ストーカー三昧・浪曲、小噺、落語

多谷昇太

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講談コーナー・2・ラメチャンタラギッチョンチョンデ

狂歌、本歌取り

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斯く演題に使わせて頂いたこの名囃子(めいはやし)と、啞蟬坊・知道の父子を詰り、貶めるつもりなど私には毛頭ございません。どうかすれば私などはこの2人、啞蟬坊・知道父子とまったく同じ血を持っている…と強くそう感じるのですから。
 さて、このような演歌師たちの業を私の得意とする和歌の世界で云うならば、これは狂歌と云うのです。狂歌とは…これはもうご存知ですよね?今日か明日かじゃないですよ(観客笑う)。狂った歌と書いて狂歌と云うのです。この場合の狂とは戯れ心、冗談心と申しますか、古(いにしえ)の名歌を踏まえて新たに戯れ歌を詠んでみせることを云う。江戸時代の大田南畝(おおたなんぽ)なんかが有名ですね。本日の演題となる〝ラメチャンタラギッチョンチョンデ〟つまり〝パイノパイノパイ〟の演歌がこれに当たるのか…と云うと、まあ然りですが、しかしこれは同時に本歌取りの要素も多分にあるのかも知れませんね。本歌取りというのは有名な古歌(本歌)の一句もしくは二句を自作に取り入れて作歌を行う方法を云うのです。有名なところでは例の静御殿が詠んだ〝しづやしづしづのをだまき繰り返し昔を今になすよしもがな〟がありますね。これは静御殿が伊勢物語から元歌を取って詠んだものです。〝ラメチャンタラギッチョンチョンデ〟には単に知道が戯れ心で作っただけと云うよりは、そこには知道が普段から社会に対して思っていた意趣がありますから、これは確かに本歌取りの趣向もあるのでしょうね(※尤もメロディだけに於てですが)。
 えー、ところで(張り扇一擲!)…あ、いけね。大きな音立てちゃった。お眠りになっていた方、すいません。ご不快を催した気持ちよく分かります。何せ私が普段からストーカーどもにやられていることですから。
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