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【高校編】分岐・相良仁
【side仁】お願いだから
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クリスマスの京都市内のホテルなんて当日じゃ押さえられないかなぁなんて思ってたけど、キャンセルが出た部屋をなんとか予約できた。
そもそも観光都市、新幹線が止まってりゃ、それに乗って来る予定の客の分がキャンセルになってる。
「まー、とりあえず焼肉焼肉っ」
「クリスマスに焼肉ってのも色気がねーなぁ」
ダメ元でどっかディナーでも予約しときゃ良かったかなぁ、なんて思うけど、鴨川近くの繁華街の、全国チェーンの焼肉屋で大喜びしてる華を見てると、まぁこれで良かったのかもなぁ、とも思う。
窓の外では相変わらず雪がちらついてて、俺らはそれを見ながら肉を食べまくる。
「あ」
「どーした」
「忘れてた」
えへへ、って感じで笑いながら、華は俺に四角い包みを渡してくる。
「メリークリスマス」
「うお、あざす」
「なにそれ」
くすくすと華は笑った。
箱の中身はネクタイで、俺は少し嬉しくなる。だって仕事につけていけるし、それに。
「……私を繋いでいてください、だっけ」
「なにそれ」
「ネクタイを贈る意味」
「なにそれ!」
華は驚いたように言う。
「そんなつもりじゃ」
「まぁ貰わなくともそーするつもりだから」
「なにそれー」
なにそれ、しか言わない華に「やなの?」と少し甘い声で聞くと「やじゃないけど」と少し照れた。……くそう、可愛いな。
後半になってやっと華が「野菜食べなきゃ」と今更なことを言い出してサンチュやら玉ねぎサラダやら野菜盛り合わせやらを頼んだけど、食べた肉の量と比較すると、ほんと焼け石に水って感じだ。
「ふー、おなかいっぱーい」
「妊婦みたいになってるぞ」
「……胃下垂気味なのよね」
「腹筋が足りないんだよ」
「うぅ……」
返す言葉もございません、とか言ってる華の左手には、近くのコンビニで買ったスイーツ。焼肉屋でも杏仁豆腐食ってたんだけどなぁ。
華の右手は俺と繋いでて、街中はカップルだらけで誰も俺たちのことなんか気にしてない。
(……幸せ)
じんわりと、そう思う。うん、幸せだ。クリスマスに好きな子と手を繋いで歩いてる。
「どーしたの?」
不思議そうに俺を見上げる華の額にキスをひとつ。
照れたように微笑む華の手を強く握って、俺たちはホテルに向かうーーこっから苦行が待ってるぞ、俺。がんばれ。
苦行ってのは、まぁ、華と一晩同じ部屋で手を出さないってことなんだけど……。
「なんでしょうか華さん」
狭っ苦しいビジネスホテルの部屋には、セミダブルのベットがひとつ。俺は申し訳程度に置かれてるソファで眠る気まんまんなんですけど。
(だって同じベットで寝るとか苦行すぎるだろ)
好きな子が横で寝てるんだぞ?
それで手ぇ出しちゃいけないんだぞ?
これを苦行と言わずしてなんと言う?
「……なんでもー?」
「じゃあその狩をするような目をやめなさい」
「ふっふっふ」
ソファに座ってる俺の横に、ちょこんと座って華は俺を見上げる。
「チャンスとうらーい」
「そういうのは声に出さないの」
ぺしり、と軽く頭を叩くと、華は嬉しげに笑って俺に抱きついてくる。
「……しませんからね」
「なんで? 元気そーだけど」
……肉食ったせいかな。いや普通に華がこんな状況でくっついてくるから! ええい。
「そこを理性で我慢できるのが大人なんですー」
「私が大人じゃないっていうの?」
「かもな」
「酷い」
結構立派な体付きだと思うのにな、と胸を押し付けてくるから(アホか!)俺は華を持ち上げて布団に運んで、布団でぐるぐる巻きにする。
「ぎゃー」
「反省してろ」
乱暴に頭を撫でて、風呂に向かう。ユニットバス。シャワーカーテンを閉めてひたすら脳内で般若心経を唱えてたら(父親が仏壇に向かって唱えるから覚えた、あいつ自身はプロテスタントのはずなのに)ガチャリとドアを開ける音がする。
「おい、華」
まさか風呂場を襲われるとは! なんて思ってたら様子が違う。
そっとカーテンの隙間から伺うと、華はトイレに向かって嘔吐していた。
「げほ、げほっ」
「華っ」
慌ててシャワーも止めずに近くに寄って、背中を撫でる。撫でながら、今日変なモン食ってないよな? と考える。さっきの焼肉が一番怪しいっちゃ怪しいけど、肉はちゃんと火を通してたし、箸も取り箸とは分けていた。
(例の吐き気?)
ストレスのせい、とか言っていたけどーーやっぱり、一度検査が必要か?
一気に不安が心を埋め尽くす。今すぐにでも病院に連れて行くべきだろうか。……こんな時間に行ったって、大した処置はしてもらえないだろう。
(明日、横浜あたりのでかい病院に連れてくか)
そう決めながら、声をかける。
「大丈夫か?」
ゆるゆると顔を上げた華は、困ったような顔をしながら「ごめん」と小さく言った。
「汚いもの、みせて」
「んなことどーでもいいよ」
言いながら、こっそり嘔吐物を確認する。血は混じってないか? ……特に突出して変なものは無さそうだった。
華は気まずそうに水を流す。それから口を注いで、ちらりと俺を見た。
「そのー」
「……あ」
全裸でした。慌ててタオルを巻く。華はなんだか赤くなってぶつぶつ言いながら部屋に戻って行く。
シャワーを止めて、置いてあったバスローブを羽織って部屋に戻る。
華は布団に潜っていた。
「華?」
そっと声をかけた。体調、そんなに悪いのか?
「良くあるのか? ああいうのは」
「あ、ああいうのってなにっ」
「? だから、吐いたり」
「え、あ、あー」
華は顔だけ布団から出す。目線がウロウロしていた。
「あー。時々?」
「……いつからだ」
「ええと、わかんない」
華は不思議そうに言う。
「あんなに吐いたのは初めてだけど」
「とりあえず、明日、病院な」
「えっ大丈夫だよ」
吐いたらスッキリしたもん! と言う華の頭をなでる。
「……仁?」
「お願いだから」
ベットに乗って、華を抱きしめた。
「先に死なないでくれ」
「ちょ、大袈裟すぎ! てか重い!」
ぎゃいぎゃい騒ぐ華の唇にキスをする。とたんに華は静かになって、また真っ赤になって目線をウロウロさせていた。
「……なんだよ」
「だ、だってさぁ」
男の人の裸とか見たの久しぶりなんだもん、と言う華の言葉に、つい吹き出す。
「さっきまでムネ押し付けてた奴のセリフじゃねーだろ」
あんなに挑発してきてたクセに!
「だ、だって」
唇を尖らせて、つん、と顔を背ける華の顔色は悪くなくて、というかもう真っ赤で、俺は少し安心する。少なくともクリティカルな状況ではない、と判断して。
「まー、なんにせよ明日は帰宅次第病院」
「やだなぁ」
「そう言うなって」
さらりと髪を撫でて、耳を噛む。華はびくりと身体を揺らす。
「心配なんだよ」
「……ごめん」
「謝んないで」
言いながら華を抱きしめた。
(単なる食い過ぎとか、そんだけかも)
でも、それでも。
俺は信じてもない神様に向かって、ただ祈った。
(神様、もうこいつを俺から奪わないでください)
そもそも観光都市、新幹線が止まってりゃ、それに乗って来る予定の客の分がキャンセルになってる。
「まー、とりあえず焼肉焼肉っ」
「クリスマスに焼肉ってのも色気がねーなぁ」
ダメ元でどっかディナーでも予約しときゃ良かったかなぁ、なんて思うけど、鴨川近くの繁華街の、全国チェーンの焼肉屋で大喜びしてる華を見てると、まぁこれで良かったのかもなぁ、とも思う。
窓の外では相変わらず雪がちらついてて、俺らはそれを見ながら肉を食べまくる。
「あ」
「どーした」
「忘れてた」
えへへ、って感じで笑いながら、華は俺に四角い包みを渡してくる。
「メリークリスマス」
「うお、あざす」
「なにそれ」
くすくすと華は笑った。
箱の中身はネクタイで、俺は少し嬉しくなる。だって仕事につけていけるし、それに。
「……私を繋いでいてください、だっけ」
「なにそれ」
「ネクタイを贈る意味」
「なにそれ!」
華は驚いたように言う。
「そんなつもりじゃ」
「まぁ貰わなくともそーするつもりだから」
「なにそれー」
なにそれ、しか言わない華に「やなの?」と少し甘い声で聞くと「やじゃないけど」と少し照れた。……くそう、可愛いな。
後半になってやっと華が「野菜食べなきゃ」と今更なことを言い出してサンチュやら玉ねぎサラダやら野菜盛り合わせやらを頼んだけど、食べた肉の量と比較すると、ほんと焼け石に水って感じだ。
「ふー、おなかいっぱーい」
「妊婦みたいになってるぞ」
「……胃下垂気味なのよね」
「腹筋が足りないんだよ」
「うぅ……」
返す言葉もございません、とか言ってる華の左手には、近くのコンビニで買ったスイーツ。焼肉屋でも杏仁豆腐食ってたんだけどなぁ。
華の右手は俺と繋いでて、街中はカップルだらけで誰も俺たちのことなんか気にしてない。
(……幸せ)
じんわりと、そう思う。うん、幸せだ。クリスマスに好きな子と手を繋いで歩いてる。
「どーしたの?」
不思議そうに俺を見上げる華の額にキスをひとつ。
照れたように微笑む華の手を強く握って、俺たちはホテルに向かうーーこっから苦行が待ってるぞ、俺。がんばれ。
苦行ってのは、まぁ、華と一晩同じ部屋で手を出さないってことなんだけど……。
「なんでしょうか華さん」
狭っ苦しいビジネスホテルの部屋には、セミダブルのベットがひとつ。俺は申し訳程度に置かれてるソファで眠る気まんまんなんですけど。
(だって同じベットで寝るとか苦行すぎるだろ)
好きな子が横で寝てるんだぞ?
それで手ぇ出しちゃいけないんだぞ?
これを苦行と言わずしてなんと言う?
「……なんでもー?」
「じゃあその狩をするような目をやめなさい」
「ふっふっふ」
ソファに座ってる俺の横に、ちょこんと座って華は俺を見上げる。
「チャンスとうらーい」
「そういうのは声に出さないの」
ぺしり、と軽く頭を叩くと、華は嬉しげに笑って俺に抱きついてくる。
「……しませんからね」
「なんで? 元気そーだけど」
……肉食ったせいかな。いや普通に華がこんな状況でくっついてくるから! ええい。
「そこを理性で我慢できるのが大人なんですー」
「私が大人じゃないっていうの?」
「かもな」
「酷い」
結構立派な体付きだと思うのにな、と胸を押し付けてくるから(アホか!)俺は華を持ち上げて布団に運んで、布団でぐるぐる巻きにする。
「ぎゃー」
「反省してろ」
乱暴に頭を撫でて、風呂に向かう。ユニットバス。シャワーカーテンを閉めてひたすら脳内で般若心経を唱えてたら(父親が仏壇に向かって唱えるから覚えた、あいつ自身はプロテスタントのはずなのに)ガチャリとドアを開ける音がする。
「おい、華」
まさか風呂場を襲われるとは! なんて思ってたら様子が違う。
そっとカーテンの隙間から伺うと、華はトイレに向かって嘔吐していた。
「げほ、げほっ」
「華っ」
慌ててシャワーも止めずに近くに寄って、背中を撫でる。撫でながら、今日変なモン食ってないよな? と考える。さっきの焼肉が一番怪しいっちゃ怪しいけど、肉はちゃんと火を通してたし、箸も取り箸とは分けていた。
(例の吐き気?)
ストレスのせい、とか言っていたけどーーやっぱり、一度検査が必要か?
一気に不安が心を埋め尽くす。今すぐにでも病院に連れて行くべきだろうか。……こんな時間に行ったって、大した処置はしてもらえないだろう。
(明日、横浜あたりのでかい病院に連れてくか)
そう決めながら、声をかける。
「大丈夫か?」
ゆるゆると顔を上げた華は、困ったような顔をしながら「ごめん」と小さく言った。
「汚いもの、みせて」
「んなことどーでもいいよ」
言いながら、こっそり嘔吐物を確認する。血は混じってないか? ……特に突出して変なものは無さそうだった。
華は気まずそうに水を流す。それから口を注いで、ちらりと俺を見た。
「そのー」
「……あ」
全裸でした。慌ててタオルを巻く。華はなんだか赤くなってぶつぶつ言いながら部屋に戻って行く。
シャワーを止めて、置いてあったバスローブを羽織って部屋に戻る。
華は布団に潜っていた。
「華?」
そっと声をかけた。体調、そんなに悪いのか?
「良くあるのか? ああいうのは」
「あ、ああいうのってなにっ」
「? だから、吐いたり」
「え、あ、あー」
華は顔だけ布団から出す。目線がウロウロしていた。
「あー。時々?」
「……いつからだ」
「ええと、わかんない」
華は不思議そうに言う。
「あんなに吐いたのは初めてだけど」
「とりあえず、明日、病院な」
「えっ大丈夫だよ」
吐いたらスッキリしたもん! と言う華の頭をなでる。
「……仁?」
「お願いだから」
ベットに乗って、華を抱きしめた。
「先に死なないでくれ」
「ちょ、大袈裟すぎ! てか重い!」
ぎゃいぎゃい騒ぐ華の唇にキスをする。とたんに華は静かになって、また真っ赤になって目線をウロウロさせていた。
「……なんだよ」
「だ、だってさぁ」
男の人の裸とか見たの久しぶりなんだもん、と言う華の言葉に、つい吹き出す。
「さっきまでムネ押し付けてた奴のセリフじゃねーだろ」
あんなに挑発してきてたクセに!
「だ、だって」
唇を尖らせて、つん、と顔を背ける華の顔色は悪くなくて、というかもう真っ赤で、俺は少し安心する。少なくともクリティカルな状況ではない、と判断して。
「まー、なんにせよ明日は帰宅次第病院」
「やだなぁ」
「そう言うなって」
さらりと髪を撫でて、耳を噛む。華はびくりと身体を揺らす。
「心配なんだよ」
「……ごめん」
「謝んないで」
言いながら華を抱きしめた。
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