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ep.21
しおりを挟む「アーサー」
呼ばれて瞼を開くと、グレイスの顔がすぐ目の前にあった。熱い吐息がアーサーの唇を掠める。
「アーサーが、ここに欲しいの」
ここ――そう言われて視線を下げると、グレイスの指が秘所に触れていた。割れ目を彼女の細い指が上下になぞる。
新雪のようなそこを己の陰茎が踏み荒らす光景を想像するだけで、アーサーは興奮と共に背徳感のようなものを抱いた。自分のような男が穢していい場所ではないと思ったのだ。
しかしそこを最初に暴いたのは、ほかでもないグレイスの指だった。
愛液をまとわせた細い指が、ゆっくりと蜜壺に飲み込まれていく。抵抗もなく指を飲み込んだそこは、慣れたようにグレイスの指を受け入れていた。
「…………?」
混乱するアーサーの膝の上で、グレイスの指が秘所をゆっくりと出入りする。にゅる、にゅぷ、と媚肉を撫でる自身の指の感触にグレイスは甘い声さえ上げていた。
「あっ、んん、……ふ、う……っ、あ、あッ」
やがて指を2本に増やしても膣口は容易に飲み込み、ときには赤い媚肉をアーサーの目に晒す。中から溢れた愛液がアーサーの陰茎の上に滴り落ち、竿をつーっと伝っていった。
「は、ぁ……っ、あ! ん、ん、……ッ、アーサー、……アーサーっ、はあ……あっ」
「…………」
グレイスは手慣れた様子で自らのそこを指で犯している。もう片方の手は、陰核を撫でていた。アーサーを見つめながら自慰に耽るグレイスは、びくびくっと全身を震わせて達したようだった。きつく収縮するそこへ、もう1本指が増える。グレイスの細い指とはいえ、新雪のようだと思っていた彼女の女陰はみだりがわしく3本の指を咥えこんでいた。
「アーサー」
「……っ」
「もう何年も、自分でしてたわ」
「ふ、……ふ、……」
「あなたのをわたくしのここに挿入れる想像をして、何度も、何度も……」
鈴口に先走りがぷくりと浮かび、脈打つ幹を伝い流れていく。アーサーの息は胸板が上下するほど荒く弾んでいて、引き攣れた下腹部にも血管が浮いていた。
グレイスの指がゆっくりと中から引き抜かれる。愛液がどっと溢れ、むわ、といやらしい熱気が陰茎を撫でた。女の性のにおいがアーサーの理性を引き剥がそうとする。
グレイスは愛液に濡れた手でアーサーの陰茎を握ると、蜜壺へと導いた。男を受け入れる準備ができている膣口が、亀頭にむちゅりと触れる。手の中の陰茎は大きく跳ね、まるで心臓のようにどくどくと脈打っていた。
「ふー……っ! ふー……っ!」
「挿入れたい?」
「んん……!」
「我慢強いのね」
アーサーは頑なに首を横に振る。しかしグレイスはそれを気にした様子もなく、陰茎にぐっと腰を押しつけた。亀頭がくぷりと蜜壺に飲み込まれ、グレイスは入り口を押し広げる熱と質量に思わず熱い息を吐き、アーサーは奥歯を食い縛る。
グレイスの中はとろとろと柔らかく解れ、アーサーの亀頭を抱擁するように包み込んだ。奥へと誘うように蠢く襞に、腰を突き上げてしまいたい衝動に駆られる。しかしアーサーがそんな凶行に及ぶよりも先に、グレイスがゆっくりゆっくりと腰を下ろしていく。
アーサーの太い陰茎は、グレイスが何年も自ら慰めて柔らかくしたはずのそこをみちみちに押し広げた。痛みと圧迫感も確かにあるのに、それ以上に満たされる。長い陰茎が胎内を貫いていくたびに、グレイスは軽く達していた。
「あ、あ、あぁっ……!」
「…………ッ!」
アーサーの手首と足首を縛ったロープがギシギシと悲鳴を上げている。とろけきった蜜壺に締めつけられる凄まじい快感に、アーサーは必死に射精を堪えた。
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