おばあちゃんっ子 ｰもうこの世界にいないあなたへｰ

後悔

動けない話せない

祖母は
ほぼ話すことも出来ませんでした。

私はただ、そばにいました。
一時間くらいそうしていたら、
祖母が
「トイレ」
と言いました。

ベッドの横にポータブルトイレがあり、
祖母の近くに持って行きました。
しかし祖母は動きません。

私はイライラしてしまいました。

ほんの数日前まで
私が着いていたものの、
家で自分でトイレに行っていたからです。

私
「トイレするんでしょ？」
苛立ちながら言うと

祖母は困った顔をしたまま
やはり動きません。

ちょうどそこに看護士さんが来て
「ああ、トイレですね」
と祖母を抱えてさせてくれました。

私は自分に対して
腹立たしく
恥ずかしく

むすっとして立ち尽くしていました。

気付けなかった自分。

情けなくて。

看護士さんは私を見て
「こっち手伝ってくれる？」
と優しく声をかけてくれました。

うなずき手伝いました。

ごめんなさい

また言えましたでした。