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第十三話
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「ほら、入れ」
「し、失礼致します」
案内されたのはあの小屋。
「ちょっと待て、ここは土足厳禁だ。靴を脱げ」
「は、はい!」
どこもかしこも木で作られている。
土足厳禁と言われ、私は大人しく靴を脱ぐ。その間リスちゃんがするすると私の肩を降りて、小屋の扉の前にあった小さな桶に入り足を洗っていた。
なんて賢い子なのでしょう?!
「ほら、その辺に適当に座れ」
靴を丁寧に揃えてから、扉を開けて入ると黒髪の人は奥の方に何やら祀られている祭壇のようなものを背にどかりと座った。
椅子のようなものもないし、これは地面に座るということで良いのだろうか…?
戸惑いつつも相手を待たせるわけには行かないと思い、黒髪の人と少し距離を取り、扉の前に静々と座った。
もちろん私の隣にリスちゃんもいる。
これは心の安寧が保たれるわ。
「それで?もう一度この私に聞きたいことを一から申してみよ」
「では、まず一つ目に貴方の正体を教えて頂けませんか?とても私と同じ人間には思えないのですが」
「私は神だ」
「へ?」
「あ?」
「あの、神というのは…」
「神は神だろう」
人間ではないような雰囲気であったのは感じられたけれど、まさか神様なんて…。こんな変わった方が私たちが信仰している神様なの?
あ、とても失礼なことを考えてしまったわ。
「きゅきゅい」
「ああ、そうか。全く、面倒くさいものだ。仕方がない、頭がすっからかんそうなお前のために初めから説明してやろう」
「は、はぁ?」
失礼な!すっからかんではないわ!少しはある…はず…。
「私はお前たちの住む世界の神ではない。別の世界の神だ。あー、あれだ。お前たちの世界に行った聖女の住む国の神だ」
「聖女様の?!」
聖女様の住む国…。つまり異世界の神様。そんな偉大な方に私ったら軽率な発言ばかりしてしまったわ?!
「今までの失礼をお許し下さい」
即座に私は最敬礼をとる。
「良い。そのような堅苦しい態度の方が私は嫌いだ。先程のように接しろ」
「ですが…我が国の大切な聖女様の出身地の神様に」
「くどい、私が良いと言ったら良いのだ」
「か、かしこまりました」
素早く、私は再び床に座り直した。
「それで?他には」
「何故、私はこのように貴方様の前に来てしまうのでしょうか?」
「それは知らん。私も何故お前が私の領域に入れるのかわからないのだ。全く、迷惑な話だ。普通、人間は私の領域に入れない。そもそもの話この場所は人間の住むところにはなく、もし迷い込んだとしても、結界によって私が承認したもの以外弾かれるはずなんだがなぁ?
…お前は本当に人間か?」
「なッ!私は人間です!」
「そうだよな…こんなちんちくりんが人間でなかったら世の理がどうかしてる。こいつが人間でないと思うなんて私も疲れているのか」
私も失礼なことは考えてるけど、目の前にいるこの神様の方が数倍失礼なこと言ってない?!本当にこの人神様?!
「はい、次。3秒以内に質問しなければ向こうの世界に強制的に送還する」
「ええ?!次?!」
聞きたいことありすぎるせいで考えが纏まらない。
「いち」
「ちょ、ちょっとだけ待って」
「に」
チラッ
「あッ、何故!何故貴方様はこのリスちゃんとお話が出来るのですか?」
隣にいるリスちゃんのおかげでなんとか質問をつなぐことができた。
「そんなの簡単だ。私が神だからだ」
神だからなんでもできるって言うこと…?さすが、神様…?
「神は森羅万象…わからないか。ありとあらゆる事物と深い関係により繋がっている。故にどんな生き物でも会話をするなど容易いことだ」
「そ、そうなのですね…」
一瞬、その力を借りて隣にいるリスちゃんと私も会話をしてみたいなどと考えてしまったけど、さすがにダメよね。
「はい、次。ちゃっちゃと話せ」
相変わらず切り替えが早い!
「え、えっと、このお屋敷はなんと言うのですか?」
私が今いるこの小屋の中は今まで見たことない造り。異世界の神様が住んでいるのだから小屋ではなくお屋敷と言った方がいいだろう。
「お屋敷…。ごほん、まぁいい。これは社だ。神聖な場所だから穢れを持ち込むんじゃないぞ」
「は、はい!」
「次」
「えと、あ、神様のお名前はなんと言うのでしょう?」
「名前だぁ?」
そう言えば未だにお名前を知らないわ。せっかくならお名前で呼ばせて頂きたいのだけれど、ダメだったかしら…。
距離を詰めるならお名前から。と社交界のお勉強をしている時習った気がするのだけれど。
「神は真の名は教えぬ」
なるほど、王族の方々のセカンドネームみたいな扱いなのね。これは諦めるしかないわ。
「では、このまま神様と呼ばせて頂いてもよろしいでしょうか…?」
「そうだな。そもそも、また来るかもわからぬしな」
確かに…。何故ここに来てしまうのか未だ解明できていない。もうこれで最後かもしれないし、また会えるかもしれない。
そう思うと不思議な縁だわ。
「次」
「えッ、あ、」
考えてなかった。どうしよう、せっかく目の前に神様がいるのだから色々聞いておきたいけれど…。
『…、…リアッ!!!』
突如脳内に私を呼ぶ声が聞こえた。
「え、なに…?」
「ふむ、向こうの世界で誰かがお前を呼んでいるな。変な力だ。私の結界をすり抜けている。そろそろ張り替えねばならんな」
よいせといいながら神様は立ち上がると、私をグイグイと見えない力で押して、外へと出した。
「か、神様?」
「ほら、さっさと行ってやれ。私が仕方がないから強制送還してやる」
「きゅい!」
もう、いきなりなことばかり!
私は靴を履きながら外に出された。
リスちゃんはバイバイと言っているのだろうか。くぅ、最後まで可愛らしいわ。
「門の外まで行け、そしたら目を閉じろ」
指示通り門の外まで歩き、目を閉じた。
これで返されてしまうのだろう。やはり、今からでもリスちゃん強奪しようかな…。
「…………」
耳を澄ませば神様が何かを唱えているのが聞こえる。
神様の声が聞こえなくなると共に突然風が強く吹いた。これ前と同じ感覚だわ。
「目を開けるな。そしてもう来るんじゃないぞ」
そう何度も来るなと言われると来たくなってしまうのが人間の性よね。
「また来ますね、神様」
瞳を閉じながら、神様に届くよう大きな声で私は伝えた。
私はこのままボーッとしていれば自動的に元の世界に帰るのだろう。
まだ神様に色々と聞けてない気がするけれど、何故かまた会える気がした。
「し、失礼致します」
案内されたのはあの小屋。
「ちょっと待て、ここは土足厳禁だ。靴を脱げ」
「は、はい!」
どこもかしこも木で作られている。
土足厳禁と言われ、私は大人しく靴を脱ぐ。その間リスちゃんがするすると私の肩を降りて、小屋の扉の前にあった小さな桶に入り足を洗っていた。
なんて賢い子なのでしょう?!
「ほら、その辺に適当に座れ」
靴を丁寧に揃えてから、扉を開けて入ると黒髪の人は奥の方に何やら祀られている祭壇のようなものを背にどかりと座った。
椅子のようなものもないし、これは地面に座るということで良いのだろうか…?
戸惑いつつも相手を待たせるわけには行かないと思い、黒髪の人と少し距離を取り、扉の前に静々と座った。
もちろん私の隣にリスちゃんもいる。
これは心の安寧が保たれるわ。
「それで?もう一度この私に聞きたいことを一から申してみよ」
「では、まず一つ目に貴方の正体を教えて頂けませんか?とても私と同じ人間には思えないのですが」
「私は神だ」
「へ?」
「あ?」
「あの、神というのは…」
「神は神だろう」
人間ではないような雰囲気であったのは感じられたけれど、まさか神様なんて…。こんな変わった方が私たちが信仰している神様なの?
あ、とても失礼なことを考えてしまったわ。
「きゅきゅい」
「ああ、そうか。全く、面倒くさいものだ。仕方がない、頭がすっからかんそうなお前のために初めから説明してやろう」
「は、はぁ?」
失礼な!すっからかんではないわ!少しはある…はず…。
「私はお前たちの住む世界の神ではない。別の世界の神だ。あー、あれだ。お前たちの世界に行った聖女の住む国の神だ」
「聖女様の?!」
聖女様の住む国…。つまり異世界の神様。そんな偉大な方に私ったら軽率な発言ばかりしてしまったわ?!
「今までの失礼をお許し下さい」
即座に私は最敬礼をとる。
「良い。そのような堅苦しい態度の方が私は嫌いだ。先程のように接しろ」
「ですが…我が国の大切な聖女様の出身地の神様に」
「くどい、私が良いと言ったら良いのだ」
「か、かしこまりました」
素早く、私は再び床に座り直した。
「それで?他には」
「何故、私はこのように貴方様の前に来てしまうのでしょうか?」
「それは知らん。私も何故お前が私の領域に入れるのかわからないのだ。全く、迷惑な話だ。普通、人間は私の領域に入れない。そもそもの話この場所は人間の住むところにはなく、もし迷い込んだとしても、結界によって私が承認したもの以外弾かれるはずなんだがなぁ?
…お前は本当に人間か?」
「なッ!私は人間です!」
「そうだよな…こんなちんちくりんが人間でなかったら世の理がどうかしてる。こいつが人間でないと思うなんて私も疲れているのか」
私も失礼なことは考えてるけど、目の前にいるこの神様の方が数倍失礼なこと言ってない?!本当にこの人神様?!
「はい、次。3秒以内に質問しなければ向こうの世界に強制的に送還する」
「ええ?!次?!」
聞きたいことありすぎるせいで考えが纏まらない。
「いち」
「ちょ、ちょっとだけ待って」
「に」
チラッ
「あッ、何故!何故貴方様はこのリスちゃんとお話が出来るのですか?」
隣にいるリスちゃんのおかげでなんとか質問をつなぐことができた。
「そんなの簡単だ。私が神だからだ」
神だからなんでもできるって言うこと…?さすが、神様…?
「神は森羅万象…わからないか。ありとあらゆる事物と深い関係により繋がっている。故にどんな生き物でも会話をするなど容易いことだ」
「そ、そうなのですね…」
一瞬、その力を借りて隣にいるリスちゃんと私も会話をしてみたいなどと考えてしまったけど、さすがにダメよね。
「はい、次。ちゃっちゃと話せ」
相変わらず切り替えが早い!
「え、えっと、このお屋敷はなんと言うのですか?」
私が今いるこの小屋の中は今まで見たことない造り。異世界の神様が住んでいるのだから小屋ではなくお屋敷と言った方がいいだろう。
「お屋敷…。ごほん、まぁいい。これは社だ。神聖な場所だから穢れを持ち込むんじゃないぞ」
「は、はい!」
「次」
「えと、あ、神様のお名前はなんと言うのでしょう?」
「名前だぁ?」
そう言えば未だにお名前を知らないわ。せっかくならお名前で呼ばせて頂きたいのだけれど、ダメだったかしら…。
距離を詰めるならお名前から。と社交界のお勉強をしている時習った気がするのだけれど。
「神は真の名は教えぬ」
なるほど、王族の方々のセカンドネームみたいな扱いなのね。これは諦めるしかないわ。
「では、このまま神様と呼ばせて頂いてもよろしいでしょうか…?」
「そうだな。そもそも、また来るかもわからぬしな」
確かに…。何故ここに来てしまうのか未だ解明できていない。もうこれで最後かもしれないし、また会えるかもしれない。
そう思うと不思議な縁だわ。
「次」
「えッ、あ、」
考えてなかった。どうしよう、せっかく目の前に神様がいるのだから色々聞いておきたいけれど…。
『…、…リアッ!!!』
突如脳内に私を呼ぶ声が聞こえた。
「え、なに…?」
「ふむ、向こうの世界で誰かがお前を呼んでいるな。変な力だ。私の結界をすり抜けている。そろそろ張り替えねばならんな」
よいせといいながら神様は立ち上がると、私をグイグイと見えない力で押して、外へと出した。
「か、神様?」
「ほら、さっさと行ってやれ。私が仕方がないから強制送還してやる」
「きゅい!」
もう、いきなりなことばかり!
私は靴を履きながら外に出された。
リスちゃんはバイバイと言っているのだろうか。くぅ、最後まで可愛らしいわ。
「門の外まで行け、そしたら目を閉じろ」
指示通り門の外まで歩き、目を閉じた。
これで返されてしまうのだろう。やはり、今からでもリスちゃん強奪しようかな…。
「…………」
耳を澄ませば神様が何かを唱えているのが聞こえる。
神様の声が聞こえなくなると共に突然風が強く吹いた。これ前と同じ感覚だわ。
「目を開けるな。そしてもう来るんじゃないぞ」
そう何度も来るなと言われると来たくなってしまうのが人間の性よね。
「また来ますね、神様」
瞳を閉じながら、神様に届くよう大きな声で私は伝えた。
私はこのままボーッとしていれば自動的に元の世界に帰るのだろう。
まだ神様に色々と聞けてない気がするけれど、何故かまた会える気がした。
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