幼なじみ公爵の伝わらない溺愛

柴田

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 ダリアをぐちゃぐちゃのトロトロに抱き潰すことも好きだけれど、ヘンリーはダリアにされるがままになることも同じくらい好きなのだ。つまり、相手がダリアならなんだっていい。
 しかし、ダリアの望みどおりにできるか不安しかなかった。よしと言われるまで射精を我慢していられる自信がない。ダリアと結婚できる喜びだけでも弾けてしまいそうだった。ヘンリーは下腹にぐっと力を込め、意識を反らすよう努める。

 そんなヘンリーを嘲笑うように、くちゅくちゅと亀頭を秘裂で摩擦された。亀頭への刺激もさることながら、ダリアの熱く潤んだ粘膜を感じるとたまらなく興奮する。期待するな、待ち望むな、と自分に言い聞かせても、捻じ曲がったヘンリーの性格とは反対に陰茎は素直だった。

「ふふ、びくんびくん跳ねてるわね。元気な坊やだこと」
「うっ」

 ぎゅっと手で捕まえられる。ダリアは陰茎を膣口にあてがうと、ゆっくりと腰を下ろしていった。
 根本まで熱い粘膜に包まれて、ヘンリーは息を荒くする。ダリアの中は柔らかくうねり、襞の一本一本がヘンリーを撫でていった。しかししきりに蠢く中の様子とは違って、ダリアは大きさを馴染ませているのかなかなか動いてくれない。
 首に抱き着かれているから、耳元でダリアの上擦った呼吸音が聞こえていた。
 思い切り突き上げたい。腰を振りたくって、快感を貪り尽くしたい。

「ヘンリー、腰が揺れてる」

 ばちんっ、と腿を叩かれて指摘される。
 ヘンリーはピタリと腰を止め、睫毛を震わせながら目を伏せた。

「うう……ごめん」
「中でずっと、ビクンッ、ビクンッ、てしてる……かわいそうに。私の中で擦ってあげる」
「……っ、……!」

 ずるーっと陰茎が半ばまで抜かれ、再び根本まで包み込まれる。最初はゆっくりと腰を動かしていたダリアだったが、次第にその動きは大胆になっていった。
 ダリアが主体になって動くのは初めてのことだから、あまり上手な腰使いとはいえない。しかしダリアが上に乗って腰を振っているという事実がヘンリーを昂らせる。耳元でこぼされる甘い声も興奮材料の一つだった。

 ヘンリーの首にしがみつきながら、ぱちゅぱちゅと一生懸命に上下に跳ねていたダリアは、だんだんと小刻みに腰を擦りつけるような動き方に変わっていく。
 ヘンリーの下腹部で陰核を刺激しているようだ。

(僕のことを好きにすると息まいておいて、自分が気持ちよくなっちゃうところがかわいいなぁ)

 中がぎゅーっと締まりだす。ダリアの息遣いが激しくなっていった。ダリアは陰核を擦りつけるのと、陰茎をいいところに当てることに夢中になっている。

「ぁっ、……う、んっ、……はあ、ぁ、――ッ」
「ッ、……く」

 ダリアは身体を固くして、小さく震えた。どうやら達したことをヘンリーに悟られたくないようだ。蜜壺の動きでバレバレなことは黙っていたほうがいいだろう。

 まるでダリアの自慰を盗み見てしまったような気分だった。鼻血が出ていないか心配になるくらいとても興奮する。攻めの姿勢で乗っかられるのもたまらないが、こういうのもまた趣があっていい。ヘンリーは下半身に血が集まりすぎて、脳に血液が回っていない感じがした。
 絶頂を迎えた中は、きゅんきゅんと疼いてはヘンリーを締めつけてくる。拷問だ。射精したい。今なら濃厚な精子が大量に出せそうだ。

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