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乱世下威区編 下
勝つ、ということ
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どれくらいの時間が経っただろうか。
綺麗に整えられていた暗黒の居間にいたはずなのに、今となってはその見る影もない。穴ボコ傷だらけのだだっ広い一室で、俺はクソマヌケにも倒れ伏していた。
「確か俺……キシシ野郎に剣で胸を貫かれて……」
その後が全く思い出せない。目の前が一瞬で真っ白になって、それで。
「……ああ、そうだ。あのとき、ゼヴルエーレの野郎に……」
記憶が朧げながら目覚め始める。視界が真っ白になったと思った瞬間、奴の声が聞こえたんだったか。
「クソが。勝手な真似しやがって……」
感謝。そんなもんするわけがない。アイツは俺を裏切った。どうせ自分のために俺を都合よく利用したに決まっている。考えれば考えるほど、ドス黒い感情が湧き上がってきやがる。
とはいえキシシ野郎に手も足も出なかっただけに、何も言えない自分に更に腹が立つ。
「まあいい、目が覚めたんならさっさと……」
「よう、お目覚めか。赤眼野郎」
突然横からぶん殴られたかのように声を掛けられ、すぐに身構える。
いつから俺は気絶していたのか。気絶していた俺をよそに瓦礫の上でウンコ座りしている理由なんざないはずだ。
俺は、何をされた。ゼヴルエーレの野郎が帰って俺が伸びてやがる間、コイツは何をしてやがった。
「安心しろ。俺ぁ何もしてねーぜ」
「……それを信じろと?」
「好きにしてくれ。俺には関係ねーし」
キシシ野郎は背伸びしながら、のうのうと立ち上がる。
片腕を失っているから万歳しているってより挙手しているって感じだが、挙手風の背伸びを終えた瞬間、キシシ野郎の顔から一切の表情が失われる。
「じゃあ、逝くか」
ぐしゃ、どしゃり。生々しい音が響いた。という重いようで生臭さを彷彿とさせる不快音。
違和感はすぐだった。理性が違和感を辿る。右腕の肘から下が、地面に落ちていた。
「チィ……!!」
目覚めて早々、これである。不意に右腕を切り落とされたが、この程度傷にもなりはしない。その気になれば新しく生やせばいいだけの、いくらでも替が効く代替パーツでしかない。問題は。
「悪いな。今の俺は、アンタなんか眼中にないんだ。死にたくなきゃ全力で抗ってくれ」
キシシ野郎の、戦闘能力だ。猫の尻尾のように括った後ろ髪が残像として残し、再び姿が掻き消える。
「……見えねぇ……!!」
言って字の如く。見えない、視認できない、目で追えない。キシシ野郎が今どこにいて、何をしでかそうとしてやがるのか、皆目分からない。まるで、転移強襲されているような気分だ。
戦いにおいて相手が何をしようとしてやがるのか、ある程度予想できるかどうかってのは、かなり重要だ。なんたって先読みできるなら、次以降の戦局を有利に立ち回ることができるからに他ならない。
どこから攻撃してくるのか。速さは、癖は、重さは。その全てを予想できるかどうかで、こっちも立ち回りを決めやすくなるってもんである。だが逆に何をしてくるか分からないとなると、相手のやることなすことその全てが初見殺しになりかねない。
俺はいくら初見殺しをされたところでどうということはないのだが、コイツの剣―――何かしらを操る付加効果がついた謎の武器に触れると、どういうカラクリなのかは知らんが、俺という存在そのものが強制的に止められてしまうらしい。
ゼヴルエーレの乱入で急死に一生を得たが、あの剣による一撃を喰らうとこの俺でも死にかねない。不死だから本当の意味では死なないが、自分の意思では全く動けなくなるのだから、誰かが助けに来ない限り死ぬこととあまり大差がない。
死、という言葉を脳裏によぎると、脂汗が毛穴から溢れ出てきて気持ち悪い。まさか、死ぬってのがこんなにも怖いなんて。
「ぐ……!!」
寸前のところで回避する。
目も耳も鼻も頼れない以上は直感だ。何かくるっていう不確かで、それでいて案外頼りになる感覚に縋り、後は条件反射に全振りして避けるしかない。幸い攻撃の直前、寒気がするからそれだけが手がかりだ。
「つってもなあ……」
突然走る寒気だけを頼りに、紙一重での回避の精度を上げる中、回避よりも重要なことに思考を燃やす。
いくら回避できたところで、結局攻撃できなきゃ状況は変わらない。避けるのが精一杯の現状で、どう反撃するべきか。
「もう生かす意味もねぇ。情報を流したくなかったから伏せていたが、アイツらに来てもらうか……」
脳裏にアホ面引っ提げたぬいぐるみたちがちょこまかと走り回る。
そもそも何故俺がコイツとタイマン張っているのか。それは元々擬巖をぶち殺したら、コイツを自由にするという約束があったからだ。自由にするということは、少なからず俺たち流川の情報が外へ流れることになる。自由にした後もコソコソ久三男に監視させるわけにもいかないし、元より約束したからには漢として屁理屈捏ねて違えるのは自分の格を下げる行いだ。となると相手に渡す情報を最小限にとどめ、外に漏れても問題ないものだけにしておく必要がある。
弥平や御玲の存在は隠していても後々バレると思っていたし、俺の存在だっていつまでも隠し通せるものでもない。久三男のアンドロイドやヴァズの存在は伏せておくべきだと思ったが、チラ見程度だし、なによりどういう存在かは理解できないだろうから、概ね問題ないと思っていた。
そこで問題となるのが、澄連だ。
奴らの存在は、はっきり言って異端。任務請負機関じゃ喋る使い魔ってことにしてあるが、任務請負機関のことをロクに知らないだろうコイツに必要もなく澄連の存在を明かすのは、リスクのような気がした。
俺の家じゃ流川って肩書きがモロバレなだけにただの使い魔っていうのが無理があるし、なにより弥平が澄連の存在をコイツに明かすことに、あまり肯定的じゃなかったのも理由の一つに挙げられる。
でも、今はもう状況が違う。
コイツは俺たちを裏切り、俺を殺そうとしている。どんな理由であれ俺は裏切りを許さない。俺を殺そうとした時点で奴と交わした約束なんぞ守ってやる義理もなし、向こうが殺意を振り撒いている以上、こっちも必要な手札を切って確殺してしまうのが筋だ。
どうせ殺すのだから、俺らの情報が漏れる心配なんぞする必要はないし。
「でも、な……」
霊子通信を繋げようとするも、受話器に伸ばす手が重い。
今はタイマンという状況になっているとはいえ、本来は擬巖との戦争だ。その擬巖は死んだので俺たちの勝ちではあるのだが、戦い自体は終わっちゃいない。
相手が約束を違えた以上、アイツは明確な敵だ。勝つためなら使える手は全て使うべきだし、だからこそ卑怯だなんだと考えている暇なんてないし、必要もないはずなんだが。
「ここで援護を頼むと、なんだか負けた気がするのはただの気のせい、だよな……」
正直、キシシ野郎は強い。強いというか速すぎて、攻撃を当てられる気がしない。
煉旺焔星で焼き尽くそうにも、あの剣で属性を変えられてしまうから意味がないし、そもそも範囲攻撃をすると気配を辿りづらくなってしまい、当たらなかった場合は後隙を確実に狩られる羽目になる。
今は直感で攻撃を悟り、一撃も当たらないという紙一重の状況を維持しているが、下手なことをしてコイツに塩を送ることになれば、今度こそ負けるだろう。
となると、もはや残された手段は単純にこっちの頭数を増やしてリンチにするぐらいしか残されていないのだが。
『……澄男様』
脳裏に霊子通信。受話器を取る手が重苦しい中、呼び鈴が鳴り反射的に手を取る。
『良かった。応答がなかったので心配しました』
『悪りぃ。色々あって、な』
本当は説明してやりたいが、状況が状況だ。ゼヴルエーレ云々はこの際全てが終わってから話しても問題ないだろう。
『済まん弥平。本家の当主として情けねぇ限りだが、勝てそうにねぇ。応援を頼む』
『澄連を向かわせます。暫しお待ちを』
澄連が来たなら、もう負けはない。思うことがないこともないが、これは戦争だ。渋って負けたら話にならない。俺たちと敵対するというのなら、確実に仕留める方策を実行するまで。
と、割り切れればいいんだが、そうならないのが俺である。思索も思考も葛藤も、全て後回しだ。
『それで、御玲は?』
忘れていたわけじゃない。むしろようやく投げられるようになったと言ってもいい。そもそもの話、擬巖をぶち殺したらすぐに向かう予定だったのだ。
『……御玲は、大丈夫です。まだ生きています。交戦中ですが』
まだ生きている。そう言われて安堵が湧いてくるものの、弥平の歯切れの悪さに言い知れない違和感と不快感が募る。
御玲が戦っている相手、擬巖の腹心は認めるのも癪だが、御玲よりも強い。
キシシ野郎ほどじゃないにせよ、敏捷能力で御玲をはるかに上回っている上に、どういうカラクリか、俺の範囲攻撃にもそれなりに耐え忍んでいた。きっと御玲の攻撃だと、決定打に欠けるだろう。
モタついているとジリ貧に陥って、御玲の負けが確定する。そうなれば、御玲は。
『今すぐ行く!!』
『澄男様、それはダメです』
その言葉に、全身が燃えるように熱くなる。体の奥底から溶岩でも湧いてきたかのように、ぐつぐつと煮えたぎった灼熱の液体が、頭へ向かって縦貫する。
『お待ちください。見捨てるわけではございません』
『んじゃあ何なんだ!! それだと御玲を囮にしろって言ってるようなもんだろが!!』
『澄男様は今、那由多と交戦中のはず。その状態で御玲と合流すれば、乱戦となり戦況が悪化してしまいます。御玲の相手も油断ならぬ実力者、乱戦となればその戦況を逆手に取られかねません』
今にも噴火寸前だった溶岩は、クソ冷たい何かをぶっかけられたせいか、一瞬で冷え固まりただの岩と化す。
御玲が危機的状況って部分だけに気を取られて、その程度の簡単なことに気づけないとか、つくづく俺は短絡的な奴である。
言われてみれば確かにそうで、俺の煉旺焔星を寸前のところで回避して耐え忍び、気配を殺して奇襲を仕掛けられるような奴に、キシシ野郎と戦っている俺が助けに入れば、キシシ野郎を連れてきてしまうことになる。そうなると戦場が混乱するのは確実で、ぐちゃぐちゃの状況だと御玲との連携なんて絶望的だろうし、ただでさえ厄介この上ない相手を二人同時に相手取らなきゃならず、かえって勝率が大きく下がるだけだ。
となると、どちらかを各個撃破して、一人ずつ始末しなきゃならんわけだが。
『なら俺じゃなくて御玲に……』
『その、澄男様……申し上げにくいのですが……それはできません』
『……は? なんで』
『……実は……』
いつも冷静沈着で、自分の考えに必要十分な自信と確実な裏付けを元に物事を実行する弥平にしては、あまりに覇気がない皮切りに、弥平からの御玲が起こした暴挙が語られる。
俺の身体は、一気に沸点に達した。弥平に対してじゃない、御玲に対してでもない。大切な仲間の一人を絶望的状況に陥らせてしまって、なおかつ現状を打破する目処を全然立てられていない、無能で蒙昧で愚鈍な出来損ないの自分自身に対して、だ。
紙一重の攻防の中、またしても思索の鎖に足を取られる。
弥平や久三男が察しているように、今の御玲に手を差し伸べる行為は、水守御玲という一人の戦士を侮辱する行為に等しい。なにより、自分の力で仲間を創ろうとしている行動を邪魔するなんて、俺自身が許せない。
だが、御玲は雅禍に勝てない。不幸にも実力は雅禍が上で、実力差は僅差じゃなく明白だった。
だからこそ御玲に戦力を割り振るべきなのだが、それだと結局御玲を侮辱することになる上に御玲の望みを踏みにじることになってしまう。
それ以前の問題として、俺も一人じゃキシシ野郎に勝てる見込みがない。援護というなら俺が欲しいくらいだし、俺が御玲の所に行こうにも、キシシ野郎をなんとかしていない状況で突っ込めば、弥平が言っていた通り乱戦状態になって、事態は最悪の結末を迎えることになるだろう。
「くっ……」
迷っている暇なんかない。考えている暇があるならさっさと選ぶべきだ。既に選択肢は二つ用意されている。二つの一つ、どちらかを選ぶだけの話。話、なのに。
「チッ……賭けるしかねぇ、かッ」
目が、慣れてきた。帯刀していたディセクタムを振るい、縦横無尽に駆け回るキシシ野郎の攻撃を弾く。キシシ野郎は一瞬、目を見開いているように見えた。
キシシ野郎の強さは、正直想定外だ。認めたくはないが、応援がないと勝てないのは、厳然たる事実である。
俺は暴閥の当主だ。それも流川、世界最強の名を欲しいままにし、母さんからその座を受け継いだ流川本家の当主。他の顔も名も知らん有象無象に舐められないためにも、俺の成すべきことを成すためにも、俺に敗北は許されない。
当然、御玲のことも忘れちゃあいない。御玲も助ける。絶対助ける。見捨てるわけがない、見捨てる選択肢なんぞ最初から存在しない。見捨てはしないが、御玲の戦士としての矜持を貶し、成そうとしている望みの邪魔をする気もない。
復讐に身を堕としていた頃は諦めていた。だが俺は本来、強欲なまでに愚直で安直な、ロマンチストなのだ。
二匹の兎だけじゃねぇ、平原にいる全ての動物を拉致ってやらぁ。
俺は選択する、目前に用意された二つのうちの一つを。選択肢は一つだけしか選べないが、俺は強欲にも欲深くも、手に入れようとしているのは、その全てなのだ。
「澄男さん、応援に来たっすよ!」
どこから現れたのかきっとパオングの転移魔法だろう。カエルを皮切りに、続々とぬいぐるみたちが姿を現す。
「なるほど。こりゃ便秘三日目ぐれぇのウンコって感じか」
「問題ないさ! ボクのち◯こにかかれば全てを曝け出させることも容易い!」
「唯一神パン=ツーの力、存分に奮ってみせましょう」
相変わらずわけの分からんことこの上ないが、士気は充分だ。これで負けはない。
「悪いなキシシ野郎、卑怯だなんて思うなよ」
漢として、思うところはある。本当ならタイマンで勝ちたかった。だが、これは戦争だ。
持ちうる全ての手段を使ってでも勝つ。そこにプライドもクソもない。俺が負ければ、仲間は破滅だ。
仲間は死んでも守り切る。流川がどうのこうの以前に、それこそが俺の絶対ルールなのだから。
俺に加えてあくのだいまおうとパオングを除いた澄連の五対一。格上に挑んでいる御玲を救うため、キシシ野郎との最終決戦に打って出る。
綺麗に整えられていた暗黒の居間にいたはずなのに、今となってはその見る影もない。穴ボコ傷だらけのだだっ広い一室で、俺はクソマヌケにも倒れ伏していた。
「確か俺……キシシ野郎に剣で胸を貫かれて……」
その後が全く思い出せない。目の前が一瞬で真っ白になって、それで。
「……ああ、そうだ。あのとき、ゼヴルエーレの野郎に……」
記憶が朧げながら目覚め始める。視界が真っ白になったと思った瞬間、奴の声が聞こえたんだったか。
「クソが。勝手な真似しやがって……」
感謝。そんなもんするわけがない。アイツは俺を裏切った。どうせ自分のために俺を都合よく利用したに決まっている。考えれば考えるほど、ドス黒い感情が湧き上がってきやがる。
とはいえキシシ野郎に手も足も出なかっただけに、何も言えない自分に更に腹が立つ。
「まあいい、目が覚めたんならさっさと……」
「よう、お目覚めか。赤眼野郎」
突然横からぶん殴られたかのように声を掛けられ、すぐに身構える。
いつから俺は気絶していたのか。気絶していた俺をよそに瓦礫の上でウンコ座りしている理由なんざないはずだ。
俺は、何をされた。ゼヴルエーレの野郎が帰って俺が伸びてやがる間、コイツは何をしてやがった。
「安心しろ。俺ぁ何もしてねーぜ」
「……それを信じろと?」
「好きにしてくれ。俺には関係ねーし」
キシシ野郎は背伸びしながら、のうのうと立ち上がる。
片腕を失っているから万歳しているってより挙手しているって感じだが、挙手風の背伸びを終えた瞬間、キシシ野郎の顔から一切の表情が失われる。
「じゃあ、逝くか」
ぐしゃ、どしゃり。生々しい音が響いた。という重いようで生臭さを彷彿とさせる不快音。
違和感はすぐだった。理性が違和感を辿る。右腕の肘から下が、地面に落ちていた。
「チィ……!!」
目覚めて早々、これである。不意に右腕を切り落とされたが、この程度傷にもなりはしない。その気になれば新しく生やせばいいだけの、いくらでも替が効く代替パーツでしかない。問題は。
「悪いな。今の俺は、アンタなんか眼中にないんだ。死にたくなきゃ全力で抗ってくれ」
キシシ野郎の、戦闘能力だ。猫の尻尾のように括った後ろ髪が残像として残し、再び姿が掻き消える。
「……見えねぇ……!!」
言って字の如く。見えない、視認できない、目で追えない。キシシ野郎が今どこにいて、何をしでかそうとしてやがるのか、皆目分からない。まるで、転移強襲されているような気分だ。
戦いにおいて相手が何をしようとしてやがるのか、ある程度予想できるかどうかってのは、かなり重要だ。なんたって先読みできるなら、次以降の戦局を有利に立ち回ることができるからに他ならない。
どこから攻撃してくるのか。速さは、癖は、重さは。その全てを予想できるかどうかで、こっちも立ち回りを決めやすくなるってもんである。だが逆に何をしてくるか分からないとなると、相手のやることなすことその全てが初見殺しになりかねない。
俺はいくら初見殺しをされたところでどうということはないのだが、コイツの剣―――何かしらを操る付加効果がついた謎の武器に触れると、どういうカラクリなのかは知らんが、俺という存在そのものが強制的に止められてしまうらしい。
ゼヴルエーレの乱入で急死に一生を得たが、あの剣による一撃を喰らうとこの俺でも死にかねない。不死だから本当の意味では死なないが、自分の意思では全く動けなくなるのだから、誰かが助けに来ない限り死ぬこととあまり大差がない。
死、という言葉を脳裏によぎると、脂汗が毛穴から溢れ出てきて気持ち悪い。まさか、死ぬってのがこんなにも怖いなんて。
「ぐ……!!」
寸前のところで回避する。
目も耳も鼻も頼れない以上は直感だ。何かくるっていう不確かで、それでいて案外頼りになる感覚に縋り、後は条件反射に全振りして避けるしかない。幸い攻撃の直前、寒気がするからそれだけが手がかりだ。
「つってもなあ……」
突然走る寒気だけを頼りに、紙一重での回避の精度を上げる中、回避よりも重要なことに思考を燃やす。
いくら回避できたところで、結局攻撃できなきゃ状況は変わらない。避けるのが精一杯の現状で、どう反撃するべきか。
「もう生かす意味もねぇ。情報を流したくなかったから伏せていたが、アイツらに来てもらうか……」
脳裏にアホ面引っ提げたぬいぐるみたちがちょこまかと走り回る。
そもそも何故俺がコイツとタイマン張っているのか。それは元々擬巖をぶち殺したら、コイツを自由にするという約束があったからだ。自由にするということは、少なからず俺たち流川の情報が外へ流れることになる。自由にした後もコソコソ久三男に監視させるわけにもいかないし、元より約束したからには漢として屁理屈捏ねて違えるのは自分の格を下げる行いだ。となると相手に渡す情報を最小限にとどめ、外に漏れても問題ないものだけにしておく必要がある。
弥平や御玲の存在は隠していても後々バレると思っていたし、俺の存在だっていつまでも隠し通せるものでもない。久三男のアンドロイドやヴァズの存在は伏せておくべきだと思ったが、チラ見程度だし、なによりどういう存在かは理解できないだろうから、概ね問題ないと思っていた。
そこで問題となるのが、澄連だ。
奴らの存在は、はっきり言って異端。任務請負機関じゃ喋る使い魔ってことにしてあるが、任務請負機関のことをロクに知らないだろうコイツに必要もなく澄連の存在を明かすのは、リスクのような気がした。
俺の家じゃ流川って肩書きがモロバレなだけにただの使い魔っていうのが無理があるし、なにより弥平が澄連の存在をコイツに明かすことに、あまり肯定的じゃなかったのも理由の一つに挙げられる。
でも、今はもう状況が違う。
コイツは俺たちを裏切り、俺を殺そうとしている。どんな理由であれ俺は裏切りを許さない。俺を殺そうとした時点で奴と交わした約束なんぞ守ってやる義理もなし、向こうが殺意を振り撒いている以上、こっちも必要な手札を切って確殺してしまうのが筋だ。
どうせ殺すのだから、俺らの情報が漏れる心配なんぞする必要はないし。
「でも、な……」
霊子通信を繋げようとするも、受話器に伸ばす手が重い。
今はタイマンという状況になっているとはいえ、本来は擬巖との戦争だ。その擬巖は死んだので俺たちの勝ちではあるのだが、戦い自体は終わっちゃいない。
相手が約束を違えた以上、アイツは明確な敵だ。勝つためなら使える手は全て使うべきだし、だからこそ卑怯だなんだと考えている暇なんてないし、必要もないはずなんだが。
「ここで援護を頼むと、なんだか負けた気がするのはただの気のせい、だよな……」
正直、キシシ野郎は強い。強いというか速すぎて、攻撃を当てられる気がしない。
煉旺焔星で焼き尽くそうにも、あの剣で属性を変えられてしまうから意味がないし、そもそも範囲攻撃をすると気配を辿りづらくなってしまい、当たらなかった場合は後隙を確実に狩られる羽目になる。
今は直感で攻撃を悟り、一撃も当たらないという紙一重の状況を維持しているが、下手なことをしてコイツに塩を送ることになれば、今度こそ負けるだろう。
となると、もはや残された手段は単純にこっちの頭数を増やしてリンチにするぐらいしか残されていないのだが。
『……澄男様』
脳裏に霊子通信。受話器を取る手が重苦しい中、呼び鈴が鳴り反射的に手を取る。
『良かった。応答がなかったので心配しました』
『悪りぃ。色々あって、な』
本当は説明してやりたいが、状況が状況だ。ゼヴルエーレ云々はこの際全てが終わってから話しても問題ないだろう。
『済まん弥平。本家の当主として情けねぇ限りだが、勝てそうにねぇ。応援を頼む』
『澄連を向かわせます。暫しお待ちを』
澄連が来たなら、もう負けはない。思うことがないこともないが、これは戦争だ。渋って負けたら話にならない。俺たちと敵対するというのなら、確実に仕留める方策を実行するまで。
と、割り切れればいいんだが、そうならないのが俺である。思索も思考も葛藤も、全て後回しだ。
『それで、御玲は?』
忘れていたわけじゃない。むしろようやく投げられるようになったと言ってもいい。そもそもの話、擬巖をぶち殺したらすぐに向かう予定だったのだ。
『……御玲は、大丈夫です。まだ生きています。交戦中ですが』
まだ生きている。そう言われて安堵が湧いてくるものの、弥平の歯切れの悪さに言い知れない違和感と不快感が募る。
御玲が戦っている相手、擬巖の腹心は認めるのも癪だが、御玲よりも強い。
キシシ野郎ほどじゃないにせよ、敏捷能力で御玲をはるかに上回っている上に、どういうカラクリか、俺の範囲攻撃にもそれなりに耐え忍んでいた。きっと御玲の攻撃だと、決定打に欠けるだろう。
モタついているとジリ貧に陥って、御玲の負けが確定する。そうなれば、御玲は。
『今すぐ行く!!』
『澄男様、それはダメです』
その言葉に、全身が燃えるように熱くなる。体の奥底から溶岩でも湧いてきたかのように、ぐつぐつと煮えたぎった灼熱の液体が、頭へ向かって縦貫する。
『お待ちください。見捨てるわけではございません』
『んじゃあ何なんだ!! それだと御玲を囮にしろって言ってるようなもんだろが!!』
『澄男様は今、那由多と交戦中のはず。その状態で御玲と合流すれば、乱戦となり戦況が悪化してしまいます。御玲の相手も油断ならぬ実力者、乱戦となればその戦況を逆手に取られかねません』
今にも噴火寸前だった溶岩は、クソ冷たい何かをぶっかけられたせいか、一瞬で冷え固まりただの岩と化す。
御玲が危機的状況って部分だけに気を取られて、その程度の簡単なことに気づけないとか、つくづく俺は短絡的な奴である。
言われてみれば確かにそうで、俺の煉旺焔星を寸前のところで回避して耐え忍び、気配を殺して奇襲を仕掛けられるような奴に、キシシ野郎と戦っている俺が助けに入れば、キシシ野郎を連れてきてしまうことになる。そうなると戦場が混乱するのは確実で、ぐちゃぐちゃの状況だと御玲との連携なんて絶望的だろうし、ただでさえ厄介この上ない相手を二人同時に相手取らなきゃならず、かえって勝率が大きく下がるだけだ。
となると、どちらかを各個撃破して、一人ずつ始末しなきゃならんわけだが。
『なら俺じゃなくて御玲に……』
『その、澄男様……申し上げにくいのですが……それはできません』
『……は? なんで』
『……実は……』
いつも冷静沈着で、自分の考えに必要十分な自信と確実な裏付けを元に物事を実行する弥平にしては、あまりに覇気がない皮切りに、弥平からの御玲が起こした暴挙が語られる。
俺の身体は、一気に沸点に達した。弥平に対してじゃない、御玲に対してでもない。大切な仲間の一人を絶望的状況に陥らせてしまって、なおかつ現状を打破する目処を全然立てられていない、無能で蒙昧で愚鈍な出来損ないの自分自身に対して、だ。
紙一重の攻防の中、またしても思索の鎖に足を取られる。
弥平や久三男が察しているように、今の御玲に手を差し伸べる行為は、水守御玲という一人の戦士を侮辱する行為に等しい。なにより、自分の力で仲間を創ろうとしている行動を邪魔するなんて、俺自身が許せない。
だが、御玲は雅禍に勝てない。不幸にも実力は雅禍が上で、実力差は僅差じゃなく明白だった。
だからこそ御玲に戦力を割り振るべきなのだが、それだと結局御玲を侮辱することになる上に御玲の望みを踏みにじることになってしまう。
それ以前の問題として、俺も一人じゃキシシ野郎に勝てる見込みがない。援護というなら俺が欲しいくらいだし、俺が御玲の所に行こうにも、キシシ野郎をなんとかしていない状況で突っ込めば、弥平が言っていた通り乱戦状態になって、事態は最悪の結末を迎えることになるだろう。
「くっ……」
迷っている暇なんかない。考えている暇があるならさっさと選ぶべきだ。既に選択肢は二つ用意されている。二つの一つ、どちらかを選ぶだけの話。話、なのに。
「チッ……賭けるしかねぇ、かッ」
目が、慣れてきた。帯刀していたディセクタムを振るい、縦横無尽に駆け回るキシシ野郎の攻撃を弾く。キシシ野郎は一瞬、目を見開いているように見えた。
キシシ野郎の強さは、正直想定外だ。認めたくはないが、応援がないと勝てないのは、厳然たる事実である。
俺は暴閥の当主だ。それも流川、世界最強の名を欲しいままにし、母さんからその座を受け継いだ流川本家の当主。他の顔も名も知らん有象無象に舐められないためにも、俺の成すべきことを成すためにも、俺に敗北は許されない。
当然、御玲のことも忘れちゃあいない。御玲も助ける。絶対助ける。見捨てるわけがない、見捨てる選択肢なんぞ最初から存在しない。見捨てはしないが、御玲の戦士としての矜持を貶し、成そうとしている望みの邪魔をする気もない。
復讐に身を堕としていた頃は諦めていた。だが俺は本来、強欲なまでに愚直で安直な、ロマンチストなのだ。
二匹の兎だけじゃねぇ、平原にいる全ての動物を拉致ってやらぁ。
俺は選択する、目前に用意された二つのうちの一つを。選択肢は一つだけしか選べないが、俺は強欲にも欲深くも、手に入れようとしているのは、その全てなのだ。
「澄男さん、応援に来たっすよ!」
どこから現れたのかきっとパオングの転移魔法だろう。カエルを皮切りに、続々とぬいぐるみたちが姿を現す。
「なるほど。こりゃ便秘三日目ぐれぇのウンコって感じか」
「問題ないさ! ボクのち◯こにかかれば全てを曝け出させることも容易い!」
「唯一神パン=ツーの力、存分に奮ってみせましょう」
相変わらずわけの分からんことこの上ないが、士気は充分だ。これで負けはない。
「悪いなキシシ野郎、卑怯だなんて思うなよ」
漢として、思うところはある。本当ならタイマンで勝ちたかった。だが、これは戦争だ。
持ちうる全ての手段を使ってでも勝つ。そこにプライドもクソもない。俺が負ければ、仲間は破滅だ。
仲間は死んでも守り切る。流川がどうのこうの以前に、それこそが俺の絶対ルールなのだから。
俺に加えてあくのだいまおうとパオングを除いた澄連の五対一。格上に挑んでいる御玲を救うため、キシシ野郎との最終決戦に打って出る。
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女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
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