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27話
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「どうしよう」
地球は小声でつぶやいた。
天王星の風なら、金星にも相殺できる。
問題は海王星だ。火の力を持っているものの、技術がまだ荒削りな火星には相殺することができない。
ここでも月に頼ることになるだろうな、と思いながら地球は周りを見た。先程土星と戦った後、天井が崩れた。ここは、天井も壁も丈夫そうに見えるのだが、それは先程の広場もそうだった。
双子を見ると、天王星がまた手の中に風を集めている。海王星は自分の後ろに半円状に水を浮かべていた。
すると、やや強めの風が吹いてきた。
金星の術の使用が間に合ったようで、天王星の手の中に集められていた風が、中途半端な状態で解き放たれていた。
「雷で水は相殺できなかったっけ」
金星が荒く息をついているのを尻目に、地球は月に聴いたが、
「無理です。水で雷を打ち消せるのであって、雷では水を相殺する事は出来ません」
だから海王星との試合はあまり得意ではないのだ、と地球も知っている事実で否定された。
「2人の動きを止めて下さい」
そうすれば、月が斬れるとでも思ったのだろうか。
だが、まずどうやって止めろというのだろう。
「ポケットに忍ばせている種の1つ2つを使えばいいでしょう」
知っているんですよ、と言う月の視線を避けるように目をそらしたが、ポケットに種と、木の枝の先からとった木の芽を入れているのは事実だ。
あまり使いたくはないのだが、双子の動きを止めない限り、らちのあかない状態が続くのだろう。
仕方ない、と思いながらポケットの中の種を1つ取り出した。
地球は小声でつぶやいた。
天王星の風なら、金星にも相殺できる。
問題は海王星だ。火の力を持っているものの、技術がまだ荒削りな火星には相殺することができない。
ここでも月に頼ることになるだろうな、と思いながら地球は周りを見た。先程土星と戦った後、天井が崩れた。ここは、天井も壁も丈夫そうに見えるのだが、それは先程の広場もそうだった。
双子を見ると、天王星がまた手の中に風を集めている。海王星は自分の後ろに半円状に水を浮かべていた。
すると、やや強めの風が吹いてきた。
金星の術の使用が間に合ったようで、天王星の手の中に集められていた風が、中途半端な状態で解き放たれていた。
「雷で水は相殺できなかったっけ」
金星が荒く息をついているのを尻目に、地球は月に聴いたが、
「無理です。水で雷を打ち消せるのであって、雷では水を相殺する事は出来ません」
だから海王星との試合はあまり得意ではないのだ、と地球も知っている事実で否定された。
「2人の動きを止めて下さい」
そうすれば、月が斬れるとでも思ったのだろうか。
だが、まずどうやって止めろというのだろう。
「ポケットに忍ばせている種の1つ2つを使えばいいでしょう」
知っているんですよ、と言う月の視線を避けるように目をそらしたが、ポケットに種と、木の枝の先からとった木の芽を入れているのは事実だ。
あまり使いたくはないのだが、双子の動きを止めない限り、らちのあかない状態が続くのだろう。
仕方ない、と思いながらポケットの中の種を1つ取り出した。
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