私の言葉に妹大好き兄弟は、エヴァンの元に走りよった。

「「エヴァン!アリスに何かあったのか!?」」

内容重なってて、すごいな……。

タイミングも一緒で感心してしまった。

「…そろそろ悪阻で泣いてる頃でないかと…」

アリスはかなり悪阻が酷いらしく、まともに食べれていないと聞いている。

「何をしている!さっさと戻って慰めないかっ!!」

「そうですよ!貴方の代わりなんかゴロゴロいますが、アリスの替わりはいないんですよ!!」

いや、エヴァン程の使い手はゴロゴロいないからね…。

主である私を置いて、二人はエヴァンを執務室から叩き出し、アリスの元へと帰らせた。

そんな光景が何度も続くと、流石に私も辛い……。
立場がない。

レティからもアリスを心配する声を聞き、陛下は時期王太子の妃の誕生がかかっている大事な体だからと、異例の転移陣の設置許可を出した。

まあ、使えるのはエヴァンとカルステッドだけなんだが…。
それでも、城内と侯爵家直通の転移陣って、設置してもいいのか?いいのか。どうせ、産まれたら私達も利用できるしな。

それからは私の警備にはほとんど副団長達が交代で付き、エヴァンはアリスの異変を感じては、一旦戻る勤務となった。
王家公認である。

それにしても、《ストーカー》スキル。
【犯罪者スキル】だと言うのに、【ギフト】に変わるとさらに酷くなっていないか?
聞けば《第六感》というスキルも増えたとか。

獣人も勝てないくらい、アリス限定で足音を聞き分け、匂いを嗅ぎ分けるとか……。
彼はホントに人間か?アリス好き過ぎて、人間辞めてないか?

義理の娘になるのなら、アリス似の子がいいな。
エヴァン似だと、何か怖い…。
息子が狙われそうで、ホントに怖い。

新婚生活を尋ねたら、

「リアの体内に入る全ての物も、私が把握しておきたいんです!」

と、力説するので、何をしてるかと思ったら、《料理人》取れたから、食事も彼が作ろうとしていたとかーーーー。

ステリナ曰く、

「おはようから、お休みまで。若様はアリス様に関わりたい模様です…」

…産まれてくる子は、《ストーカー》ないといいなぁ。
いや、ありませんように!!

エヴァンの女性版など、今以上に怖いからね!!


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