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43話 「修行の場」

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…早速、修行から見ていこう

まずは杏。消防署っぽいところに修行の間はあった。管理人に早速案内される

そこには部屋の真ん中に炎がともしてあった。やたらと大きい炎だ。その前に座るらしい

「ここで炎の前に座り、紙に書かれたとおりの文字を読む。それが修行だ」

「ふうん。そんなことなのね」

そう言うと杏は座る。もちろん正座で。そして紙を渡される

「一言一句、丁寧に言うのだ」

「ええ、了解」

杏が読むと炎の勢いが増してほぼ近寄れない状態になった

「炎の力よ。我が力を備えて不朽不滅の炎にならん―――」

だが不思議と杏は平気であった。むしろ全部読むのは時間の問題だろう

(平気なのか。これはなかなか良い人材だ)

管理人は遠くで杏の修行を見ていた



「…これから君たちは風を受ける訓練をする。これは修行だ」

管理人に言われたウェナとコルス。しかし2人とも余裕そうな顔をしている

ここは風の修行、修行の間に案内される。そこには大きい穴がある広間に通された

ここから風が来るのだろう。ウェナとコルスはそう思った

「風をまとい、その力を吸収するのだ。では早速やろう」

管理人が風の力を使い、その風をウェナとコルスにぶつけようとした

ぼん!

風が来た。しかしウェナは燕家舞踏術の構えをして風を斬った

「余裕そうっすねウェナ」

「こんなもんだろ」

ぼん!

また風が来る。次はコルスが風を受け止めた。受け止めるなんてすごいやつだ

「へっへっへ。チョロいもんっす」

「なるほど…ならもっと強烈な風を君たちにやろう」

ぼん!ぼん!

風の修行が続いた。だが2人は余裕の表情で修行を続けた



「ここは雷の修行。君は雷を受け止めて、自分の体に吸収するのだ」

雷の修行をするサンダース。室内だったが大きい部屋の真ん中に大きい球体があった

「…なるほど、これは雷の球体。前とは違う装置だね」

そう言うと管理人は早速試す

「少し間違えたら命は無いぞ。いくぞ」

びびっびびびび…

雷の装置が動いた。サンダースは手を出して雷を受け取った

「ふふふ…これで修行だなんて嬉しいね」

なんだか余裕そうだ。管理人は更に雷の装置の強さを上げた

「そうか。これならどうだ」

どどどどど…

ますます雷の強さを上げた。サンダースはまだ余裕だった

「これは良い養分だ。じわじわ体に纏う感じがいいね」

雷を養分と言うサンダースは全然大したことない修行であった



教会でロザリーは祈りの間に通された。ここで一体何をするのだろう

「ロザリーさん。ここで祈りを捧げてください。きっと、神からの力が授かるでしょう」

「はい。かしこまりました」

ロザリーは正座に座り、祈りを捧げた。あまり体力は消耗しないこの修行。シスターならではの修行であった

(私の力、更に強くなるのでしょうか)

そう思いつつ祈りを捧げていた。すると神の声が聞こえた。わかるとおり、ヴァルキリーの声だった

『ロザリー。ここでは久しぶりだな』

「神…おひさしぶりでございます」

前に会ったのでもう驚くことはしない。神の声を聞いていた

『恵たちにも強さを与えたが、お前にも強さを与えよう』

「喜んで」

祈りの間から光が輝いた。その輝きはロザリーに降り注ぐ光となった

『たった今、お前は杖の強さを与えて、血漿族を葬れる力を携わった。光や光線だけではない。きっと大いに活躍できるだろう』

「ありがとうございます。神」

ロザリーは神に力を貰った。しかし、祈りはまだ続いた



「…瓦割り?それが修行だっけ」

リリアナ、リミットは気の修行の間に来た。まるで格闘の訓練をする部屋だったここで何かをする修行であった

「そうだ。だが小さい子は5枚程度でいいだろう。お前は10枚だ」

「ボク、頑張ってみる!」

まずはリミットからだ。瓦に拳を当てて気を集中する

(まあきっと無理だろう)

修行の管理人はそう思った。気を高めて集中して、そして拳を瓦に当てる!

どがががが!!

…すごい音がした。なんとリミットは瓦5枚を一気に割ってしまった。管理人はぽかんとした

「すごいねリミット!貴女強いのよ!」

「えへへ~。こんなもの簡単だよ」

管理人はこの女の子の力に脱帽して、こんどはリリアナにやらせる

「次は君だ」

そう言うと早速リリアナは瓦割りをしようとした

気を集中させて拳に力を入れるのはリミットと一緒。リリアナは気合を入れる

そして、一気に力を入れて瓦割りをする!

どがががががががが!!

…瓦割り、10枚。あっという間に割った。管理人はまたぽかんとした

「すごいよリリアナお姉ちゃん!」

「へへ。こんなもん楽勝よ」

管理人は言う

「…まずは合格だ。次に気を高める修行へと行こう」

管理人に連れられて次の修行となった



一方恵とカロフトは武器屋めぐりとなっていた。カロフトの矢に何かないか探していた

魔法都市の一角にその武器屋はあった。早速入ってみる

ドアを開けて、中に入るとそこにはたくさんの武器が並んでいた。そしてお目当ての…

「恵!矢があったよ!」

「ほんとだわ。カロフト、ここで買ったらどう?」

そう言うと矢を調べてみる

「ふぅん。矢とは言えど様々なものが…あ、このルーンの矢なんていいねえ。どんな効果だろ」

「この氷の矢っていいんじゃないかしら?足止めできるわよ」

「うーん。でもこの炎の矢も悪くない。血漿族相手に焼くことができるし」

恵とカロフトが品定めしてると店主であろう人が近寄る

「何かお探しかな」

「店主さん。ここの矢でおすすめってない?」

恵が言うと店主は言う

「ここの矢はね。魔法を矢に込めて作っているんだ。魔法形態の矢ならなんでもおすすめだよ」

そうなのか。カロフトは目を輝かして言う

「じゃあこの炎の矢と氷の矢とルーンの矢がほしいな」

カロフトは矢を持って店主に見せる

「毎度あり!」

「私が払うからね」

矢を持ってレジへと行く恵



「ふう!なんだかたくさん買ってしまったね」

「良かったわね。…後はみんなが修行を終えるのを待つのみね」

魔法都市の一角で恵とカロフトはみんなを思っていた


修行はそろそろ終わりそうだ

修行に望んだ人たちを迎えておこう


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