18 / 34
17.*キス描写あり
しおりを挟む
「……ん、……ふぁ……」
先程まで優しく重なっていた唇が、角度を変えて何度も荒々しく押し付けられる。
ん……息が……
「あ、んぁ……ん、んぅん……」
息苦しくて口を開けた途端に、ギルの舌がぬるりと入ってくる。
生ぬるく柔らかな感触が、口の中をぐるりと舐める。
私の舌と絡み合い、離したと思ったら、今度は舌先を舐め刺激してくる。
頭が……痺れる……
「ヘ、へいか……まって……」
「……ギルだ……ギルと呼んでくれ」
唇が解放されて、思わず後ろに引いた私の頭をギルはグッと手で押さえる。
「ギ、ギルま……ん、んぅん……」
名前で呼んだのに……。待ってと言わせたくないのか、塞ぐように唇を重ねられた。
舌で唇を舐められ、啄むように吸われる。荒々しくも情熱的な口付けに翻弄される。
もう……だめ……これ以上は……
頭が痺れ、腰が疼き、思考が低下していく。体の力が抜け、気づけばソファに押し倒されていた。
ソファに押し倒された私が咄嗟にギルを見ると、、、
妖艶に微笑みながら、金の瞳はギラギラと輝きを放ち、私を見下ろしていた。
雄だ……私を……雌を求める雄の顔。
ギルの顔を見て私の中の雌が疼く。もっと触れてほしいと。もっと触れたいと。
覆い被さろうとするギルを見ながら、私はゆっくりと目を閉じ・・・
──── いえ、駄目だわ!
私の僅かに残る理性が警告した。
「ちょっと待ってぇぇ!!!」
「……うぐぅ」
必死に両手を伸ばして、ギルの顔を押し留める。
「こ、こういうことは夫婦がするものです!!!」
私は体を捩らせてギルの拘束から抜け出すと、ソファから立ち上がり距離をとった。
ギルは「なんで……」と呟きながら呆然としている。
「な、なんでも何も! く、口付けは夫婦がするもので、未婚の身でするなんて……」
さっきまでの行為を思い出して顔が赤くなる。
「クローディアは俺に触れられるのは嫌じゃないと言っただろう?」
「そ、それとこれは話が違います!」
「いや、全然違わない。俺はもっと君に触れたい! もっと俺を感じてほしい!」
「か、感じてって!?」
そ、そんな、艶っぽい顔で………ッ!!
な、なんてことを言うの!!!
「クローディアは俺に触れたいと思わないのか?」
「ふ、ふれ!!??」
触れたいと…思ってしまった。
思ってしまったけど!
「そ、それは……でも、夫婦でもないのに……」
「遅かれ早かれ結婚するんだ。だったら今でもいいだろう」
ソファの上で両手と翼を広げて、情欲的な眼差しで、こっちにおいでと催促してくる。
今でもいいって何を!?何をするって言うの!?
だ、駄目よ。ここで言い負かされては……。
「そう言う問題じゃ……そ、それに、私にはやるべき事があって……そうだわ! そのことで聞きたいことがあって! 水の浄化の方法を調べないと……」
少し強引に話を切り替えようとすると、ギルは髪をかきあげながら、はぁーーと深く溜め息を吐いた。
「まぁそうだな……性急すぎるか。いや、しかし……」
「ギ、ギル?」
お、怒っているの?
おずおずと様子を伺うとギルは優しく微笑んでくれた。
「いや……クローディアの嫌がることはしたくないからな。我慢するさ」
「ご、ごめんなさい」
……思わず謝ってしまったわ。
我慢させしまっているのか……申し訳ないと思うけど。
でもやっぱりこれ以上は……。
うーーーんと、悩み考えていると、、、
──── チュッ
ふぇ!? つ、角に!!
ギルは私の角に唇を落としてニッコリと微笑んだ。
「ああ、そうだ。これからはクローディアのことをディアと呼んでもいいかな。俺だけの特別な呼び名なんて素敵だろう? ディアは俺のことをギルと呼んでくれ。堅苦しい言葉遣いはやめてくれよ」
少し早口で戯けるように話をしているのは、私が気にしないように配慮してくれているからだろう。
「うん、わかった。ありがとう、ギル」
ギルの気遣いに感謝しながら、そっと寄り添うとギルは優しく抱きしめてくれる。
「……結婚したら、もう待たないからな。覚悟しておいてくれ」
甘く囁くギルの吐息が耳をくすぐる。
か、覚悟!? ……がんばります??
コクンと頷き了承の意を示すと、ギルの尻尾は満足そうに揺れていた。
先程まで優しく重なっていた唇が、角度を変えて何度も荒々しく押し付けられる。
ん……息が……
「あ、んぁ……ん、んぅん……」
息苦しくて口を開けた途端に、ギルの舌がぬるりと入ってくる。
生ぬるく柔らかな感触が、口の中をぐるりと舐める。
私の舌と絡み合い、離したと思ったら、今度は舌先を舐め刺激してくる。
頭が……痺れる……
「ヘ、へいか……まって……」
「……ギルだ……ギルと呼んでくれ」
唇が解放されて、思わず後ろに引いた私の頭をギルはグッと手で押さえる。
「ギ、ギルま……ん、んぅん……」
名前で呼んだのに……。待ってと言わせたくないのか、塞ぐように唇を重ねられた。
舌で唇を舐められ、啄むように吸われる。荒々しくも情熱的な口付けに翻弄される。
もう……だめ……これ以上は……
頭が痺れ、腰が疼き、思考が低下していく。体の力が抜け、気づけばソファに押し倒されていた。
ソファに押し倒された私が咄嗟にギルを見ると、、、
妖艶に微笑みながら、金の瞳はギラギラと輝きを放ち、私を見下ろしていた。
雄だ……私を……雌を求める雄の顔。
ギルの顔を見て私の中の雌が疼く。もっと触れてほしいと。もっと触れたいと。
覆い被さろうとするギルを見ながら、私はゆっくりと目を閉じ・・・
──── いえ、駄目だわ!
私の僅かに残る理性が警告した。
「ちょっと待ってぇぇ!!!」
「……うぐぅ」
必死に両手を伸ばして、ギルの顔を押し留める。
「こ、こういうことは夫婦がするものです!!!」
私は体を捩らせてギルの拘束から抜け出すと、ソファから立ち上がり距離をとった。
ギルは「なんで……」と呟きながら呆然としている。
「な、なんでも何も! く、口付けは夫婦がするもので、未婚の身でするなんて……」
さっきまでの行為を思い出して顔が赤くなる。
「クローディアは俺に触れられるのは嫌じゃないと言っただろう?」
「そ、それとこれは話が違います!」
「いや、全然違わない。俺はもっと君に触れたい! もっと俺を感じてほしい!」
「か、感じてって!?」
そ、そんな、艶っぽい顔で………ッ!!
な、なんてことを言うの!!!
「クローディアは俺に触れたいと思わないのか?」
「ふ、ふれ!!??」
触れたいと…思ってしまった。
思ってしまったけど!
「そ、それは……でも、夫婦でもないのに……」
「遅かれ早かれ結婚するんだ。だったら今でもいいだろう」
ソファの上で両手と翼を広げて、情欲的な眼差しで、こっちにおいでと催促してくる。
今でもいいって何を!?何をするって言うの!?
だ、駄目よ。ここで言い負かされては……。
「そう言う問題じゃ……そ、それに、私にはやるべき事があって……そうだわ! そのことで聞きたいことがあって! 水の浄化の方法を調べないと……」
少し強引に話を切り替えようとすると、ギルは髪をかきあげながら、はぁーーと深く溜め息を吐いた。
「まぁそうだな……性急すぎるか。いや、しかし……」
「ギ、ギル?」
お、怒っているの?
おずおずと様子を伺うとギルは優しく微笑んでくれた。
「いや……クローディアの嫌がることはしたくないからな。我慢するさ」
「ご、ごめんなさい」
……思わず謝ってしまったわ。
我慢させしまっているのか……申し訳ないと思うけど。
でもやっぱりこれ以上は……。
うーーーんと、悩み考えていると、、、
──── チュッ
ふぇ!? つ、角に!!
ギルは私の角に唇を落としてニッコリと微笑んだ。
「ああ、そうだ。これからはクローディアのことをディアと呼んでもいいかな。俺だけの特別な呼び名なんて素敵だろう? ディアは俺のことをギルと呼んでくれ。堅苦しい言葉遣いはやめてくれよ」
少し早口で戯けるように話をしているのは、私が気にしないように配慮してくれているからだろう。
「うん、わかった。ありがとう、ギル」
ギルの気遣いに感謝しながら、そっと寄り添うとギルは優しく抱きしめてくれる。
「……結婚したら、もう待たないからな。覚悟しておいてくれ」
甘く囁くギルの吐息が耳をくすぐる。
か、覚悟!? ……がんばります??
コクンと頷き了承の意を示すと、ギルの尻尾は満足そうに揺れていた。
0
あなたにおすすめの小説
私が一番嫌いな言葉。それは、番です!
水無月あん
恋愛
獣人と人が住む国で、ララベルが一番嫌う言葉、それは番。というのも、大好きな親戚のミナリア姉様が結婚相手の王子に、「番が現れた」という理由で結婚をとりやめられたから。それからというのも、番という言葉が一番嫌いになったララベル。そんなララベルを大切に囲い込むのが幼馴染のルーファス。ルーファスは竜の獣人だけれど、番は現れるのか……?
色々鈍いヒロインと、溺愛する幼馴染のお話です。
いつもながらご都合主義で、ゆるい設定です。お気軽に読んでくださったら幸いです。
幸せな番が微笑みながら願うこと
矢野りと
恋愛
偉大な竜王に待望の番が見つかったのは10年前のこと。
まだ幼かった番は王宮で真綿に包まれるように大切にされ、成人になる16歳の時に竜王と婚姻を結ぶことが決まっていた。幸せな未来は確定されていたはずだった…。
だが獣人の要素が薄い番の扱いを周りは間違えてしまう。…それは大切に想うがあまりのすれ違いだった。
竜王の番の心は少しづつ追いつめられ蝕まれていく。
※設定はゆるいです。
愛があれば、何をしてもいいとでも?
篠月珪霞
恋愛
「おいで」と優しく差し伸べられた手をとってしまったのが、そもそもの間違いだった。
何故、あのときの私は、それに縋ってしまったのか。
生まれ変わった今、再びあの男と対峙し、後悔と共に苦い思い出が蘇った。
「我が番よ、どうかこの手を取ってほしい」
過去とまったく同じ台詞、まったく同じ、焦がれるような表情。
まるであのときまで遡ったようだと錯覚させられるほどに。
番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
番探しにやって来た王子様に見初められました。逃げたらだめですか?
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
私はスミレ・デラウェア。伯爵令嬢だけど秘密がある。長閑なぶどう畑が広がる我がデラウェア領地で自警団に入っているのだ。騎士団に入れないのでコッソリと盗賊から領地を守ってます。
そんな領地に王都から番探しに王子がやって来るらしい。人が集まって来ると盗賊も来るから勘弁して欲しい。
お転婆令嬢が番から逃げ回るお話しです。
愛の花シリーズ第3弾です。
半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜
侑子
恋愛
小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。
父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。
まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。
クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。
その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……?
※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。
【完結】2番目の番とどうぞお幸せに〜聖女は竜人に溺愛される〜
雨香
恋愛
美しく優しい狼獣人の彼に自分とは違うもう一人の番が現れる。
彼と同じ獣人である彼女は、自ら身を引くと言う。
自ら身を引くと言ってくれた2番目の番に心を砕く狼の彼。
「辛い選択をさせてしまった彼女の最後の願いを叶えてやりたい。彼女は、私との思い出が欲しいそうだ」
異世界に召喚されて狼獣人の番になった主人公の溺愛逆ハーレム風話です。
異世界激甘溺愛ばなしをお楽しみいただければ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる