私たちは君の死をみることができない

鈴華草

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由梨絵(2)

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「お母さん、今日中間テストかえっててきたよ。」 
「あら、学校のなんて簡単でしょう。学校よりも塾の点数の方が大事よ」
「はい。わかりました」
お母さんは頭がかたい。私がいくら学校で100点をとろうと、通知表でオール5をとろうと、なにも言わない。お母さんはきっと完璧主義なんだ。だから振り向いて「すごいね」とか、「頑張ったね」とか言われるためには塾の最難関テストで全国一位にならないといけない。
この前は、全国になると、3桁になる点数だつたからお母さんにすごい怒こられた。
「由梨絵、早く塾に行きなさい」
この前のテストの点数が悪かったから今まで塾は週3だったけど週5まで増やされた。
「はい。行ってきます」
「行ってらっしゃい。頑張ってね」
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