DEEP BLUE WORLD

白丸

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プロローグ 

預言

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 ここは海底のさらに下プレートとよばれる地球の層のさらに下、かつて人類がアトランティスと呼んだ都市。
 そのなかで最も神聖な場所である女神の神殿。ギリシャの神殿のような石柱が立ち並んだ建物の中央、2m以上はある円形の鏡にむかって神官たちが女神との交信をおこなっていた。彼らの背丈ほどの燭台から揺らめく灯火と影だけがその場を演出していた。
 どこからか水の湧き出るような音が響いている。

『水で満たされた地上の人々はパンゲアという大陸を自らの手で作りました』
 今一人の白い布を体にまいた男が鏡の前で話しているがその声は清らかな乙女のものだった。
どうやら女神の思念が彼の体を借りて話しているようだ。
『その地より今から第7の太陽が沈み10の月が満ちるときこの地へ月光を持って彼らは来るでしょう』
 神官たちは動揺した。アトランティスに地上の人間が?ありえない。だが女神の預言は絶対であり確約された未来なのだ。
『案ずるな、神都の民よ彼らが来ても慌てず丁重にもてなすがよいそして地を這う黒き鳥の主にナティーという女をあわせなさい』
『そして黄色の目の一族の野望を思い出すのです』
『神託は以上です』
 憑依していた神官がなにかをつぶやくとその場に卒倒し周りのろうそくの炎も全て消えた。
 
 
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