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第十二章 トラブルは続く、何処までも……
走れ、跳べ、叫べ!
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[アリスティリア視点]
「ステリナーッ!!右前方出るわよ!!」
フェリテさんの言葉に、ステリナが走り出します。
その先にパッと現れたと思ったら、フッと消えました。一瞬のことです。
「フェリテさん、後ろです!!」
トルテさんの声にフェリテさんが振り向きざまに飛びつきましたが、フワンと空高く浮かんでいきます。
「だーあ…」
わたしの腕の中で、トリスタンが声を上げます。
「トルテ、跳びつきなさいっ!ステリナ、左後方全力で走りなさいっ!!」
母親のラフィンさんは、【封印布】を広げて待ち構えてます。
追い込み漁のようですね…。追い込まれてるのわたしの子供ですけど……。
生後半年が経ちました。
二人はスキルレベルをMAXにまでしてしまいました。
追いかけられるのを楽しんでいるようです。
お昼寝前に必ずこの追いかけっこが始まるのですから。
本来でしたら、わたしも加わるのですが、困ったことにまた妊娠してしまいました。
「……え?魔導具が壊れた?若様、何したの?」
頻繁に使用していたからか、はたまたエヴァン様のスキルが強かったからか、避妊に失敗してしまいました。
カフィル様が頭を抱えてました。
毎回ご迷惑をおかけします。
子供達のスキル対策で、敷地内からは移動できないように〖結界魔導具〗の改良もして下さいました。
「ディア様、確保ーーっ!!」
ステリナが叫んでいます。
「坊っちゃま、何処です?」
この追いかけっこのせいなのでしょうか。
トルテさんもステリナも、戦闘スキルがグングン上がっていましたし、新しく増えてました。
「ラフィン!下、移動してる!!」
ラフィンさん達が上を見ていたからでしょうか、アルヴィンは地面スレスレを浮いていました。
「な…」
捕まえようと手が伸ばされると、フッと姿を消して、また空中に現れます。
「ぼ、坊っちゃま。お昼寝…お昼寝しましょう……」
トルテさんの呼吸がだいぶ乱れてきました。
「~~っ!!ここだぁっ!!」
木の上にいつの間にか登っていたフェリテさん。現れると同時にアルヴィンに飛びつきました。
空中でクルリと一回転して着地した腕には、【封印布】に包まれて、キャッキャッとはしゃぐ息子の姿がありました。
「ぼ、坊っちゃま、確保ぉ……」
フェリテさんもその場に座り込みました。
『…………』
皆さん、声も出せない状況です。
うん。確実に戦闘よりキツいですよね。申し訳ないです、ほんと………。
フィルディアは疲れたのか、ステリナの腕の中で眠ってます。
私の抱いてるトリスタンも、目を擦りながら、ウトウトし始めました。
「あー。だあっ!」
アルヴィンはまだまだ元気そうです。
「……今日も追いかけっこですか?」
遠征に行かれていたエヴァン様が、カルステッドさんを伴い戻られました。
「お帰りなさいませ、エヴァン様。カルステッドさん」
声をかけると、頬にキスをされました。
これくらいなら、人前でもすっかり慣れました。
「若奥様。カルとお呼びください…」
わたしの腕からトリスタンを受け取りながら、そう言われました。
気をつけているのですが、こちらはなかなか慣れません。
「スタン~♪兄ちゃん、帰ったぞぉ♪」
「あ………」
ウトウトしていたトリスタンに、頬擦りをしてしまいました。
「ふ、ふぎゃあーっ!ふぎゃあぁっ!!」
ぐずり出したトリスタンに、カルステッドさんが慌てます。
「ほああっ!!ほぎゃあっ!!」
泣き声でフィルディアも起きてしまい、泣き声の混声合唱が始まりました。
こうなると、当然……。
「う…。うぎゃあっ!うぎゃあぁっ!!」
アルヴィンも加わり、飛んでもない状態です。
「「カルステッドッ!!」」
「この愚兄っ!」
「カルステッド様っ!!」
『護衛メイド』四人に殺気をぶつけられたカルステッド様は、近くに来たラフィンさんにトリスタンを渡すと、
「…すみませんでした……」
見事な土下座を披露されました。
その後は双子が眠るまで、前と後ろに括り付けられたカルステッド様が、必死に寝かしつける姿が庭で見られたのでしたーーーー。
「ステリナーッ!!右前方出るわよ!!」
フェリテさんの言葉に、ステリナが走り出します。
その先にパッと現れたと思ったら、フッと消えました。一瞬のことです。
「フェリテさん、後ろです!!」
トルテさんの声にフェリテさんが振り向きざまに飛びつきましたが、フワンと空高く浮かんでいきます。
「だーあ…」
わたしの腕の中で、トリスタンが声を上げます。
「トルテ、跳びつきなさいっ!ステリナ、左後方全力で走りなさいっ!!」
母親のラフィンさんは、【封印布】を広げて待ち構えてます。
追い込み漁のようですね…。追い込まれてるのわたしの子供ですけど……。
生後半年が経ちました。
二人はスキルレベルをMAXにまでしてしまいました。
追いかけられるのを楽しんでいるようです。
お昼寝前に必ずこの追いかけっこが始まるのですから。
本来でしたら、わたしも加わるのですが、困ったことにまた妊娠してしまいました。
「……え?魔導具が壊れた?若様、何したの?」
頻繁に使用していたからか、はたまたエヴァン様のスキルが強かったからか、避妊に失敗してしまいました。
カフィル様が頭を抱えてました。
毎回ご迷惑をおかけします。
子供達のスキル対策で、敷地内からは移動できないように〖結界魔導具〗の改良もして下さいました。
「ディア様、確保ーーっ!!」
ステリナが叫んでいます。
「坊っちゃま、何処です?」
この追いかけっこのせいなのでしょうか。
トルテさんもステリナも、戦闘スキルがグングン上がっていましたし、新しく増えてました。
「ラフィン!下、移動してる!!」
ラフィンさん達が上を見ていたからでしょうか、アルヴィンは地面スレスレを浮いていました。
「な…」
捕まえようと手が伸ばされると、フッと姿を消して、また空中に現れます。
「ぼ、坊っちゃま。お昼寝…お昼寝しましょう……」
トルテさんの呼吸がだいぶ乱れてきました。
「~~っ!!ここだぁっ!!」
木の上にいつの間にか登っていたフェリテさん。現れると同時にアルヴィンに飛びつきました。
空中でクルリと一回転して着地した腕には、【封印布】に包まれて、キャッキャッとはしゃぐ息子の姿がありました。
「ぼ、坊っちゃま、確保ぉ……」
フェリテさんもその場に座り込みました。
『…………』
皆さん、声も出せない状況です。
うん。確実に戦闘よりキツいですよね。申し訳ないです、ほんと………。
フィルディアは疲れたのか、ステリナの腕の中で眠ってます。
私の抱いてるトリスタンも、目を擦りながら、ウトウトし始めました。
「あー。だあっ!」
アルヴィンはまだまだ元気そうです。
「……今日も追いかけっこですか?」
遠征に行かれていたエヴァン様が、カルステッドさんを伴い戻られました。
「お帰りなさいませ、エヴァン様。カルステッドさん」
声をかけると、頬にキスをされました。
これくらいなら、人前でもすっかり慣れました。
「若奥様。カルとお呼びください…」
わたしの腕からトリスタンを受け取りながら、そう言われました。
気をつけているのですが、こちらはなかなか慣れません。
「スタン~♪兄ちゃん、帰ったぞぉ♪」
「あ………」
ウトウトしていたトリスタンに、頬擦りをしてしまいました。
「ふ、ふぎゃあーっ!ふぎゃあぁっ!!」
ぐずり出したトリスタンに、カルステッドさんが慌てます。
「ほああっ!!ほぎゃあっ!!」
泣き声でフィルディアも起きてしまい、泣き声の混声合唱が始まりました。
こうなると、当然……。
「う…。うぎゃあっ!うぎゃあぁっ!!」
アルヴィンも加わり、飛んでもない状態です。
「「カルステッドッ!!」」
「この愚兄っ!」
「カルステッド様っ!!」
『護衛メイド』四人に殺気をぶつけられたカルステッド様は、近くに来たラフィンさんにトリスタンを渡すと、
「…すみませんでした……」
見事な土下座を披露されました。
その後は双子が眠るまで、前と後ろに括り付けられたカルステッド様が、必死に寝かしつける姿が庭で見られたのでしたーーーー。
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