イケメン執事に呼び止められた結果、美少年のお世話係となりました。

クリーム色

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ネタバレ

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「ぐぁっ!!?」

拳銃によって撃たれたボスの手から、ナイフがカランと地面に落ちた。

ボスの悲鳴に回りの男たちがどよめく中、一人の青年だけがボスに駆け寄り、無駄のない動きで腕を捻り上げて拘束した。
そのまま、うつ伏せに地面へ押さえつけた後、周りに向かって別人の声で叱咤する。

「主犯格は取り押さえたわ。皆、呆けてないで全員確保!」

その声に、リサが少し遅れて反応する。

「一人も逃がしちゃダメよ!倒れているのも全員拘束して!」

屋敷の使用人たちが連携して男たちを取り押さえていく中、人質にされていたマナは咳き込みながらなんとか呼吸を整えていた。

唖然としていたアルバートだったが、腕の中のアランが身動ぐことで我に返り、急いでマナの元へ駆け寄る。

「おい!大丈夫かっ?」

まだ苦しそうに肩で息をしているマナの体を支えながら顔を覗き込んだ。アルバートに抱っこされていたアランも、よしよしと慰めるようにマナの頭を撫でている。

涙目になりながらも頷くマナの頬には、うっすらと血が滲んでいた。
その様子に、思わずアルバートがマナを抱き寄せてしまいそうになったところで、斜め上からマナの声が。

「アルバート、感情的になりすぎよ。まだまだね」

えっ、と顔を上げるとボスを羽交い締めにしている青年と目が合う。

「まさか…」と呟くアルバートの目の前で、その青年ルイスはおもむろに自身の耳元から顔を引っ張り上げる。綺麗に顔型のマスクが剥ぎ取られると、ブロンドの髪がサラリと流れ落ちてきた。

そこには、正真正銘のダードヴィッフィリア家メイド長、マリアが立っていた。

「っな!? なんで……。いや、生きて?死んでなぃ………は?」

驚愕の表情で、マリアを凝視するアルバート。驚きのあまり単語しか言えてない。

「敵を欺くにはまず味方から、と言うでしょう?非常時に対応出来なくては、まだセバスチャンの後は継げませんよ?」

しっかりと拘束されたボスをリサに引き渡したマリアは、優雅な足取りでアルバートたちの元へ。
その所作は、マナへ叩き込んだそのもので、マリア本人だということを物語っていた。

「マリア…」

安堵のような切ないような表情のアルバートに……

スパァアアアンっ!!

マリアが何処からか取り出した大型の白いハリセンが炸裂する。

!!?

「まったく!!この数日の役立たず感はなんですかっアルバート!我が弟ながら情けない…。幼い頃のような私におんぶに抱っこの甘えん坊では困りますよっ」

「てぇっ…、何するんだマリア!」

「これくらい、普段のあなたなら避けるのは容易いでしょう?油断しすぎです」

「だからって、急にハリセン出すやつがいるか!?」

テンポの良い言い合いは、確かに長く一緒にいた姉弟喧嘩だと言える。

ただ、状況についていけない人物は目を白黒させるしかなかった。

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