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メインストーリーな話
夢でまた会いましょう
しおりを挟む【へカーティア・オケアノデス】と燈火は、空中戦を激化させていく。
ドッキングしたアーマーから飛びつき、女神像の目を破壊するべくゼロ距離で銃を撃ちまくる燈火。振り降ろして、強風を引き起こすもドリームファイターとドッキングしたことによって、回避からの立て直しを許してしまう。
「ほほぉ?多少はやるようではないか?では、これならばどうだ?」
「なんのぉぉ!!ドリィィィィィム、ファイッッタァァァァッッッ!!!!」
旋回飛行で見事、【へカーティア・オケアノデス】の弾幕を潜り抜け女神像に手傷を負わせ、通過すると同時にUターンしてガトリング砲をお見舞いする。
しかし、女神像は瞬く間に再生してしまう。やはり同時攻撃でないと、沈黙させることが出来ないことを悟り一度距離を置く。それを許してくれるはずもない、追撃弾幕が燈火を容赦なく襲った。
やがて、地上が見える位置まで両者低空飛行となりながらも、奮闘を見せる。それでも、銃弾が尽きたパーツをパージして機動力を上げても再生する女神像には、致命的なダメージを与えることが出来なくなってきていた。
「クゥゥゥ!!!!ここまで来て、この激熱な展開を引き起こして……ッ、負けるッッ、もんかァァァァァァァァァァ────ッッ!!!!」
「口煩いだけでは、吾は倒せぬぞ?」
その指摘のとおり、燈火はドリームファイターとドッキングしてからというものの、口調が攻撃的。というか、いつも傍にいた家小路に似ていた。ブゥゥゥという、ドリームファイターのアーマーから噴射されるジェットにも負けない声量で叫び、戦いを繰り広げていた。
「人々の夢を護るため、私はお前に負ける訳にはいかない……ですっ!!はい……ッ…………」
「それにしては儚い」
空を仰いだ【へカーティア・オケアノデス】の巻き起こした竜巻で、シールドが飛ばされ機体が損傷する。次いで、ウィングに穴を空けられ姿勢制御を失うドリームファイターは、地上に向けて墜落していった。
地面に激突する前に、手向けてやろうと魔弾を溜め放つ。燈火は、それをただ見つめながら体勢を立て直そうと、我武者羅に操縦桿を動かす。その努力虚しく、魔弾が直撃コースに入った。すべて終わりと、目を瞑った時────、
『仕方ないな……。夢を護って、パパとママの夢を止めてって……言ったのに……』
「はい?この声…………っ!?」
あと数メートル、いや数センチのところで魔弾が青白く発光する。
途端にドリームファイターは球体となり、再び空高く舞い上がり戦線に復帰した。
「バカなッ!?汝は我が玉体の一部となったはず!?」
「アンリードは、怪異にはなれないよ。パパとママがそう設計してくれた」
「助かったです、ボニー。でも、一体どうやって?」
「そんなの……話す時間はないよ……。女神像を同時に叩く。力を貸すのはそれっきり……」
魔弾の中から、突如飛び出してきたボニーにより窮地を脱した燈火。
しかし、そのボニーの体が既に消えかかっていることに気付く。ボニーは、素体となった少女の願いを聞き入れ、燈火に加勢したいという気持ち。それが奇跡を起こして、辛うじて姿を保っているだけに過ぎなかった。
チャンスは一度きり。それも、どちらかが同時に二体を撃破する必要がある。燈火とボニーは顔をお互いに見合わせ、静かに頷きフルブラストで【へカーティア・オケアノデス】に向かっていく。
「愚かな……。所詮は吾の中から飛び出た残滓。そう長くは持つまい。旧人類の夢とともに散れッ!!」
「お前みたいな人間のエゴから出来ただけのッ!!」
「ニセモノの神なんかに────」
両サイドから縦回転のサーキュラーとなり、両肩の女神像を切断する燈火とボニー。地上は落下していく女神像と、上空に飛ばされた女神像。落下してく方へとボニーは急降下で追っていき、右手をバスターライフルに変形させ標準を合わせる。
有り得ないと驚きを見せるも、再生を急ぐ【へカーティア・オケアノデス】。上空に打ち上げられた女神像に肉体を入れ替え、スピード重視の女神となってボニーの後を追う。
「させないですッ!!はい、ィィィィィィィィィィ────ッッッッ!!!!」
「チッ……!?」
「ハリケンミサイル、ハドロンバルカン、それからロケットアームッッ!!ロボット、ダマ───シィィ、ダァァァァァ!!!!!!」
ドリームファイターに残された、バックパック兵装のすべてを叩き込んで進行を阻止する燈火。ロケットアームを叩き込まれた女神像を捨て、ボニーに狙われている方の女神像へと入れ替わる。
バリアを張って、ボニーの一撃をこの女神像で耐え、ボニーの消滅を促すつもりの【へカーティア・オケアノデス】。その狙いは致命的であることは、ボニーの歪ませた表情からも伺える。
「さぁどうする?それを撃つ以外に、汝に出来ることはなかろう?」
「確かに……そうだね。人間は愚かだよ」
「ん?」
「自分勝手で、それでいて不条理を嫌う。格差があるから前に進むくせに、夢なんてものまで持って……。どこかで傷付いて、死んで、悲しい真実だって残しながら……怪異なんて夢の副産物に踊らされて、今日を生きている。でも───」
表情を前髪で隠れるように、ひたむきになるボニー。
その言葉に苦笑いを返す。すると、上空で女神像が一つ破壊され爆発する。見上げると、砂煙を突っ切ってこちらに向かってくる機影。燈火がこちらに突貫して来るとみて、堂々と迎え討とうと機影の方を向いて両腕を広げた。
やって見せろ、どの道あと一つ残した状態でこちらへ来た時点でお前達の負けだと、勝利すら確信した笑みを見せつける。
「今を必死で生きている人達の……、夢を奪っていいやつなんて、何処にも居ねぇんですよッッ!!」
「なっ!?後ろッ!?」
「────はいッッッッ!!!!」
バリアは前面にのみ展開していた。
方角からして、ボニーからの一撃が来ても上空の攻撃と一緒に防げる。だからこそ、後ろからの攻撃など想定していなかった。背後から、中心を貫かれて砕け散る。
それでも、あと一つ体が残っている。そう内心で思考しながら、フェイクだったドリームファイターの機影がいる方を見た。そこには、最後の玉体。置き去りにしてきた本体が、ドリームファイターに搭載されていた最後の武装。そのチャージの光に晒されていた。
「────ッ!?させるかぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「それはこっちのセリフですッ!!ポータルは一度きり……。でもここにはッ!!」
「────。」
燈火はボニーの方へ、手を伸ばす。
ボニーも燈火の手を取り、臨界点を突破していたバスターライフルを解き放った。女神像の間を行き来する、【へカーティア・オケアノデス】の速度にボニーの攻撃が追いつけたとしても、バリアで凌がれてしまう。
その証拠に、すでに体に接続を終えたと同時に燈火達のいる方を睨み付け、今度は全包囲にバリアを張った。ドリームファイターの最大出力によって、地上に押し出される、燈火の狙いはボニーのバスターライフルとこの一撃による、挟み撃ちであると読んだ。【へカーティア・オケアノデス】の勝利。
「ははっ!!吾の勝ちは揺るがなかったが、焦り過ぎたなッ!?寄りにもよって、貴重な一撃を地上に向けて放っていたとはなぁ!!」
「信じて託してくれた仲間と、自らの過ちを払拭するボニーと────」
「────ッ!?」
「私がいるッッッッ!!!!!!」
言葉が届くのと同時に、バスターライフルの衝撃で急上昇してきた燈火が【へカーティア・オケアノデス】に襲いかかる。
バリアに衝突して、火花を散らす。その手に持っていたのは、ボニーのビームソードであった。最初から、近接武器でのトドメを燈火は考えていた。バリアは溶け出し、女神像の腹部から背甲部を貫通する。
黒い血を吐きながら、燈火の頭を鷲掴みにして振り放そうと藻掻く。絶対に離すもんかと、両足を腰に回してへばりつく燈火。顔を何度も殴りつけて、引き離すことが出来ないと悟った瞬間。
「よく考えてみろ」
「────ッッ!?」
「吾は、この世界に降り立つ時3人の家族と協力した娘の生命を吸って降臨したのだ」
「ま、まさか……っ!?」
へカーティアは三つの体を持つ女神。
しかしそれは、神話上の話であり実際の肉体の数は、他の世界や宇宙にも存在しているという説もある。つまり、今回の怪異化としての降臨。それによって使用された人間の生命だけ、体を手にすることが出来る。【へカーティア・オケアノデス】は、ここにきてその衝撃の事実を告げる。
そして、左手を伸ばし四つ目の玉体がこちらに向かってくる。今ある体がなくなれば、再生こそせず三つの体は失われる。しかし、融合炉の最深部に眠っていたエネルギーを暴走させ、世界に人間と怪異を滅ぼすアンチプログラムの散布は出来る。
「アンデッドオーダーは成功する。汝は努力虚しく、吾の成すことを見ておれ」
「く、っぅぅぅ…………」
「なっ!?なんだとっっ!!??吾れの新たな玉体が…………っっ!?」
飛行して来た女神像に、体を入れ替えようとした瞬間。金色の光が、大鳳となって女神像を焼き尽くしていた。
移動先を失った【へカーティア・オケアノデス】は、戦意喪失していた燈火にトドメを刺そうと、僅かに再生した羽から光弾を発射する準備をした。すると、羽に弾丸が直撃して阻止された。衝撃で我に返った燈火は、光弾が飛んできた方に目を向ける。
「ボニー……ッ!?キサマァァァ!!!!」
「こいつで終わりッ、ダァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッッ!!!!!!!!!!」
ボニーは光弾発射とともに、粒子となって空に消えていった。燈火に後のことを託し、頷きを見せて激励しながら───。
バリアを維持出来なくなった【へカーティア・オケアノデス】。同時に、ドリームファイターもエネルギーを使い果たしてしまい、動かなくなっていた。
燈火はそんなドリームファイターの炉心部に、隠し持っていた拳銃のラストバレットを当てる。途端に大爆発を起こして、最後の女神像は焼き尽くされ塵となって【へカーティア・オケアノデス】は消滅した。
大爆発のなか、黒焦げになった燈火が空中に放り出されて自由落下で、地上を目指して落ちていく姿だけが残っていた。
□■□■□■□■□
━ 数分前 ━
甦ったアンリード達と戦闘を繰り広げる仲間達。
人形兵をすべて片付けながら、大空で戦う燈火を見上げる辰上と麗由。
「空中戦なら、ディフィートさんが……」
『いや、悪ぃ。こちとらフロンティアの相手で忙しい。総司きゅんと分担して対処してっけど、そっちには行けそうにねぇよ』
同じく、麗由の方も遠距離攻撃が可能なメンバーが居ないか確認は取るものの、各員アンリードとの戦闘で、それどころではない状況となっていた。
万事休すかと、ルート案内で着いてきた水砂刻が頭を押さえた。そんな水砂刻の名を呼ぶ声、サタナキアが笑顔で手を振ってフライトして近付いて来た。その手があったかと、水砂刻が手を振って迎えると変身限界時間が来て結構な高さから、水砂刻にのしかかる形で不時着して暁咲の姿に戻った。
「お前、何しに来たんだよ?」
「何って夏蝶火さんを船に運んだから、水砂刻クンに会いに来たんですよ♪ほら、ちゃんと言いつけ守りましたよ?偉いですよね、わっち?頭……撫でて♡」
体の痛みに手を当てている水砂刻の隣に立ち、肩に頭をスリスリと擦り付けて撫でを要求する暁咲。
その様子に麗由が注意を入れると、目を白くして睨み返してお前にだけは言われたくないと牙を剥いて、威嚇する暁咲。その間も両手は、水砂刻を捕まえていた。
結局、誰も援護することが出来ずにこのまま、指を咥えて見ているしか出来ないのかと全員がへこんでしまった。すると、水砂刻に抱きついて離れない暁咲がボソっと当たり前のように一言発した。
「そんなの、種無しと眩しいメイドでやればいいんですよ。《ラブラブコウノトリ砲》でしたっけ?ディフィートさんからそう聞いたッスけど……?」
「ラブラブ?」
「コウノトリ、砲?」
お互いに顔を見合わせて、首を傾げる。しかし、すぐに閃いたように理解すると、顔を赤らめて無線をつける麗由。決してそのような名前ではありませんと、訂正をしてムスッとしながら無線を切った。
辰上と麗由は、取り出した薙刀にお互いの手を添えて刀先を地面に斜め向かう形で、構えはじめ目を閉じる。瞑想する二人に、金色のオーブが浮遊し集まっていく。
「果てしないlovelyがここに集い────」
「果てのないdeadlyで冥府を照らそう────」
『『『『慈悲と導きの調べを持つ黒点ッッッッ!!!!!!』』』』
二人の持つ薙刀から放たれた光が、金色の大鳳となって空高く羽ばたいた。
鳥の鳴き声を上げ、麗由の前に戻ってきた。すると、水砂刻が戦火の中へ向かっていく飛翔体を見つける。それは、【へカーティア・オケアノデス】の女神像であると気配で感じ取った全員。
麗由と辰上は、持てる力を込めて作り上げた大鳳に戦火へ向かう女神像を破壊するよう、祈りを込めて薙刀を振るった。大鳳はその願いを聴き受けて、大空へ飛び立ったのであった。
✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳✳
━ 現在 ━
ここが何処なのか。
何故、自分がこんなところに来てしまったのか。
そのすべてが分からない。
空でバンバンと、破裂音のようなものが聞こえてくる。
その度に、胸の奥が痛くなる。
頭の中で誰かが、今まで一緒に居たような───、でも現実で会ったことなんてないような───、そんな声で語りかけてくる。
ような気がする。
誰なんだ?きみはわたしにとって、どんな存在なのだ?分からない...。
どれだけ考えても、顔すら思い出すことが出来ない。
仕方がないから、目の前の道をひたすらに歩いた。
そうすることで何か思い出せるかと、考えては見たものの、こんな薄気味悪い森の中で身に覚えのないことを思い出すことなどあるものか。
帰ったら、新刊の脱稿に向けて考案を練り直さなければならない。
確か、あらすじは生まれながらにして背が小さい少女が、人々の夢を護るために人知れず戦うバトル系ギャグ要素ありの、少年マンガだったかな。
思えば、数多くのヒット作品を世に出してきたわたしが、何故こんな人気の出そうにない作風に挑戦しようと思ったのかも、今となっては意味がわからないところだ。
「待てよ……?どうして、主人公の設定がこんなに鮮明に作り込まれているのだ?これではまるで、いつもそれを目の当たりにしているかのような設定だ……」
歩いている道中には、誰もいない。
それなのに、独り言をこんなに大きく出してしまうとは。
いや、普段はもっと大きかったかもしれない。
そんな辻褄合わせも出来ていない思考の最中、空の方で時折鳴っていた破裂音が巨大な音となって、響き出していた。
見上げた先では、飛行機の爆発事故とも言えるほどの爆発の跡。
不幸なことに、あれではもう乗っていた人は助からないだろう。
「マイ、ハニー……」
今なんて言った?
「マイ……ハニー…………」
誰のことを言っているのだろう?
「うっ、ぅぅぅ…………っっ」
何故だが、意識が遠のく...。
それが夢の終わりのような感覚となる中、彼女の声がした。
《夢でまた会いましょう...家小路さん》
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