姫様は平民騎士のお嫁さんになりたい

柴田

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ep.19

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 アーサーの耳を愛撫しながら腰を揺らす。既に湿ったグレイスのそこは、アーサーの下半身と擦れるといやらしい音を立てた。ぐっ、ぐっ、と押しつけ、すりすりと揺さぶるのを繰り返すうちに、アーサーのものが硬くなってくる。

「ん……っ、ふ」

 とうとう媚薬が効いてきたのだろうか。頭の片隅でそう考えながらも、夢中で股をアーサーのそこへ押しつける。布越しでも、アーサーの男の部分と自分の女の部分が触れ合っているのだと思うとたまらなく興奮した。
 ぐち、と音を立てて舌で耳穴を犯していると、不意に逃れるようにアーサーの頭が動く。ハッとして顔を上げれば、ひどく困惑した様子のアーサーと目が合った。

「もう起きてしまったのね……」
「んーっ!」

 何かを訴えているが、布を噛ませているため言葉にはならない。拘束を外そうともがくのを見て「じっとしてて」と試しに言ってみると、アーサーは訝しそうにしながらも一旦は抵抗をやめた。

「起きてしまったのならしょうがないわ」

 すり、と下半身を寄せると、アーサーは目を見開く。

「わたくしに抱かれてちょうだい」
「…………!」

 囁くように言うグレイスに、アーサーは「なぜ」という顔をした。しかしグレイスの手が下半身の膨らみに触れると、眉間に皺を寄せて息を荒げる。グレイスは硬くなった陰茎を布の上からさすり、ゆっくりとスラックスを寛げた。
 下着ごとずらせば、勃起した陰茎が勢いよく飛び出してきた。アーサーの腹筋をべちんと叩いたそれを見て、グレイスは感嘆のため息をこぼす。

「アーサーの、すごく大きいわ……想像していたより、ずっと、ずっと」

 初めて目にする男性器は恐ろしく大きくてゾッとするほどなのに、アーサーのものだと思うと愛おしく感じられた。血管の浮いた太い幹を根元のほうから上へ、裏筋に添ってなぞっていく。そうすると陰茎はびくびくと跳ね、先端からとろりと透明な蜜をこぼした。
 アーサーはふーふーと息を荒くしながら、グレイスが己の陰茎に触れるのをまじまじと見ている。グレイスの白い指はその蜜をすくい取り、粘ついた感触を確かめると亀頭に塗りつけた。

「……ッ、ぐ」
「ここ、触れるときもちいい? ああ、すごいわ……まだ大きくなるのね」

 恍惚と呟くグレイスの明け透けな言葉に、アーサーはぎゅっと瞼を閉じて顔を背ける。それを拒絶と感じ取ったグレイスは、アーサーの見ていないところでしゅんと眉を下げた。

「……わたくしに触れられるなんて嫌かしら? ふふ、でも媚薬のおかげで、あなたがどんなに嫌がろうと身体は昂ってくれているようで良かったわ」
「んんー!」
「怒っているの? でも、やめてあげられないわ」

 グレイスは立ち上がり、ドレスを緩めた。今日のことに備えて、一人で容易に脱ぎ着できるドレスを選んでおいたのだ。
 アーサーの目の前でグレイスのドレスが脱げ、足元にぱさりと落ちる。下着姿になった彼女から顔を背けるアーサーだが、その股座にそびえ立つ屹立は一層大きさを増していた。

 グレイスは下着も脱ぎ捨てて裸になると、もう一度アーサーの膝に乗り上げる。ぎゅっと固く目を閉じて拒絶するアーサーに悔しくなって、勃起した陰茎に秘裂をすりつけた。

「ふ、う……っ!」
「ん……、擦れて、きもちいい」

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