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第三場 和子の自宅と通り
あすなろ教の迫力
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金子「まあ、だらしない。じゃあ私が信心の力を見せてやるわよ。いい?見てなさいよ。こんな時こそまずお題目を唱えて……南無翌檜(あすなろ)大蓄財、南無翌檜(あすなろ)大蓄財(唱えてから台所の窓を開けようとする)」
良夫「ま、待て。や、や、やめろ」
金子「(かまわず窓を開けて)こらっ!こんな時間に表で大声を出すんじゃないっ!近所迷惑も甚だしい!」
猛男「なんだとお~っ?このお、為子のババア……」
為子「なに云ってんのよ。あたしじゃないよ。酔っぱらちゃってさ……ほら、お父さん、猛男の奴が来るよ。何とかしてよ」
良夫「な、なんとかしてって、お前……(そう云いながら手に持ったビールとコップをガチガチと当てて震える)」
猛男「(玄関のドアを蹴飛ばして開けて)こらあ!ババア出て来い!」
良夫「あ、あとは任せるう~……」
良夫、手にビールとコップを持ったまま奥の居間の襖を蹴倒して、居間へと逃げてしまう。
為子「あちゃー」
和子「……だと思った。しょうがないなあ、お父っつぁんは」
金子「だからね、信仰をしてない人はこうなっちゃうの。いいから私に任せなさい。信仰さえあればへっちゃらよ……なにぃ~?出て来いだとぉ~?上等じゃない。南無あすなろ大蓄財、南無あすなろ大蓄財(と題目を唱えつつ、合掌をしながら玄関へと向かう)」
猛男「(金子の合掌姿と題目に毒気を抜かれ、一瞬酔いも覚めた風情で)な、なんだ、お前……な、南無、あすなろ大畜生?なんだ、そりゃ?大畜生って、俺のことか?」
金子「黙りなさい!南無あすなろ大蓄財よ。この大凡夫が!あすなろ教信者に仇を為すなら天罰覿面だわよ。この神聖なるあすなろ教の家のドアを蹴飛ばすとは……何事かっ!そこに土下座して謝りなさいっ!(合掌を解き手翳しをして)喝(かあ)ーっ!!」
猛男「喝ーって……あ、あのね、オバサン……」
良夫「ま、待て。や、や、やめろ」
金子「(かまわず窓を開けて)こらっ!こんな時間に表で大声を出すんじゃないっ!近所迷惑も甚だしい!」
猛男「なんだとお~っ?このお、為子のババア……」
為子「なに云ってんのよ。あたしじゃないよ。酔っぱらちゃってさ……ほら、お父さん、猛男の奴が来るよ。何とかしてよ」
良夫「な、なんとかしてって、お前……(そう云いながら手に持ったビールとコップをガチガチと当てて震える)」
猛男「(玄関のドアを蹴飛ばして開けて)こらあ!ババア出て来い!」
良夫「あ、あとは任せるう~……」
良夫、手にビールとコップを持ったまま奥の居間の襖を蹴倒して、居間へと逃げてしまう。
為子「あちゃー」
和子「……だと思った。しょうがないなあ、お父っつぁんは」
金子「だからね、信仰をしてない人はこうなっちゃうの。いいから私に任せなさい。信仰さえあればへっちゃらよ……なにぃ~?出て来いだとぉ~?上等じゃない。南無あすなろ大蓄財、南無あすなろ大蓄財(と題目を唱えつつ、合掌をしながら玄関へと向かう)」
猛男「(金子の合掌姿と題目に毒気を抜かれ、一瞬酔いも覚めた風情で)な、なんだ、お前……な、南無、あすなろ大畜生?なんだ、そりゃ?大畜生って、俺のことか?」
金子「黙りなさい!南無あすなろ大蓄財よ。この大凡夫が!あすなろ教信者に仇を為すなら天罰覿面だわよ。この神聖なるあすなろ教の家のドアを蹴飛ばすとは……何事かっ!そこに土下座して謝りなさいっ!(合掌を解き手翳しをして)喝(かあ)ーっ!!」
猛男「喝ーって……あ、あのね、オバサン……」
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