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龍昇編
終、華燭
(どうしてこうなった……)
「本当にまぁ、めでたいこと! 姫様が生きてらしたってだけでも吉報なのに、またこの陽帝宮にお戻りになるなんて! 長生きはしてみるもんですねぇ。うちの旦那も張り切っちゃって張り切っちゃって。婚礼料理を楽しみにしてて下さいましね!」
陽帝宮の一室で、雪華は手を十字に上げ、老齢の女のなすがままに豪奢な装束を着つけられていた。
衣の色は鮮やかな朱色。複雑に織られた文様はそれを着る者が朱朝に属することを現し、金糸銀糸でつづられた精緻な刺繍は格式の高さを示していた。見た目通りに重たいそれに雪華がさっそく前かがみになると、とたんに平手が飛んでくる。
「――ほら姫様! 背中が曲がってますよ! ピシッとなさいませ、次は御髪をまとめますよ!」
「うっ――! にょ、女官長……もう少し、優しく……。というか、その『姫様』というのはやめてくれ……。今さらそんな呼ばれ方――あ、痛っ!」
「何を今さら他人行儀な。姫様こそ、昔のように『ばあや』と呼んで下さいませ。昔はそりゃあ、鈴が転がるような可愛い声で言って下さいましたのに」
「無理だ……」
――シルキアとの戦の終結から、半年が経った。
春が過ぎ、夏が過ぎ、そして天高く馬肥ゆる秋を迎えたこの日――雪華は、斎国皇帝・胡龍昇に嫁ぐことになった。
(本当に……どうしてこうなった)
『あんたも大概しつこいな……! あそこで頷いたんだから、それで納得しろよ!』
『いいや、できない。あなたを側室になんてできるか!』
『私は妾の身分でいい! 皇后には、もっとちゃんとした身分の女性を選べよ。色々考えたが、やっぱりその方がいいって』
『絶対、嫌だ。妻はあなた一人と決めている』
『ああもう…! あのな、この際だからはっきり言うが、皇后なんて面倒ごとが多くて嫌なんだよ。私はな……面倒が嫌いだ。ついでに後宮に押し込められるのも嫌だ。よって、皇后位は欲しくない。これが最大限の譲歩だ』
『あなた以上の女性なんて、いるか。俺も、これだけは譲れない』
『譲れよ。もっと家柄とか後ろ盾のある令嬢を味方につけろ。私は二番目でいい。ちゃんと、あんたの側にいてやるから』
『それは嬉しいが――やはり、そんなことはできない。だいたい、あなただってそんな立場になど甘んじてはくれないだろう? あなたの下にも上にも置ける女性はいない。あなたが俺の、唯一だ』
『っ……』
――あの、生涯最高に恥ずかしかった求婚から一か月。雪華と龍昇は、堂々巡りの押し問答を繰り返していた。
のらくらと皇后の座をかわそうとする雪華と、驚くほどの粘り強さを見せる龍昇。なんやかんやと理由を付け、いたちごっこを続けていたが――ついに、根負けする時が来た。
『はぁ……。あのな、前にも言ったと思うが、私は後宮で安穏と暮らすことなどできないぞ? 普通の奥方のように、室内に籠もって慎ましく刺繍なぞ、かったるくてしていられん』
『構わない』
『それどころか、隙を見て後宮からちょくちょく抜け出すぞ?』
『構わない』
『いや、少しは構え。馬鹿者……』
思えば、雪華もだいぶ参っていたのだと思う。状況と、そして龍昇という男そのものに。
そうでなければ、絶対――
『……分かったよ。もう、好きにしてくれ……』
『……! そうか!』
――こんな運命、夢にも思わなかったのに。
「……まあ、あれだ。外朝も、戦の後処理で混乱してたしな……。色々な偶然が運良く重なったとしか――」
「はい? 姫様、何かおっしゃいましたか?」
あのときの龍昇の笑顔は、生涯最高と言っても過言ではなかった。
乾いた笑みで何本もの歩揺を飾られる雪華に、ばあや――ではなく女官長が首をかしげる。そのとき扉が叩かれ、許可も得ず背の高い男が入ってきた。
「よう雪華。支度、終わったか?」
「――航悠殿! まだ途中でございます! 女人の支度中に無断で入ってくるなど、言語道断!」
「ほとんど終わってるじゃないですか、女官長。さすがは斎国屈指の女傑、美しい手さばきです。あなたご自身と同じようにね」
「あ、あら……。もう、お上手なんだから。おほほほほ……」
まなじりを吊り上げた女官長を色めいた笑みとお世辞で難なくなだめ、航悠が雪華に向き直る。きらびやかな冠と歩揺がすべて頭に収まり、支度が済んだ雪華の全身を眺めて航悠は目を細めた。
「さて、と――。……馬子にも衣装、だな」
「……その言葉、そっくりそのままお前に返してやるよ。なんだその礼装。チャラチャラして」
「男っぷりが上がるだろ。なんだよ惚れ直しちまったか?」
「誰が」
今日の航悠は、借り物の貴族の礼装をまとっていた。髪をまとめて冠をつけ、当然、いつものように着崩してもいない。
堂々とした着こなしは意外なほど彼によく似合っていて、その男っぷりに雪華は内心で口笛を吹いた。軽口をたたき合う二人に女官長がきりりとした声で告げる。
「そろそろ主上がお渡りになられます。お二方、ご準備なさいませ」
「はいよっと。――よっ!」
「っ…! わ……! お前、なんで急に――。降ろせって……!」
声を荒げたのは、航悠が急に雪華を横抱きにして抱え上げたからだ。
雪華自身の体重と礼装の重みをものともせず、両腕でしっかりと抱きかかえる。そこに不安定さはなかったが、急に足元が浮いて雪華は航悠の首にすがりついた。そのとき、扉が向こうから開かれた。
「…………」
入ってきたのはやはり礼装姿の龍昇だ。いつもの青ではなく黒を基調とした最上級の装束をまとった龍昇は、雪華と航悠の姿を見るなり無言で目を据わらせる。
「皇女の降嫁は、親兄弟が抱き上げて、一度も地面に触れさせず宮廷から嫁ぎ先まで運ぶ……だったか? まあこいつの場合、実家も嫁ぎ先も陽帝宮だから、形だけだけどな。一応、伝統は守ってやったぜ」
「……ああ。この場に来てくれて、感謝する」
「航悠……」
「――のわりには、俺のこと射殺しそうな目で見てるけどな」
そんな伝統があるなんて知らなかった。少し感心した気持ちで間近から見つめた雪華に、航悠は渋い顔を向ける。
「おい雪華。本当にこんなのが相手でいいのか? こういう男は、興味がありませんって顔してすっげー独占欲が強いんだぜ」
「……否定はしない。実際今も、早くあなたから彼女を奪い取りたくて悶々としている」
「いや少しは否定しろよ。……なあ、今ならまだ間に合うぞ。俺にしといた方がいいんじゃねぇか?」
「航悠殿、冗談もほどほどに――」
龍昇の声がだんだん低くなってきた。航悠は雪華にだけ分かるわずかな笑みを浮かべると、その手を不穏にうごめかせる。
「……あ、おい航悠。お前どこ触って――くすぐったいだろ」
「……っ、おい。触りすぎじゃないのか。ちょっと待――、……航悠殿。顔が、近い……!」
「あーもう、うるっせえなあ……。……ほら」
「う、わ――」
「っ……」
龍昇が耐えかねたように足を踏み出したその直後。航悠から龍昇へと、雪華の体が引き渡された。
重みが両腕にのしかかり、龍昇がわずかによろめく。だがしっかりと、彼は雪華の体を抱きとめた。
「――離すな。返品は受け付けねぇ」
「当然だ。……たしかに受け取った」
長年を共にした相棒から、幼き日に連れ添った幼馴染へ。朱朝最後の皇女は胡朝皇帝へと降嫁した。
この日、陽帝宮の城門は一般の民衆にも開放され、誕生したばかりの皇帝夫妻を一目見ようと大勢の民が集まっていた。その一角で、控えめないでたちをした若い妓女が露台を見つめながら隣に立つ男の袖を引いた。
「あっ、出ていらっしゃいましたよ! 雪華様、なんてお綺麗なんでしょう……」
「あー、少し引きつってるのが見えるな。着物が重いとか思ってる顔だな、あれは」
「もう、松雲様ったら。夢のないことをおっしゃらないで下さい!」
頬を膨らませる、清楚で愛らしい顔立ちの妓女は春蘭だった。そんな彼女を見て松雲は薄い苦笑を浮かべる。
「はは。……しかし、いいのか? 期待の新人妓女がこんなところで男と一緒なんて」
「楼主から許可を頂いておりますから大丈夫ですよ。お仕事の一環とは見なされてしまいますが――二人でいるときは、妓女であることは忘れさせて下さい」
「そうだな。……春蘭。いつか俺たちも、ああして二人で並んで歩こう」
「はい……松雲様」
未来はまだ遠い。けれどいつか必ずやってくる。松雲の腕に寄り添い、春蘭は小さな幸せを噛み締めた。
「やっと…約束を守れたかな」
「は……?」
一方、露台の上で。広場を埋め尽くす民衆たちの前に立った雪華は、寄り添う龍昇のつぶやきに視線だけを彼に向けた。
「ずっと、一緒にいると言った。あのときの誓いを――ようやく守れそうだ。その次は、必ず幸せにする。……約束だ」
「…………」
周りに聞こえないからといって、こんなところでなに恥ずかしいことを言っているのだ。赤くなりそうな顔を叱咤して、民衆に向けて笑みを浮かべながら雪華はちくりと切り返す。
「……まだ、無理なんじゃないか」
「え……」
雪華の言葉に龍昇が困惑の声を上げる。視線だけ彼に向けると、雪華は綺麗に紅の引かれた唇を吊り上げた。
「ふん。残念だが、私はあんたに幸せにしてもらおうなんて、これっぽっちも思ってないからな。だいたい人の力で幸せにしてもらおうって考え方が、セコいんだよ。幸せになりたいなら、自分で掴みにいくさ。だからあんたのその『約束』とやらが叶えられることは、一生ないかもしれないな」
「……ひどいな」
「今さら知ったか。でも……そうだな。私が努力して、それでもそれ以上にもう満足だ、腹いっぱいに幸せだって思うことがあったなら、それはあんたの貢献によるものになるんじゃないか?」
苦笑する龍昇にいけしゃあしゃあと言ってやると、雪華は体ごと龍昇の方を向いた。視線を合わせ、仲睦まじく談笑しているように見せかけて悪戯めいた笑みを浮かべる。
「……ああそうだ、いいことを思いついた。あんたと私で、競争しようじゃないか。どっちが相手に、幸福だと感じさせられるか。……私はな、自分で言うのもなんだがかなり飽きっぽい。そんな女をどこまで繋ぎとめられるか、あんたの力を見せてもらおうじゃないか」
「……く。はは……っ。何を言うかと思えば――」
龍昇がこらえきれなくなったように破顔した。すぐに立ち直ると、彼は自信満々の笑みを浮かべる。
「俺の方こそ、あなたへの想いの強さとしつこさは、筋金入りだと自負している。あなたがもう嫌だ、もう十分だと言っても、ずっと愛し続けるからな。覚悟していてくれ」
「ふん、望むところだ――」
高い空を、鳥たちが渡っていく。
目の前には、宮殿の広場につどった人、人、人――雪華と龍昇の、愛しい斎の民だ。
再び還ってきたこの場所で、自分は……自分たちは生きる。
お伽話の過去ではなく、現実を生きる。
繋いだ二つの手を掲げると、広場は歓喜に包まれた。
斎国歴 六八五年
シルキアとの戦に大勝したこの年の秋、時の皇帝・胡龍昇は斎国史上初となる平民出身の皇后を迎えた。
彼女の名は李雪華。
戦の対価として戸籍を再取得した平民であるが、その正体は朱朝最後の皇女・朱香紗その人である。
朱朝討伐の変ののち、名を変え生き延びた皇女はシルキアとの戦いにおいても秘密裏に尽力し、胡龍昇に嫁いだのちはこれをよく支え、助けた。
こうして斎はその歴史上、最も華やかな時代を迎えたのである。
「斎国正史」より
-完-
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