無頼少年記 ~最強の戦闘民族の末裔、父親に植えつけられた神話のドラゴンをなんとかしたいので、冒険者ギルドに就職する~

ANGELUS

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覚醒自動人形編 上

前哨戦開幕

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『嘘だろ……? あのヴァズが……!?』

 久三男くみおからの霊子通信の内容を聞き、北支部からこっそり抜け出してきた俺は思わず立ち止まってしまった。俺だけじゃない。同じ精神世界に繋いでいた、御玲みれい澄連すみれんも同様だ。

『女アンドロイドに擬似霊力炉心を集束光線で完全破壊されて、ミキティウスに爆沈処理されたって……ンな馬鹿な!! アイツの装甲ってそんなヤワなもんじゃねぇだろ!!』

 悔し紛れに言ってしまったが、実際に起きたのだから敵からすればヤワなものだったのだろう。

 俺たちが精神世界内で作戦会議をしている間、ヴァズとミキティウスは敵軍の黒幕らしき女アンドロイドと交戦中だった。

 二人は堅実に攻め立てていたがことごとく対策され、終いには女アンドロイドが一瞬の隙をついて放った集束光線でヴァズの動力炉を貫き、ヴァズはミキティウスに自沈処理される結果となってしまった。

 敵に塩を送らずに済んだのは良かったが、ヴァズがいなくなったことで戦線は崩壊。やむなく撤退を余儀なくされている状態だという。

 正直二人のタッグなら負けることはないと思っていただけに面食らう結果だ。あの二人は決して弱くない。むしろ強すぎるほどの戦力だったくらいだ。ちょっと過剰戦力気味だったかなと思わず考えてしまうくらいに、優秀な戦力を戦場に向かわせたはずだった。

 ヴァズの装甲は生半可な攻撃じゃ破れない。この俺ですら、リミッター外した上でパワーごり押しでようやくってレベルで堅いのに、その装甲をただの集束光線で貫通させてサクッと心臓をブチ抜いてきたとサラッと言われても、感情がその現実を呑み込むのを拒んでくる。

『ありえねぇ、と言いてぇところだが認めるしかねぇよな……』

 ヴァズをぶっ壊せる奴なんて、俺ら以外にいるなんて思ってなかった。アレを破壊するには、俺と同じくらいかそれ以上の霊力が必要だからだ。

 相手にヴァズを吸収されないためにミキティウスが爆破したとはいえ、それ以前にヴァズやミキティウスをたった一人でそこまで追い詰めるあたり、ソイツの力は想像できない。流石に母さんレベルのバケモンだとは思いたくねぇんだが。

『とりあえずミキティウスと合流するぞ!!』

 霊子通信で御玲みれいたちを鼓舞する。

 詳しいことを道端でグダグダ考えていたって仕方ない。ヴァズが敗れた今、俺らでケリをつける以外手段はないのだ。

 俺らがいなくなることで北支部の守りは薄くなるだろうが、それでも敵をぶっ壊さないと問題は解決しない。

 どうせ敵は表に出張ったりしないし、請負機関の連中は俺らと違って敵の頭の情報すら持てていない。先手を打てるのは、この国の中で俺らしか―――。

「待てよ、お前ら」

 聞き覚えのある声が鼓膜を揺らし、俺たちはまた立ち止まってしまう。

 急いでるってときに次から次へと足を止められる。こういうのが嫌だからこっそり抜けてきたってのに。

「新人どもが、揃いも揃ってどこいくつもりだ?」

 俺は目の前に立っているソイツらに、聞こえるくらいデカい舌打ちをブチかます。かなり皮肉を込めた、盛大な舌打ちを。

 俺たちの前に立ち塞がったのは金髪の青年剣士レク・ホーランと、真っ黒なポンチョを身に纏う少女ブルー・ペグランタン。俺らを出待ちしてやがったのか、北支部駐車場の裏手を回って裏路地から抜け出そうとしていた所を、狙いすませたように俺らの進行方向を遮って仁王立つ。

「どけよ金髪キザ野郎。いまテメェの相手してる暇はねぇ」

「だからレクさん、だ。もはや暴言じゃねぇかそれ」

「ンなこたぁどうでもいい、邪魔すんならテメェら全員焼き尽くす」

「まあ待てよ、誰も持ち場に戻れなんざ言ってねぇだろうが」

 澄まし顔で吐かしているが、俺の苛立ちは十倍増しだ。ならなんで俺の前に立つのか。邪魔したいようにしか思えないんだが。

 つーかテメェらが抜けたら支部の中に雑魚しか残らねぇじゃねぇかよ守るとか言ってた割に何の真似だクソ野郎が。

「ったくおっかねぇ顔してんな。まあ落ち着いて俺の話を聞け。ここに来たのには訳がある」

「だったらとっとと話しやがれ!! 俺はちんたらちんたらされるのが嫌いなんだ、つまんねぇ話だったらタダじゃ済まさねぇ!!」

 あまりにモタついた態度に苛立ちが一瞬で臨界点を突破する。何が嬉しくてコイツの話を馬鹿みたいに聞かなきゃならないのか。支部防衛しなきゃならんなどとグダグダ言っていたんだからさっさと支部防衛の位置についてこいって話である。

「わーってる。時は一刻を争うからな。お前にも分かるようにサクッと手短に言ってやるさ。まず一つ」

 金髪野郎は動じた様子はない。俺の剣幕を前にしても涼しい顔だ。そしてごちゃごちゃと俺たちの後をつけてきた理由を話し始めた。

 金髪野郎たちは当初、あの声のでけぇ女騎士デュクスなんとかの下について、予定通り支部防衛戦の要として動くつもりでいた。だがそんな中、突然任務請負証に本部からの至上命令が出されたらしい。

「俺らが追ってる敵を、俺らと一緒に倒すように……だと?」

「通知がきたときは俺もブルーも困惑したさ。でもその直後に本部から増援がきて、ガチだって悟ったんだよ」

「意味ワカンねぇ……なんで俺らが敵を追ってるって知ってんだ」

「てめーらしんざんもののうごきをよむなんざぞーさもねーってこったろ?」

 当然だろってツラで俺にガン飛ばしてくるポンチョ女。俺はイラっときたので八つ当たり気味にガンを飛ばし返す。

 他の有象無象なら簡単に読んでくるだろうし、そうじゃなきゃ請負機関本部は話にもならねぇ無能だろうが、俺らは流川るせんだ。

 久三男くみお弥平みつひらが完璧に情報の整理してくれていたからこそ、常に請負機関よりも先に動けていた。

 実際、俺らが追っているロボット兵団の情報もヴァズとミキティウスを負かしたロボット兵団の親玉も、全部仕入れてくれたのは久三男くみお弥平みつひらだ。あの二人がヘマやらかすわけがない。

澄男すみお様……申し訳ありません……』

『ごめん兄さん、僕すぐ調べ直すよ』

 俺の感情の昂りを悟ったのか、それとも自分に落ち度があると感じたのか。二人が霊子通信内で頭を下げてくる。

 情報関係は久三男と弥平の二人に一任してある。何かミスがあれば、この二人の不手際ってことになってしまう。

 二人は仲間だ。特に久三男は血の繋がった実の弟。昔はよくわからなかったけど、今の俺なら奴の得意分野を理解している。

 悪意を持ってわざとポカやらかすとかいう裏切りに等しい行為でもしない限り、俺がこの二人にキレることはまずない。久三男に関しては実の弟ゆえにあんまり自信ないけど、弥平なら同じミスを故意に何度も繰り返すとかでもない限りは絶対ないと言い切れる。

 だが、それ以前にコイツらは一種のプロだ。

 俺の期待に応えられなかったってのもあるだろうが、それ以上に自分の得意としていることに落ち度が出てしまったことが、なによりも許せないのである。

 俺にはそんなプロ根性はない。自分には持ってないし持つ気もないものを持っているからこそ、俺はあんまりコイツらを責めたりはしたくないのだ。

 それでも気持ちだけは分かる。実際、さっきまでふつふつと湧いていた怒りを上書きする勢いで通信回線から流れてくる、これでもかってくらいの悔しさ。俺がこの二人の立場なら、悔しくて悔しくて堪らなくて、完全にガチギレしているところだっただろう。

「んあああ!! クッソが!!」

 頭を無造作に、ガリガリと掻きむしる。

 考えたって仕方ねぇし、弥平みつひらたちを責めるなんざスジが通らないし、なにより俺ができないことをやってのけているのだから責めるなんざ絶対にありえない。あの二人の実力は確かであり、この俺が認めているんだから疑いようがないものだ。

 だったら家で待機してるあくのだいまおうかパオングのどちらか。いや、それはない。仲間を疑うなんざ、この俺の流儀に反する行いだ。

「つーわけだ新人。俺らも詳しいことは聞かされてねぇんでね、お前らについていくから、とっとと親玉の所へ案内しろ」

 心の中のモヤモヤを勝手に払い、上から目線で指示してくる金髪野郎。その眼からは、これ以上考えてる暇はねぇんじゃねぇのかって意志がバリバリ感じられた。 

「チッ……色々分からんが全て後回しだ。頭数には入れてやるが、少しでも邪魔だと感じたら敵ごとお前らを潰す。そのつもりでいやがれ」

「あー? てめーだれにむかってくちきいてんだこら。あたいらがあしでまといだっていーてーのかよ」

 なんか知らんがキレ気味のポンチョ女が喧嘩吹っ掛けてくる。

 さっきからガン飛ばしてくるわ、なんか知らんけど絡んでくるわで鬱陶しいし正直いい加減物理的に黙らせたくなってきたが、今は女アンドロイドとの決戦が控えている。無駄な消費は極力避けたい。

 さてどう言い返そうかなと考えていたら、金髪野郎が薄ら笑いを浮かべながら、ポンチョ女の肩に手を置いた。

「ブルー。ここはとりあえず、新人君たちに従おうぜ?」

 予想外だったのか、表情を歪めながら金髪野郎を睨む。薄ら笑いを浮かべつつも、目つきの悪さに磨きがかかった表情を見るや否や、ポンチョ女は表情を緩め、金髪野郎と似たような顔で俺たちを見渡した。

 突然俺への不満が緩んだポンチョ女に少し嫌な予感がしたが、今はそんなことに構っている暇はない。あの百足野郎もついてくるのは嬉しい誤算だし、これなら他二人が万が一役に立たなくてもなんとかなるだろう。

「よし、じゃあ改めてい」

澄男すみおさん……」

「うおおおふ!?」

 とりあえずここでこれ以上駄弁ってても意味がない、とっととミキティウスと合流すんぞ、と意気込んだ矢先にボロボロのミキティウスが忍者の如く俺の横に馳せ参じてきて、思わず飛び上がる。

澄男すみおさん、すみません……相手を軽くみていたようで……パンツも脱いで戦ったんですけど……」

 ちょっと何言ってんのか分からんと思ったが、服がボロボロなあたり、かなり苦戦した様子が霊子通信越しよりも如実に伝わってくる。

 何故下半身スッポンポンなのかは凄く気になったが、正直ロクな言い訳してこなさそうなので放っておくとして。

「舐めてたのは俺らだって同じよ。ところでお前、まだやれるか? 無理なら邪魔だから……」

「いえ問題ないです。パンツの替えなら持参しているので!!」

 ふんぬ!! とクッソ気合の入った声で、懐から出したパンツを頭から被った。場が一瞬にして静まり返る。

「……お、おう。だ……いじょうぶそうだな。見た目の割には」

「ハッハッハ、この不肖ミキティウス。この世の全てのパンツを制するまでは、死ねませんからね」

 ごめん。ちょっと何言ってるか分かんない。朗らかに笑うミキティウスをよそに、俺は顔を引きつらせる。

 というかコイツ、まさかだけど親玉と戦ってたときもパンツかぶって戦ってたんじゃないだろうな。だとしたら一度シメた方がいいかもしれない。

 だがとりあえずミキティウスとは合流できた。ミキティウスは見た目こそボロボロだが余力はあるようだし、戦力の頭数に入れても何ら問題はないだろう。

 話すことはもうない。後は現場に―――。

「レク、むーちゃんから!! じゅーじのほーこー!!」

「今度は何!?」

 もう我慢ならず、本音が口から飛び出す。

 親玉のところにカチコミしにいくぜ!! って気合い入れてんのに、なんで出鼻挫くんだろうか。ミキティウスはパンツ被るし、ポンチョ女は突然叫ぶし、十時の方向つったってここ裏路地だし、あるのは背の高い建物だけ―――。

「ば、馬鹿な……!? この俺が、後をつけられただと!?」

 十時の方向を注視するミキティウスは、それを見るや否や驚愕で顔を塗り潰す。出鼻を挫かれて少し腹を立てていた俺だったが、ミキティウスの声音で思考が戦闘モードに切り替わる。

「澄男さん。あの女が、俺とヴァズ二人がかりで戦ってた奴です」

 建物の屋上に佇む女。ぱっと見身体も細くて弱そうにしか見えない、ただの女だと思ったが、その眼を見た瞬間、俺の本能が危険信号を送りだした。

 眼が死んでいる。その視線はひどく冷たく、まるで俺らのことをそこらへんに転がっている小石か何かにしか見ていないと思わせる、冷たい眼光。位置関係的に見下されているだけあって、より一層生き物として見られていない感覚が募る。

 ただの獲物。殺すべき相手。そこに人間的感情は一切なく、抹殺するただそれだけと言わんばかりの猛烈な殺意。

 直感が叫ぶ。コイツは、この女は人間じゃあない。人間に似た別の何か。感情のない、人間に限りなく近く造られた人形だと。

 刺すような冷酷な視線と、ゴミでも見ているかのような無感情な表情は記憶に新しい。かつて俺を殺すために久三男くみおに派遣されたアンドロイド―――カオティック・ヴァズが、俺に向けてきた視線と同じものだ。

 純然たる殺意しか感じられない、生きた心地がしなくなる冷たい雰囲気が、俺らを容赦なく包み込む。

「むーちゃん!?」

 ブルーの左腕の袖から突然黒い何かが飛び出す。そこらの建物など彼我にもかけないくらいのサイズに一瞬で巨大化すると、建物の屋上にふんぞりかえっていた女アンドロイドを横柄に見下し返した。まるで巨大生物が羽虫を威嚇しているかのように。

「レク、こいつやばいって!!」

「むーさんが全力威嚇するレベルか……チッ、死んだら恨むぜ``魔女``の皆様よぉ!!」

 腰に携えていた剣を鞘から抜く。それに連れて、俺も御玲みれいも各々の武器を取る。

 ミキティウスもヴァズもやられたってことは、出し惜しみしてられねぇ相手ってこと。だったら初手から本気でいく。

 肉体のリミッターの解放。それすなわち己の身体に竜燐を纏い、全ての力を爆発的に上昇させる奥義。

御玲みれいは奴の足止め、カエルたちは陽動を頼む。俺は突っ込む!!」

 サクッと指示を出していく。こういうのは勢いが大事だ。小難しい指示を一々出している暇は戦場にない。だからこそ分かりやすい配役をさっさと言っていくのが良いのだ。

 戦いにおいて重要なのは、いかに自分のペースに持ち込めるかどうか。ならば、スピードで先制を奪取するのが先決。

「しかし澄男すみおさま、レク・ホーランらとの連携は?」

 いつもならここで御玲みれいが無言で行動に移るのだが、金髪野郎たちが同じ戦場にいることをすっかり忘れていて舌打ちする。

「ああん? ンなもん知らん。邪魔にならなきゃなんでもいい」

 素っ気なく返す。正直金髪野郎たちと連携する気はない。元々俺らだけで始末つけるつもりだったし、なんか知らんけど勝手についてきた連中なので、俺が考慮する筋合いなどないのだ。

 問題は邪魔になるかならないか。ただそれだけ。

「連携をとらないと、友軍誤射の恐れがありますが」

 いつまでも足止めに入ろうとしない御玲みれい。ちんたらやってると先越されるんだが、などと思いつつも音頭を取っているのは自分だと悟り、冷静さを装う。

 とはいえ金髪野郎たちなんぞ考慮する気が全くなかった俺としては、コイツらに何ができて何ができないのかさっぱり分からんし、分かる気もあんまりないんだが、御玲みれいも動く気なさそうだし、それを言っていたら始まらない。

 面倒だが、俺から仕掛けるか。

「おいお前ら。御玲みれいが足止め、カエルたちが陽動すっから俺と攻撃に回れ。できるな?」

「いや、あしどめもよーどーもこーげきもむーちゃんがさいてき。むーちゃんかりょくたけーし、むーちゃんきじくでふくろだたきがべすとだろ」

「確かにむーさんはこん中で一番のダメージリソースだしな。この状況でむーさんを無視した作戦は無理があるぞ新人」

 一瞬で後悔した。邪魔だな、という本音が心中に横たわる。

「あーそーだねうん。そーだったねははは……だったらとっととやれよ面倒くせえ」

「なんだおまえ? さっきから」

「いや? 分かってんならとっとと動けっつってるだけなんだが? 俺の提案蹴ったんだから言い出しっぺがケツ拭けってハナシよ」

「お前ら状況見ろ状況。むーさん、頼むわ」

 金髪野郎が反論を許さず戦いのゴングを鳴らした。否応なく戦闘開始の空気になるが、今回ほど歯切れの悪い戦闘開始は初めてだ。

「話聞いてたな? こっちは攻撃に専念するぞ、できるだけ威力の高い攻撃を叩き込め」

 御玲みれい澄連すみれんが承諾の返事を投げてくる。

「まずは御玲みれいと俺で行くぞ。試したいことがある」

 俺が右手に火球を宿すと、それを見た御玲みれいが頷き、俺と並走する。

 女アンドロイドは巨大化した百足野郎に夢中だし、十分に隙を突けるだろう。俺たちがやろうとしているのはただ一つ、火と氷の同時攻撃だ。

 俺も最近知ったのだが、クソみたいに加熱した金属を一気に冷やすと、その金属は超絶脆くなるらしい。

 ねつおーりょくだかなんだかか関係しているらしいが、要するに外側から破壊するんじゃなく、内側からぶっ壊すって感じである。

 相手は人間のように見えるが、精巧に作られたアンドロイドだ。ロボットなら、金属部分が多いはず。身体を形作っている金属部分が脆くなれば、防御力が多少なりとも弱くなるはずだと踏んだのだ。

「相手はヴァズよりも強い相手。通じるでしょうか」

「やるしかねぇだろ。使える手は全部試すべきだ」

 不安げな表情を浮かべる御玲みれい。俺は表面上それを払拭するものの、同じ不安が胸中に宿っていた。

 自信をもって御玲みれいを誘った手前あまりこんなことは言いたくないが、かつて敵だった頃のカオティック・ヴァズに同じ戦術を試した結果、実を言うと通用しなかった。既に対策が施されていたのだ。

 今回戦う女アンドロイドは、ヴァズとミキティウス、俺の仲間の中でも強い方の奴らが二人がかりで敵わなかった相手。おそらくだが、効果は期待できないかもという考えが、頭をよぎっていた。

 でもだからといって今のところ名案もない。戦ってみないと実際の感触は分からないし、とりあえず手当たり次第に思い浮かぶ戦術は全部試してみるに限るだろう。何もせず熟考しているよりマシである。

「お前ら、それ……はーん、なるほど」

 俺らの脚力に当たり前のようについてくる金髪野郎が、俺の横から口を挟んできた。何を理解したのか、顎に手を当てながら俺たちを交互に見る。

「なら俺はお前らの後ろにつく。結果出せよ」

 そう言うとついてくるのをやめ、俺たちを肉壁にするような立ち位置で霊力を練り上げ始める。

 何をする気か知らないが、邪魔しないならなんでもいい。俺たちの背後に立ったのも、敵の流れ弾から身を守れるようにするためだろう。

 俺たちの身体能力を把握した上で、俺たちが生半可な攻撃では傷つかないと理解しているのだ。

 確かに俺らの方がフィジカル強いとはいえ、新人を迷いなく肉壁代わりに使うのはどうかと思うし、かなり癪なのだが、自分も逆の立場なら何の躊躇いもなくやっていたと思うので、ここはスルーしておくことにする。

澄男すみおさん、オレらは澄男すみおさんたちの攻撃が効かなかった場合に備えて第二波撃ちますんでそこんとこよろしく」

 背後からぴょんぴょん飛び跳ねてきたカエルが、俺たちの進行を邪魔しないような、絶妙な飛び跳ね具合でついてくる。器用だなコイツとか思いつつも、コイツがやりそうな攻撃に頭を巡らせる。まあ、考えるまでもないんだけど。

「分かった。テメェの汚ねぇゲロで溶かすんだな? 隙も自分で作れよ」

「大丈夫っす。ナージの妙技``大便光弾``で目潰すんで」

 ああ、と若干引き気味で答える。

 カエル自身、大真面目で言っているんだろうけど技の名前がふざけているだけに力が抜けちまいそうになる。

 大便光弾とは、着弾すると眩い閃光を放つ大便を相手に向かって投げるただそれだけの技だ。

 何言ってんだと思われるかもしれんが、仕方ない。俺だって自分で自分に何言ってんだ、と突っ込んでる状態だし、気にしたら負けなのだ。

「最後の切り札として、シャルの技でトドメをさします」

「アイツ、そんな切り札級の大技持ってたっけ?」

「珍槍ティンクランスから放たれる霊力集束砲っす。前に見ませんでした?」

 記憶の戸棚を掘り起こすが、あんまり記憶に残っていない。というか思い出そうとすると頭が痛くないのにイタさを感じてモヤモヤとした気分に苛まれる。

 何だろう、よく覚えてないけど思い出したくないような。

「ま、まあいいや……それだけ先立って動けるなら俺から文句はない」

澄男すみおさまに同じく」

 深く考えるのはやめにした。ぬいぐるみども改め澄連すみれんならば、信用できるに足る攻撃をしてくれるはずだ。多分。

「まずは俺たちの攻撃からいくぞ!」

 即興だが、軽く作戦は整った。手筈通りに俺と御玲みれいが先制攻撃を仕掛ける。

 御玲みれいが槍に氷を宿し、俺が右手に火球を宿す。御玲みれいから放たれる冷気と俺から放たれる熱気が交差する。

 凄まじい温度差が空間を支配するが、そんな変化すら嘲笑うかのように百足野郎と女アンドロイドの攻防は尚も激しさを増しながら続いていた。

 ぱっと見る限り、百足野郎と女アンドロイドは互角に戦っている。その巨体を生かして縦横無尽に街中を這いずりながら、ありとあらゆる攻撃手段を駆使して決定打を狙うが、女アンドロイドが中々丈夫な上、すばしっこいため的が定まらず攻撃が命中しなかったり、命中させられても霊力吸収能力で回復、強化してしまうからジリ貧状態に陥りつつある。

 肝心の百足野郎は生傷が増えて血がそこいらじゅうに飛び散っているが、コイツもコイツで再生能力を持っているらしく、生傷など気にする様子もなく特攻している。

 命中率を鑑みれば女アンドロイドと同じサイズぐらいで戦えばいいところを、わざと巨大化して戦っているのは金髪野郎やポンチョ女が的にならないようにするための配慮だろう。

 金髪野郎はともかくポンチョ女は貧弱そうだし、殴られたらそれだけで肉片になってしまいそうな華奢さを感じる。敢えて巨大化することで、女アンドロイドのヘイトを全て買い受けているのだ。

 俺たちにとっても都合がいいし、隙もつきやすい。他の奴らならともかく、俺らなら百足野郎と女アンドロイドの大激戦に割り込むなんぞ造作もないので、大見得きって技を叩き込めるってワケだ。

御玲みれい、タイミング合わせろよ!!」

 思いっきり足に力を入れ、大地を蹴り上げる。

 右手に宿すは煉旺焔星れんおうえんせい、全てを焼き尽くす星の炎だ。女アンドロイドが百足野郎に気を取られている隙を狙う。

 デカい的に集中していたら、俺たちの不意打ちを見破れたとして対応は難しいだろう。下手に避ければ百足野郎の巨体に叩かれる結果になる。

 百足野郎が俺たちの接近に気づくと、巨体をうまい具合に唸らせ、俺たちが女アンドロイドの背後から迫るように誘導する。百足の癖に察しも良いし頭が回る奴だなとか思いつつも、次の瞬間に意識の全てを煉旺焔星れんおうえんせいに向けた。

水守すもり槍術そうじゅつ羅刹貫槍らせつかんそう!!」

煉旺焔星れんおうえんせい!!」

 遂に交わる、火球と氷槍。両極端に隔たれた温度差が臨界点を突破し、周囲に破滅の嵐が吹き荒れる。

 荒れ狂う炎の乱流、氷雪の暴風が、周囲のもの、その全てを埋め尽くしていく中でも俺たちは無事だった。

 絶妙なタイミングで女アンドロイドは凄まじい温度で熱せられ、そのすぐ後に氷雪が一気に包み込んでいく。

 想像以上の威力だ。かつてカオティック・ヴァズと戦ったときは、周囲を吹き飛ばすほどの影響は出なかった。あのときより火球の扱いが上手くなっているからだと思うが、案外期待できてしまうのではなかろうか。

 水蒸気が辺り一面を包み込む。熱気と水蒸気であたりの湿度が一瞬で上がり、軽くサウナみたいな感じになるが、建物の間を吹き抜ける風が偏った湿度を中和する。

 周囲に立ち込める湯気が晴れていく。視界を遮る水蒸気が振り払われた。

「チィ……!!」

 俺は目の前の光景に、思わず悪態をつかざる得なくなる。

 女アンドロイドの身体には、なんと火傷一つもない。全てを焼き尽くす星の炎と全てを凍えさせる槍の吹雪を同時に食らっておきながら、全く応えた様子がなかったのだ。強いて傷があるとすれば、所々朽ちている部分が見え隠れしている程度で、その部分も目に見える速度で小さくなっていっている。

 馬鹿な俺でも分かる。俺らの攻撃を真正面から受け止めておきながら、平然と俺らの前で古傷を治してやがるのだ。もっと簡単に言うならば、結果はほぼ無傷である。

 理不尽。柄にもなく、ダサい言葉が脳裏をよぎった。

御玲みれい、下がるぞ。カエルたちに交代だ」

 心底から無限に湧き上がる納得のいかなさを噛み殺し、御玲みれいの肩を叩く。それと同じタイミングでナージとカエルが俺らの背後から飛び出す。

「大便光……やべ!?」

 ナージがケツから茶色い何かしらを射出しようとした瞬間、百足野郎が動くよりも速く女アンドロイドが空へ飛び上がり、頭上に何枚かの積層魔法陣を描き上げた。

「チッ……」

 百足野郎に視線を投げる。案の定、思ったよりも速くすり抜けられたせいで棒立ちだ。

 既に女アンドロイドの方は、いつでも魔法を放てる状態。何をするにも百足野郎にアテにしていたら後手に回るが、俺たちも対応できる状態じゃない。さっきの技の反動もあり、今から反応しても向こうが魔法をブチかます方が速いのだ。

 ナージは既に投擲態勢に入っていて避けられない。女アンドロイドの魔法が当たればカエルとの連携が崩れる。シャルは霊力を練り上げていて動けない。カエルの攻撃からシャルに繋げるための手段は。

「投げるっきゃねぇか!」

 考えたところで分かるはずもなく。ならば最善手を打つのみ。

 間に合うかどうかは五分だが、奴に向かって火球をブチ込み、最低でも魔法の狙いを外す。それしかない。

 適当に練り上げた即席の火球をぶん投げる。

 注意さえ引ければいいから火球の威力はほぼ無いに等しい。それでも数千度はあると思うが、その程度ではかすり傷一つつけられないだろう。

 だがそれでいい。視線だけでも俺の方に向いてくれれば、後はナージとカエルがうまく繋げて―――。

「なっ!?」

 突如、女アンドロイドは右肩を白い光線に穿たれ、展開した魔法陣を頭上に展開したまま地面に墜落した。

 俺と御玲みれいは光線が放たれた方へ思わず身を翻す。その視線の先には、空を指さす金髪野郎の姿があった。

「魔法防御はすこぶる高いが、極限まで指向性を究めた一撃なら一定の効果あり、か」

 何をした、と問いかけるよりも早く事態は動く。視界の端で眩い閃光が炸裂する。

吐瀉錬弾としゃれんだん!!」

 墜落したところを見計らい、目潰しと同時攻撃。汚い何かが地面に落ちる音が鼓膜を揺らし、地面が湯気を出して焦げる音が呼応する。

 カエルの技―――``吐瀉錬弾としゃれんだん``は強烈な酸性を帯びたゲロ弾を体内で錬成し相手に吐き出す技だ。

 当たれば身体が溶けてしまう強烈なゲロを浴びせられるのだから敵からすれば堪ったものじゃないが、だからこそ強烈な一撃となる。

 なるのだが。

「ちくしょう! オレのゲロをもろともしねぇなんてどんな皮膚してんだ!」

 やはり、効果なし。強酸化力を誇る奴のゲロをもってして皮膚が爛れた様子はない。霊力で吐瀉物を弾き、何事もなかったかのように立ち上がる。

「仕方ねえ、切り札を切るぜ! シャル!」

「アイアイサー!」

 シャルの体躯を軽々と超える巨大な槍。白く輝くそれは、シャルが装備するとまるでそそり立っているかのように見える。

 槍を横倒しにし、照準を女アンドロイドへ合わせた。

「いつでも撃てるよ!」

 シャルの声で俺が動くよりも速く、百足野郎が女アンドロイドに巻きつく。

 ビームなどの遠距離攻撃は溜めが長い分、当たらなかった場合の無駄が修正不可能レベルでデカい。この手の攻撃は、相手の動きを止めた上で確実に当てなければ意味がないのだ。

 ホント、百足のくせにマジで察しが良い。意外と戦い慣れているのか。

「シャル、撃て!!」

 百足野郎が拘束している隙に、シャルの切り札を叩き込む。モタついていたら振り解かれる。タイミングは今しかない。

「イックよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 構えた槍に溜め込まれた白銀の霊力。それから感じられる力は滅茶苦茶なものだ。

 体を海老ぞらせて奇声を発しているのは理解不能だが、攻撃の規模は大体予想がつく。

 肌で感じる機会などほとんどないであろうほどの、凄まじい霊力波。愛らしくも気持ち悪いふざけ方をしている割に、その技には可愛げなど一切ない。全てを消し飛ばさんとする猛烈な意志が込められた、破壊の権化そのものだった。

「これぞ、ボクの究極!! スーパーウルトラスゴイペ◯スから放たれるルナティックでストロングな真似できる者のいない白いビーム!! 略してS☆P☆E☆L☆M☆A!!」

 意味不明な口上とともに、真珠色の厄災が遂に本性をむき出しにする。放射線状に炸裂した白色の極太光線は、形容しようのないほどデカい爆音と閃光とともに、一瞬で女アンドロイドを呑み込んでいった。

 真正面からノーガードで、なおかつ身動き取れない状態での直撃弾。霊力の余波で俺らの肌が思わず焼けてしまいそうになるほどの攻撃をマトモに食らっておいてノーダメだったら驚きものだ。マトモな戦い方で倒せないことになってしまう。

 流石にそこまでの反則じゃないと信じながら、俺たちはシャルの攻撃が止むのを待つ。

「かすり傷くらいは……」

 そう願わずにはいられない。口には出さないが、思わずポロッと漏れ出たであろう御玲みれいの呟きに同意する。

 思わず目と耳を塞ぎたくなるほどの爆音と閃光がようやく止み、砂塵が晴れていく。

 やはりというべきか、最後の切り札というだけあって想像絶する威力だ。不思議と道路や建物とか、周囲のものに影響がないのだが、ビームが放たれた射線上は真っ黒に焦げ上がり、焦げ臭さが鼻腔を撫でる。

 ビーム攻撃なだけにある程度は色々壊れるかなと予想していたのだが、案外二次被害が少なくて俺や御玲みれいの攻撃がクソ雑なのではと思えてくる。

 砂塵が晴れた。彼女はまだ百足野郎に拘束されていたが、百足野郎の身体は痛々しく爛れていた。だがそこは問題じゃあない。奴には曲がりなりにも再生能力がある。

 ぱっと見霊力による焼け爛れが酷いが、すぐに修復される。問題は、シャルの攻撃に一瞬で呑み込まれたはずの女アンドロイドの方。

 俺は敵を注視する。そして、大きく肩を竦めた。

「……無傷……かよ……!」

 かすり傷一つすらやはりなく、むしろ平然と自分の頭上に積層魔法陣を呑気に展開している始末だった。正直直談判したい。どこにそんな余裕があったのか。

 魔法陣を描く余裕があったら百足野郎の拘束を力づくで振り解くとか、そっちに力を回すはずなのに。流石に無傷はないと思っていただけに、こっちの精神的ダメージがデカくてクソ間抜けに唖然としてしまう。

「レク、とぅてら・むーれむ……」

「舐めた野郎だぜ。むーさんの霊力吸収の影響下にありながら、それを上回る出力で展開したってのかよ」

 後ろで金髪野郎とポンチョ女がごちゃごちゃとなんか言ってやがる。トゥテラ・ムーレムとはなんぞや。

「数ある魔法の中で、最も有名な防御魔法。霊力のバリアを張り巡らせ、あらゆる攻撃から身を守る」

 俺の心を読んだのか、御玲みれいが一人で解説してくれる。

 要するにシャルの切り札をバリアで全部受け流したってワケか。それも百足野郎の霊力吸収を上回る勢いでバリアを維持しながら。

 俺もついこの前、百足野郎に拘束されて霊力を吸われたが、奴の霊力吸収能力はかなり強力だ。

 俺がこれでもかと体内で練り上げた霊力のほとんどを奪われてしまった。俺は別に大半を奪われてもすぐに回復はできるものの、あの状態から練り上げて技を放つとなると、どうしてもかなりのラグが起こってしまう。

 即座に火球を放つなんてこの俺でも難しいのに、それを平然とやってのけた。それは攻守ともに、リカバーも含めるなら俺たちが力づくでブチ破るのは至難ってことを意味している。

「マジでどうしたもんか……」

 万策尽きた、なんて言えるワケもなく。

 大見得きってぶっ壊すと宣言した手前、やっぱできませんでした、なんて舐めた態度が許されないのは流石の俺でも分かる。

 だが実際問題、マトモなやり方でアイツを倒す方法は思い浮かばない。

 ほとんどの最大威力を叩き込んだ上で、相手が無傷で耐え切っているのだ。マトモに倒す、なんて考える方がイカれてるってもんだろう。

 女アンドロイドの冷たい赤い瞳が怪しげに光る。嫌な予感はとどまるところを知らず、更に事態を加速させていく―――。
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