人生和歌集 -風ー(1)

多谷昇太

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風を聞く

落語好き

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名人は間(はざま)とれねばそれならず演を縁とし落を楽ともす

※先代三遊亭圓楽師匠を詠む。間(はざま)とは緩急自在の高座の間(ま)、且つ客との縁を結ぶが如く間(あいだ)を取り持つことを云う。

べらんめえと客さえ叱る強男それのべさすは弱への愛かも     

しまひにはめぐみの園へまねかれて重きなしたり、いよっ演学士

※上二首、故立川談志師匠を詠む。めぐみ:ΝΗΚ渡辺めぐみアナウンサー。

落語家の江戸前づくしべらんめえ立て板みずと聞いてはればれ



時こえて高座にまじるこゑありて我しを罵(の)ればこれぞ野ざらし

※故春風亭柳昇師匠のСD中に「プータ」と罵る声あり。巷で私は現在プータと呼ばれている。因みに師匠の「野ざらし」をユーチューブ等で聞いてみてください(あればいいけど)。観客席から女声で「プータ」と罵る声が入ってます。「んな馬鹿な」と思われましょうがその女は未来にCDとなったこの高座模様を私が聞くだろうことを〝感じ取って〟そう罵ったのです。霊感覚にはTPOは関係ありません(夢中と同じです)。ところでその女など全く知りません、時をも隔てて赤の他人です。
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