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第一章 暴虐皇子のやり直し開始
第37話 巡る古いコインのネックレス
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俺は、的屋の店主から「おまけだ」と渡された、古びたコイン付きのネックレスを手にし、震えていた。
『一度だけやり直せる・・・か、それが本当なら、戻るべきは、あの時に―――』
玉座の間で、天井から崩れ、目の前に迫る瓦礫と共に見つめた――あの時のネックレスと同じ物だ。
心配そうに人形を抱え俺の顔をのぞき込むリリス・・・
「何でもない・・・」と、張り付けた笑顔でこたえ、店主にネックレスについて尋ねる。
「店主・・・このネックレスは一体どこで・・・」
1周目で俺にこのネックレスを売ってきたあの怪しい老婆の姿を思い浮かべる・・・が、
「う―――ん、確か半年くらい前に、ゲイツの奴と酒場で飲み比べして、勝った時にもらった戦利品だったような・・・すまねぇ、俺も大分飲んでてよ―――あんまハッキリ覚えてねぇんだわ」
老婆は関係ない?どういうことだ?2周目では違うのか?
「ご主人、このネックレスについて何か知ってる事はないか!?何でもいい」
「―――いやあ――あの時は、母ちゃんにこっぴどく・・・って、ん?そのネックレス?う――ん、作りも雑だしバザーの店でも売り物にならんだろ?どうしても気になるならゲイツのヤツにでも聞いてみてくれ」
「わかった、そのゲイツという人にはどこへ行けば会える?」
店主はバザーの通りの真ん中まで出て来て、ゲイツなる人物のやってる店の場所について教えてくれた。
どうやら野菜農家らしく、組合に卸せなかった形が悪い野菜を格安で販売してるという。
「あぁでもゲイツのヤツ、最近、腰を痛めたとかで息子が店番してる事が多いからな。え――と、確か名前は―――レンだったな」
「そうか、教えてくれてありがとう・・・これは礼だ」
俺は、コインを親指で弾き店主の方へ飛ばすと
「リリ、ちょっと行きたい所が出来た付き合ってくれ」
と手を伸ばすと、リリスは首を傾げながら俺の手をとる。
「きゃ、ちょっアース!急に引っ張らないで下さい!」
バザーの路地の人込みの中に消えて行く俺たちの後ろ姿に手を振っている店主・・・手の中に握ったコインに視線を向けると
「はぁ!?こ、こいつは金貨じゃねぇか!?」
手の中で眩く光る金貨を見つめ、店主は驚き呟く・・・・
「アース・・・でも、さっき嬢ちゃんがアーサーって・・・アーサー、アーサー・・・・・っ!?ま、まさか?!皇太子殿下!?」
店主は再びバザーの通りへ視線を向ける。だが、既に人混みの中に二人の姿はない。
もう一度、手の中の金貨へ視線を落とし
「いや―――、まさか・・・だよな」
――――店主に教えてもらった野菜の店頭販売をしてるというゲイツの店は緑のテントカバーが目印らしい
俺は、キョロキョロと路地両側に並ぶ露店の屋根に視線を泳がす。
「そ、その、アースそろそろ手を・・・」
「あ、あぁ、すまない」
俺は慌ててリリスと握っていた手を放した。
「い、いえ・・・あっ!?あれ!あれってアースが探してる緑のテントでは!?」
恥ずかしそうに手を引いたリリスは、何かに気付いたように通りの緩くカーブした先を指差す。
「あぁ、そうだな、ゲイツの店かもしれない!行ってみよう!」
リリスと並んで、目当ての緑のテントの店へと急ぐ
「いらっしゃーい!安いよ―――!」
店に着くと、小さな男の子が店先に並んだ沢山の野菜を前に埋もれるように店番をしていた。
男の子は、店先に立った俺の顔をじっと見つめ・・・
「あぁ!この間、俺たちに蹴り球を教えてくれたお兄ちゃん!と、わっ綺麗なお姉ちゃんだ!」
「どこかで見覚えがあると思ったらあの時の少年か」
なんと、偶然にも以前用水路の河川敷で蹴り球を教えた子供が、このゲイツの息子のレンだった。
「では、この子が例の」「あぁ・・・あの時の子供たちの一人らしい・・・」
リリスに小声でそう答える
「こんにちは、私はリリっていうの、このお兄さん・・・アースのお友達よ、よろしくね」
「う、うん・・・よろしくね、リリ・・・っ!?あっ、お、お兄ちゃん野菜を買いに来てくれたの?だったらオマケするよ」
リリスの笑顔にレンは顔を真っ赤にしている。
いやしかし、あの時も感じたが下町の子供らは、やたらと元気一杯だな。
「いや、ごめんな今日は野菜を買いに来たんじゃないんだ、実はゲイツって人に話を聞きたくてね、さっき輪投げ屋の店主にこの店の店主がゲイツさんだって教えてもらってね」
「あぁ――!あの、お父さんの飲み友達のオジサンだね、あっでもごめんよ、父さん腰を痛めて今は家で安静にしてるんだ」
「そうか・・・あっ、そうだレン?だったか?」
「うん、俺レンていうんだ!何だい?お兄ちゃん」
「このネックレスに見覚え無いか?」
俺はポケットの中にしまっていたネックレスを取りだし、レンに見せる
「あっ!それ知ってる、サラのお母さんが、ウチの野菜を分けてもらいに来たときに置いて行った、コインのネックレスだ!」
「サラ?」
「あぁ、お兄ちゃん名前聞かなかったんだ。蹴り球でお兄ちゃんが休憩してる時に、水を渡してた女の子だよ」
「あの時の!?」
予想外の繋がりだ・・・あの時蹴り球を教えた子供だけでなく、こうしてリリと市街地巡りする切っ掛けともなった女の子とこんな所で繋がるとは・・・
「アース・・・」「あぁ、行ってみよう」
俺はレンからサラの家の場所を描いた簡易的な地図を受け取り、代わりに今度また蹴り球を教えることを約束した
「お兄ちゃん―――お姉ちゃん―――今度、来た時は野菜沢山買っててね―――」
店先から身体を乗り出し手を振るレンに、俺たちも笑顔で手を振り応える
(あの時の少女か・・・)
儚げな笑顔で、俺に水を手渡してくれた少女の姿を思い出しながら、俺とリリスは足早にバザーの出店が軒を連ねる通りを抜けて行った。
『一度だけやり直せる・・・か、それが本当なら、戻るべきは、あの時に―――』
玉座の間で、天井から崩れ、目の前に迫る瓦礫と共に見つめた――あの時のネックレスと同じ物だ。
心配そうに人形を抱え俺の顔をのぞき込むリリス・・・
「何でもない・・・」と、張り付けた笑顔でこたえ、店主にネックレスについて尋ねる。
「店主・・・このネックレスは一体どこで・・・」
1周目で俺にこのネックレスを売ってきたあの怪しい老婆の姿を思い浮かべる・・・が、
「う―――ん、確か半年くらい前に、ゲイツの奴と酒場で飲み比べして、勝った時にもらった戦利品だったような・・・すまねぇ、俺も大分飲んでてよ―――あんまハッキリ覚えてねぇんだわ」
老婆は関係ない?どういうことだ?2周目では違うのか?
「ご主人、このネックレスについて何か知ってる事はないか!?何でもいい」
「―――いやあ――あの時は、母ちゃんにこっぴどく・・・って、ん?そのネックレス?う――ん、作りも雑だしバザーの店でも売り物にならんだろ?どうしても気になるならゲイツのヤツにでも聞いてみてくれ」
「わかった、そのゲイツという人にはどこへ行けば会える?」
店主はバザーの通りの真ん中まで出て来て、ゲイツなる人物のやってる店の場所について教えてくれた。
どうやら野菜農家らしく、組合に卸せなかった形が悪い野菜を格安で販売してるという。
「あぁでもゲイツのヤツ、最近、腰を痛めたとかで息子が店番してる事が多いからな。え――と、確か名前は―――レンだったな」
「そうか、教えてくれてありがとう・・・これは礼だ」
俺は、コインを親指で弾き店主の方へ飛ばすと
「リリ、ちょっと行きたい所が出来た付き合ってくれ」
と手を伸ばすと、リリスは首を傾げながら俺の手をとる。
「きゃ、ちょっアース!急に引っ張らないで下さい!」
バザーの路地の人込みの中に消えて行く俺たちの後ろ姿に手を振っている店主・・・手の中に握ったコインに視線を向けると
「はぁ!?こ、こいつは金貨じゃねぇか!?」
手の中で眩く光る金貨を見つめ、店主は驚き呟く・・・・
「アース・・・でも、さっき嬢ちゃんがアーサーって・・・アーサー、アーサー・・・・・っ!?ま、まさか?!皇太子殿下!?」
店主は再びバザーの通りへ視線を向ける。だが、既に人混みの中に二人の姿はない。
もう一度、手の中の金貨へ視線を落とし
「いや―――、まさか・・・だよな」
――――店主に教えてもらった野菜の店頭販売をしてるというゲイツの店は緑のテントカバーが目印らしい
俺は、キョロキョロと路地両側に並ぶ露店の屋根に視線を泳がす。
「そ、その、アースそろそろ手を・・・」
「あ、あぁ、すまない」
俺は慌ててリリスと握っていた手を放した。
「い、いえ・・・あっ!?あれ!あれってアースが探してる緑のテントでは!?」
恥ずかしそうに手を引いたリリスは、何かに気付いたように通りの緩くカーブした先を指差す。
「あぁ、そうだな、ゲイツの店かもしれない!行ってみよう!」
リリスと並んで、目当ての緑のテントの店へと急ぐ
「いらっしゃーい!安いよ―――!」
店に着くと、小さな男の子が店先に並んだ沢山の野菜を前に埋もれるように店番をしていた。
男の子は、店先に立った俺の顔をじっと見つめ・・・
「あぁ!この間、俺たちに蹴り球を教えてくれたお兄ちゃん!と、わっ綺麗なお姉ちゃんだ!」
「どこかで見覚えがあると思ったらあの時の少年か」
なんと、偶然にも以前用水路の河川敷で蹴り球を教えた子供が、このゲイツの息子のレンだった。
「では、この子が例の」「あぁ・・・あの時の子供たちの一人らしい・・・」
リリスに小声でそう答える
「こんにちは、私はリリっていうの、このお兄さん・・・アースのお友達よ、よろしくね」
「う、うん・・・よろしくね、リリ・・・っ!?あっ、お、お兄ちゃん野菜を買いに来てくれたの?だったらオマケするよ」
リリスの笑顔にレンは顔を真っ赤にしている。
いやしかし、あの時も感じたが下町の子供らは、やたらと元気一杯だな。
「いや、ごめんな今日は野菜を買いに来たんじゃないんだ、実はゲイツって人に話を聞きたくてね、さっき輪投げ屋の店主にこの店の店主がゲイツさんだって教えてもらってね」
「あぁ――!あの、お父さんの飲み友達のオジサンだね、あっでもごめんよ、父さん腰を痛めて今は家で安静にしてるんだ」
「そうか・・・あっ、そうだレン?だったか?」
「うん、俺レンていうんだ!何だい?お兄ちゃん」
「このネックレスに見覚え無いか?」
俺はポケットの中にしまっていたネックレスを取りだし、レンに見せる
「あっ!それ知ってる、サラのお母さんが、ウチの野菜を分けてもらいに来たときに置いて行った、コインのネックレスだ!」
「サラ?」
「あぁ、お兄ちゃん名前聞かなかったんだ。蹴り球でお兄ちゃんが休憩してる時に、水を渡してた女の子だよ」
「あの時の!?」
予想外の繋がりだ・・・あの時蹴り球を教えた子供だけでなく、こうしてリリと市街地巡りする切っ掛けともなった女の子とこんな所で繋がるとは・・・
「アース・・・」「あぁ、行ってみよう」
俺はレンからサラの家の場所を描いた簡易的な地図を受け取り、代わりに今度また蹴り球を教えることを約束した
「お兄ちゃん―――お姉ちゃん―――今度、来た時は野菜沢山買っててね―――」
店先から身体を乗り出し手を振るレンに、俺たちも笑顔で手を振り応える
(あの時の少女か・・・)
儚げな笑顔で、俺に水を手渡してくれた少女の姿を思い出しながら、俺とリリスは足早にバザーの出店が軒を連ねる通りを抜けて行った。
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