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竜将軍大会第四回戦:ヌードファイター・クルシュ VS カペラ座のロシュ
・イーラジュ様たちには内緒ですよ?
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落書きを消すだけでは足りない気がして、ついハッスルしてしまった。
端から端まで綺麗になった塀に満足した私は、大変爽やかな気分で屋敷に戻った。
掃除道具を返しにココロさんの部屋を訪ねると、ココロさんは厨房にいるとティティスとカロン先生に言われた。
「あ、お疲れさまです。時間、かかりましたね……?」
「ええ、まあ、つい熱が入ってしまったようで……」
「それ、わかります。楽しいですよね、普段手を入れないところのお掃除」
「ええ、一理あるかもしれません」
「あ、少し待って下さいね!」
ココロさんは男子禁制の聖域に戻った。
なぜ、厨房は男子禁制なのか。
それは男どものつまみ食いを封じると共に、女どもがつまみ食いをするためではなかろうか。
などと下らないことを考えていると、まぶしい笑顔を浮かべたココロさん戻ってきた。
「あの、これ……今握ったのですけど……」
「おおっ、いただいてもよろしいのですか……!?」
「イーラジュ様たちには、内緒ですよ?」
「はい!」
私はひかえめに差し出された細い手から、白い握り飯を受け取った。
「あの、早く食べて下さい。ひいきしたの、バレちゃいますから……」
「い、いただきますっ」
私はココロさん手作りの握り飯を口に運んだ。
具はタケノコの煮付けの切れ端で、塩がよく利いていた。
「クルシュさんって、大きいのに時々小さな男の子みたいな顔をしますね」
「そ、そうでしょうか……?」
注目されていると食べにくい。
「はい、ご飯を食べてるところがかわいいです」
「か、かわいいはご勘弁を……」
最後の一塊を口に入れて、私は指先にごびりついたご飯粒を舐め取る。
それを見るとココロさんは私の右手を取り、手ぬぐいで指を綺麗にしてくれた。
「外でそんな食べ方をしたら笑われちゃいますよ?」
「すみません、和食を前にすると、つい……」
和食を前にすると、私は日本人をやっていた頃に戻ってしまうようだ。
「ふふ、そういうことにしてあげます」
「面目ありません」
ところでココロさんはいつまで、私の右手を手ぬぐいごしに包み込むのだろう。
私が目線を繋がれた手に落としても、彼女の手は離れようとしない。
「美味しかったですか……?」
「え……あ、はいっ、とてもっ!」
「私、クルシュさんに感謝しているんです。刺されてなんかいないって、クルシュさんがあの時言い張ってくれたから、まだここに居られるんです……」
「あれは卑劣な策略です。ココロさんが気にする必要はありません」
とはいえ、怪しげな術で操られて門下生を刺してしまっただなんて訴えたところで、信じる者は少ないだろう。
「私、なんでもしてあげますから、なんでも言って下さいね。クルシュさんが望むなら、なんでもしますから……」
「な、なんでも……っ!?」
私のその叫びには邪心が混じっていた。
邪心はココロさんに感づかれ、ココロさんは私の手を離して後ずさってしまった。
「で、では今日はもう休んで下さいっ! 私も、すぐにお部屋に戻りますから……っ!」
そうココロさんが言うので、私はココロさんの部屋に戻り、友人たちとのハーレム気味の休暇に入った。
「なんかさー、さっきからニヤニヤしてキモくなーい……?」
「なんかあったべっ! これっ、ココロさんとなんかあったやつだべ……っ!」
「な、何もない……っ」
「わ、怪しすぎっ!」
キョウにきて、本当によかった……。
私の手にはココロさんのぬくもりがまだ残っているように感じられた。
端から端まで綺麗になった塀に満足した私は、大変爽やかな気分で屋敷に戻った。
掃除道具を返しにココロさんの部屋を訪ねると、ココロさんは厨房にいるとティティスとカロン先生に言われた。
「あ、お疲れさまです。時間、かかりましたね……?」
「ええ、まあ、つい熱が入ってしまったようで……」
「それ、わかります。楽しいですよね、普段手を入れないところのお掃除」
「ええ、一理あるかもしれません」
「あ、少し待って下さいね!」
ココロさんは男子禁制の聖域に戻った。
なぜ、厨房は男子禁制なのか。
それは男どものつまみ食いを封じると共に、女どもがつまみ食いをするためではなかろうか。
などと下らないことを考えていると、まぶしい笑顔を浮かべたココロさん戻ってきた。
「あの、これ……今握ったのですけど……」
「おおっ、いただいてもよろしいのですか……!?」
「イーラジュ様たちには、内緒ですよ?」
「はい!」
私はひかえめに差し出された細い手から、白い握り飯を受け取った。
「あの、早く食べて下さい。ひいきしたの、バレちゃいますから……」
「い、いただきますっ」
私はココロさん手作りの握り飯を口に運んだ。
具はタケノコの煮付けの切れ端で、塩がよく利いていた。
「クルシュさんって、大きいのに時々小さな男の子みたいな顔をしますね」
「そ、そうでしょうか……?」
注目されていると食べにくい。
「はい、ご飯を食べてるところがかわいいです」
「か、かわいいはご勘弁を……」
最後の一塊を口に入れて、私は指先にごびりついたご飯粒を舐め取る。
それを見るとココロさんは私の右手を取り、手ぬぐいで指を綺麗にしてくれた。
「外でそんな食べ方をしたら笑われちゃいますよ?」
「すみません、和食を前にすると、つい……」
和食を前にすると、私は日本人をやっていた頃に戻ってしまうようだ。
「ふふ、そういうことにしてあげます」
「面目ありません」
ところでココロさんはいつまで、私の右手を手ぬぐいごしに包み込むのだろう。
私が目線を繋がれた手に落としても、彼女の手は離れようとしない。
「美味しかったですか……?」
「え……あ、はいっ、とてもっ!」
「私、クルシュさんに感謝しているんです。刺されてなんかいないって、クルシュさんがあの時言い張ってくれたから、まだここに居られるんです……」
「あれは卑劣な策略です。ココロさんが気にする必要はありません」
とはいえ、怪しげな術で操られて門下生を刺してしまっただなんて訴えたところで、信じる者は少ないだろう。
「私、なんでもしてあげますから、なんでも言って下さいね。クルシュさんが望むなら、なんでもしますから……」
「な、なんでも……っ!?」
私のその叫びには邪心が混じっていた。
邪心はココロさんに感づかれ、ココロさんは私の手を離して後ずさってしまった。
「で、では今日はもう休んで下さいっ! 私も、すぐにお部屋に戻りますから……っ!」
そうココロさんが言うので、私はココロさんの部屋に戻り、友人たちとのハーレム気味の休暇に入った。
「なんかさー、さっきからニヤニヤしてキモくなーい……?」
「なんかあったべっ! これっ、ココロさんとなんかあったやつだべ……っ!」
「な、何もない……っ」
「わ、怪しすぎっ!」
キョウにきて、本当によかった……。
私の手にはココロさんのぬくもりがまだ残っているように感じられた。
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