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第3話・予想外の展開(クーリスト視点)
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「いやあ、驚いたな!」
けらけらと笑っている兄上をじっと見つめる。
僕はクーリスト・エイベル・アクスウィス。
この国の第四位王位継承者。
代々続く金髪碧眼を持って生まれなかった僕は、金髪と輝く太陽の瞳を持った妹より王位継承順が低い。
でも、僕はそれを気にしたことはない。
だって、兄上を中心に、みんな僕を愛してくれるから。
王位継承権が低いのは、頭の固い昔からいる古狸たちのせいだと兄上が憤ってくれているから。
髪の色と目の色で王位継承権が変わるなんておかしいと、物心ついた時からずっと誰より優しい兄上が僕の味方だったから。
僕は兄上が大好きだし、兄上の言葉通りだと思う。
いずれ髪の色や目の色で王位継承権が決まらない国にすると兄上が約束してくれているから、僕は本当に王位継承権が低いことは気にしていない。
今日は、兄上の婚約者候補のライラ嬢が倒れたと聞いてお見舞いに兄上と一緒に行った。
最近あまり外出ができてなかっただろう、と兄上が誘ってくれたのだ。
ライラ嬢とは何度か面識がある。
大人しくていつも公爵の父親の陰に隠れている気弱な女の子。
会話をしたのも数えるほどだ。
の、はず、だったのに。
お見舞いで部屋に入った僕たちをみたライラ嬢は僕を見るなり顔を輝かせて、兄上を無視していきなり僕に告白してきた。
突然のことで、なにが起こったのかよくわからなくてぽかんとした僕の横で兄上はなぜか爆笑していて、公爵は慌てていた。
倒れた直後で混乱しているかもしれないから、といわれて公爵家を後にしたけれど、僕はいまだに事態がよく呑み込めていない。
僕は自分の外見を嫌ってはいないけれど、王族にあるまじき銀髪と緑の瞳をもつ僕を、慕っている……? 到底、兄上の婚約者候補が口にしていい言葉じゃない。
「兄上、おこっていないのですか?」
「うん? どうしてだい?」
「ライラ嬢のこと、好きですよね?」
僕が真っ直ぐに兄上を見上げて言い切ると、兄上はちょっとだけ目を丸くした。
それから膝を折って僕の目線の高さに合わせて、頭を撫でてくれる。
「好きな人には幸せになってもらいたいだろう?」
「……」
僕には、兄上の言っていることがよくわからない。
好きだったら、婚約者にしたいんじゃないのかな。
「クーはライラ嬢のこと、好きか?」
「……よく、わかりません」
ライラ嬢がいつか兄上と結婚したら、義姉になるのかな、と考えたことはあった。
でも、突然のライラ嬢の告白は、僕の頭を大混乱に陥れていて、上手く感情が処理できていない。
「クーはライラ嬢との婚約は嫌かい?」
「……いいえ」
鮮明に脳裏に焼き付いている。
まっすぐに僕だけを見つめて「お慕いしています!!」とはっきりと言い切ったライラ嬢のきらきらと輝く瞳。
外見のせいで、兄上や家族に愛されていても、圧倒的に悪意を向けられることの方が多い僕に、叩きつけるように告げられた愛の言葉。
その、あまりに純粋な好意の塊は、嫌では、なかった。
むしろ、すごく嬉しかった。心が揺らいだ。
ああ、この子が、僕の隣に立ってくれればいいのにな、って思った。
それが叶えばこんなに素敵なことはないんだろうなって。
それだけ強烈にただ好きだと告げる言葉を、僕は今まで家族以外から受け取ったことがなかったから。
「その気持ちを大事にしなさい」
そういって笑った兄上の顔は、少しだけ寂しそうで。
僕はぐっと唇を噛みしめて、こくんと頷いた。
けらけらと笑っている兄上をじっと見つめる。
僕はクーリスト・エイベル・アクスウィス。
この国の第四位王位継承者。
代々続く金髪碧眼を持って生まれなかった僕は、金髪と輝く太陽の瞳を持った妹より王位継承順が低い。
でも、僕はそれを気にしたことはない。
だって、兄上を中心に、みんな僕を愛してくれるから。
王位継承権が低いのは、頭の固い昔からいる古狸たちのせいだと兄上が憤ってくれているから。
髪の色と目の色で王位継承権が変わるなんておかしいと、物心ついた時からずっと誰より優しい兄上が僕の味方だったから。
僕は兄上が大好きだし、兄上の言葉通りだと思う。
いずれ髪の色や目の色で王位継承権が決まらない国にすると兄上が約束してくれているから、僕は本当に王位継承権が低いことは気にしていない。
今日は、兄上の婚約者候補のライラ嬢が倒れたと聞いてお見舞いに兄上と一緒に行った。
最近あまり外出ができてなかっただろう、と兄上が誘ってくれたのだ。
ライラ嬢とは何度か面識がある。
大人しくていつも公爵の父親の陰に隠れている気弱な女の子。
会話をしたのも数えるほどだ。
の、はず、だったのに。
お見舞いで部屋に入った僕たちをみたライラ嬢は僕を見るなり顔を輝かせて、兄上を無視していきなり僕に告白してきた。
突然のことで、なにが起こったのかよくわからなくてぽかんとした僕の横で兄上はなぜか爆笑していて、公爵は慌てていた。
倒れた直後で混乱しているかもしれないから、といわれて公爵家を後にしたけれど、僕はいまだに事態がよく呑み込めていない。
僕は自分の外見を嫌ってはいないけれど、王族にあるまじき銀髪と緑の瞳をもつ僕を、慕っている……? 到底、兄上の婚約者候補が口にしていい言葉じゃない。
「兄上、おこっていないのですか?」
「うん? どうしてだい?」
「ライラ嬢のこと、好きですよね?」
僕が真っ直ぐに兄上を見上げて言い切ると、兄上はちょっとだけ目を丸くした。
それから膝を折って僕の目線の高さに合わせて、頭を撫でてくれる。
「好きな人には幸せになってもらいたいだろう?」
「……」
僕には、兄上の言っていることがよくわからない。
好きだったら、婚約者にしたいんじゃないのかな。
「クーはライラ嬢のこと、好きか?」
「……よく、わかりません」
ライラ嬢がいつか兄上と結婚したら、義姉になるのかな、と考えたことはあった。
でも、突然のライラ嬢の告白は、僕の頭を大混乱に陥れていて、上手く感情が処理できていない。
「クーはライラ嬢との婚約は嫌かい?」
「……いいえ」
鮮明に脳裏に焼き付いている。
まっすぐに僕だけを見つめて「お慕いしています!!」とはっきりと言い切ったライラ嬢のきらきらと輝く瞳。
外見のせいで、兄上や家族に愛されていても、圧倒的に悪意を向けられることの方が多い僕に、叩きつけるように告げられた愛の言葉。
その、あまりに純粋な好意の塊は、嫌では、なかった。
むしろ、すごく嬉しかった。心が揺らいだ。
ああ、この子が、僕の隣に立ってくれればいいのにな、って思った。
それが叶えばこんなに素敵なことはないんだろうなって。
それだけ強烈にただ好きだと告げる言葉を、僕は今まで家族以外から受け取ったことがなかったから。
「その気持ちを大事にしなさい」
そういって笑った兄上の顔は、少しだけ寂しそうで。
僕はぐっと唇を噛みしめて、こくんと頷いた。
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