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やられた…。この人姉のサランが雇った暗殺者に違いない。
サランなら私を殺してでも財産を奪おうとする。そんなこと考えればすぐ分かったはずなのに!
死を覚悟した私だが何故か暗殺者が動かない。
「あなたサランが雇った暗殺者でしょ!!殺すならさっさと殺しなさい!」
どうして何も言わないの...?
暗殺者はただじっと私を見つめて微動だにしない。すると金髪のウィッグを外し黒髪をあらわにする。
「もしかしてあなた...サランがイジメてた奴隷の子?」
暗殺者は目に涙をため何度か口を開け閉めした後、震えた声で私の名前を呼ぶ。
「サランさん、サランさん、サランさん。ずっと…ずっと会ってお礼を言いたかった。あの時は僕を助けてくれてありがとう。あの時から...あなたが好きでした」
あれ?私今告白された?
「ねえ?この状況で告白されても…私なんて答えたらいいか…」
「返事は要らない。僕みたいな汚れた人間が人並みの幸せを望む事はできないのだから。ただ感謝の気持ちを伝えたかった」
「それは違う。あなたは汚れてなんかいない」
私は彼がこれまで歩いてきた人生をほとんど知らない。でも、だからこそあんな綺麗な涙を流せる人が汚れているなんて自分を貶すのは許さない。
「ありがとう。でも僕は暗殺者としてこれから生きていくことは出来ない。一度でも失敗したらそれでお終い。だから最後にあなたにお礼が言えてよかった」
目の前にいる彼の眼はこれからを諦めた眼だ。このままだと彼は自分で死を選ぶ。
「あなた、私に雇われてくれない?」
それだけは絶対に阻止しなくては。
サランなら私を殺してでも財産を奪おうとする。そんなこと考えればすぐ分かったはずなのに!
死を覚悟した私だが何故か暗殺者が動かない。
「あなたサランが雇った暗殺者でしょ!!殺すならさっさと殺しなさい!」
どうして何も言わないの...?
暗殺者はただじっと私を見つめて微動だにしない。すると金髪のウィッグを外し黒髪をあらわにする。
「もしかしてあなた...サランがイジメてた奴隷の子?」
暗殺者は目に涙をため何度か口を開け閉めした後、震えた声で私の名前を呼ぶ。
「サランさん、サランさん、サランさん。ずっと…ずっと会ってお礼を言いたかった。あの時は僕を助けてくれてありがとう。あの時から...あなたが好きでした」
あれ?私今告白された?
「ねえ?この状況で告白されても…私なんて答えたらいいか…」
「返事は要らない。僕みたいな汚れた人間が人並みの幸せを望む事はできないのだから。ただ感謝の気持ちを伝えたかった」
「それは違う。あなたは汚れてなんかいない」
私は彼がこれまで歩いてきた人生をほとんど知らない。でも、だからこそあんな綺麗な涙を流せる人が汚れているなんて自分を貶すのは許さない。
「ありがとう。でも僕は暗殺者としてこれから生きていくことは出来ない。一度でも失敗したらそれでお終い。だから最後にあなたにお礼が言えてよかった」
目の前にいる彼の眼はこれからを諦めた眼だ。このままだと彼は自分で死を選ぶ。
「あなた、私に雇われてくれない?」
それだけは絶対に阻止しなくては。
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