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告白2
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彼が近いうち榊原財閥総帥になることは周知の事実。玖生さんだけでなく、崇さんの周りは彼に挨拶をしておきたい人達が列をなしている。すると年配で非常に貫禄のある人が彼に話しかけてきた。
「ちょっと……榊原君、いいかね」
「白石大臣。お久しぶりです」
大臣秘書が目配せをした。崇さんは頷いた。
「香月、ちょっと大臣と二人で話すことがあるので食事でもつまんでいてくれ」
「……はい」
彼らは大臣の秘書に促されて、隅の椅子に座って話し出した。何か重要なはなしなんだろう。
「こんにちは」
料理を取っていた私の横に立つ赤いビロードの線が入った黒いスーツを着た男性がいた。ざわざわと女性の声がするので振り向くと、なんと彼の後には女性達が並んでいる。それを無視して私に話しかけてきたのだ。どういうこと?一体どなただろう。
「はい、あの……」
「僕は中田鷹也。ツインスターホテルの経営者で、崇の親友のひとりです。崇がエスコートしてきた女性ですよね?ご挨拶したかったんですけど、主催者並みに列をなしていて驚きました。崇は連れて行かれたんで、今がチャンスだと思ってあなたへご挨拶にきました」
私はびっくりして、料理を載せたお皿を横に置いた。
「あ、初めまして。私は榊原崇さんの秘書をしております、香月菜々と申します。鷹也さんというご友人のお名前は崇さんの口からよく伺っておりました。お目にかかれて嬉しいです」
「そうなんだ。その割にはあんまりうちに顔を見せないけど……数ヶ月前に急に神奈川のウチのホテルに数日泊まりたいと言われたくらいで最近はあまり連絡ないんだよね。でも、あいつが女性を秘書にしたなんて驚いた。確か女性秘書はつけられないと聞いていたような……」
「そうです。私は実験的に初めての女性秘書となっておりまして、あと二ヶ月後に審判が下ります。今後も続けられるか、総帥がお許し下さるかどうかも決まる予定でして……」
「あっはは……香月さん、気さくで話しやすくていい人だなあ。崇が狙ってた女性秘書って君だろ?とうとうそうか……捕まっちゃったんですね?」
いやだ、清家さんも言ってたけど私のことご友人には話していたのね……。恥ずかしい……。
「……はあ、まあ……そうです」
「あいつ、心を許した奴以外には基本ポーカーフェイスだろ。それが、今日は後から見ていても笑っていたから驚いたよ」
「そうですか?」
「これからもどうぞよろしく。香月さんがうちのホテルに泊まるなら、連絡してくれたら部屋は融通しますよ」
「ありがとうございます。いつも出張がツインスターホテルだったのはそういうことだったんですね」
「うちは、清家と榊原両財閥の跡取りが俺の親友なんで、いろいろ大変助かっているんですよ。わかるでしょ?」
ウインクしてみせる。なんて魅力的な人。この人の後ろに女性が並んでいる理由がすぐにわかった。あの二人とはまた違う柔らかさがある。すると、後からグイッと腕を引っ張られて、身体が倒れた。いつもの香りに包まれる。
「鷹也。お前、まさか香月を口説いてるんじゃないだろうな」
「あれれー。もう戻ってきたの?せっかく鬼の居ぬ間に、楽しく美人とお話ししていたのに……お前の弱みを握ったのが玖生ひとりなんてずるい。俺も早速お前の切り札を……」
「お前の大好きな美人は、ほら、お前のうしろに列をなしている。そちらと楽しく過ごせ」
「へええ、本気なんだ。お前のそんな顔久しぶりに見た。いやあ、香月さん。こいつはね、昔から好きなものは食い物でも、おもちゃでも絶対友人に譲らない、嫌な奴なんだよ。執着がすごいんだ。君も気をつけてね」
「ったく、俺の友人達はどうして余計なことばかり話すんだ。香月を連れてこなければよかったかもしれない……」
「中田さん。これからもどうぞよろしくお願いいたします」
「うん、またね。崇、たまにはホテルの本館へ顔を見せろよ。うちの両親、お前のこと大好きだからな。会いたがってるぞ」
「ああ、おじさんとはチェスの最終戦が途中でね。よろしく伝えてくれ。おばさんにはパリの例のお土産そのうち送ると伝えておいて」
「香月さん、わかった?こいつは人たらしなんだよ。こうやって周りを……特に年配の連中に人気があるんだ。よく覚えておくといいよ」
そうだったんだ。確かに年配の人から可愛がられているのは知っていたけどそういうことか。彼はそういえばお姉さんがいて、結婚して海外にお住まいなんだよね。年上の人に可愛がられるのは弟気質かもしれない。
「……特に、熟女にも注意してね」
中田さんは小さい声で私の横で囁いた。
「余計なこと言うな!馬鹿め」
崇さんが鷹也さんの頭を小突いた。鷹也さんは笑ってる。しょうがない人達。でも二人が親友なのは隠す必要がないんだろう、おおっぴらに笑って話している。手を振って別れた。
パーティを抜け出して甲板に出た。懐かしい支社の方角がよく見えた。今日は空気が澄んでいるのか夜景が美しく見える。でも風が少し吹いている。ストールを預けてしまって私は後悔した。彼は上着を脱ぐと私にそっとかけてくれた。
「ありがとうございます。でも、崇さん寒くありませんか?ストール取りに行ってきますから大丈夫です。風邪をひかないでください」
「興奮していて……風邪なんてひかないよ」
「……え?」
「香月。もういいだろ?俺の気持ちは前から伝えている」
隣で彼は海の方を向きながら、チラッとこちらを見る。忙しい時間の合間に、私のためにこのネックレスやドレスを準備してくれた。彼の気持ちはもちろん伝わっている。でも……。
「……本気なんですか?」
「海外からわざわざ戻って、すぐに支社まで迎えに行った俺に対して、本気かどうかを今更聞くのか?」
「それは以前から、秘書として考えて下さっていただけですよね……」
そっと私の肩を抱き寄せた。彼が私の顔をのぞき込む。
「そんなわけあるか。初めて話した頃から、君に惹かれていつか自分のものにしたかった。専務には俺の気持ちは筒抜けだったんだ。君をいつも目で追っていたからね。総帥になる準備を始める頃になって、まず秘書としてなら君を預けてもいいと言って下さった」
「……崇さん」
「俺の縁談だが、公になっていないものも含めると相当数あった。清家のところは身を固めることが継承の条件だったし、両親は僕達が同級生なのもあって、ライバル心があるんだ。それで玖生の結婚をあちらの総帥に聞いて、負けたくなかったんだろう、相手を好き勝手選び始めた。知ってるだろ?」
「……はい」
「君に告白するため当時は必死で縁談をかたづけていたんだ。ところが横から斉藤が君をさらった。最初言っただろ。幸せそうに見えたって。失恋したと思ったが、斉藤がライバルなのに諦めるのは違うと思ってね。海外から戻ったら仕切り直すつもりだった。ところがアメリカで辰巳に確認したら、君は本部を追われていた。手元に取り戻すことで頭がいっぱいになった」
「崇さん……」
彼は私の両肩に手を置いて、自分の方を向けた。
「ちょっと……榊原君、いいかね」
「白石大臣。お久しぶりです」
大臣秘書が目配せをした。崇さんは頷いた。
「香月、ちょっと大臣と二人で話すことがあるので食事でもつまんでいてくれ」
「……はい」
彼らは大臣の秘書に促されて、隅の椅子に座って話し出した。何か重要なはなしなんだろう。
「こんにちは」
料理を取っていた私の横に立つ赤いビロードの線が入った黒いスーツを着た男性がいた。ざわざわと女性の声がするので振り向くと、なんと彼の後には女性達が並んでいる。それを無視して私に話しかけてきたのだ。どういうこと?一体どなただろう。
「はい、あの……」
「僕は中田鷹也。ツインスターホテルの経営者で、崇の親友のひとりです。崇がエスコートしてきた女性ですよね?ご挨拶したかったんですけど、主催者並みに列をなしていて驚きました。崇は連れて行かれたんで、今がチャンスだと思ってあなたへご挨拶にきました」
私はびっくりして、料理を載せたお皿を横に置いた。
「あ、初めまして。私は榊原崇さんの秘書をしております、香月菜々と申します。鷹也さんというご友人のお名前は崇さんの口からよく伺っておりました。お目にかかれて嬉しいです」
「そうなんだ。その割にはあんまりうちに顔を見せないけど……数ヶ月前に急に神奈川のウチのホテルに数日泊まりたいと言われたくらいで最近はあまり連絡ないんだよね。でも、あいつが女性を秘書にしたなんて驚いた。確か女性秘書はつけられないと聞いていたような……」
「そうです。私は実験的に初めての女性秘書となっておりまして、あと二ヶ月後に審判が下ります。今後も続けられるか、総帥がお許し下さるかどうかも決まる予定でして……」
「あっはは……香月さん、気さくで話しやすくていい人だなあ。崇が狙ってた女性秘書って君だろ?とうとうそうか……捕まっちゃったんですね?」
いやだ、清家さんも言ってたけど私のことご友人には話していたのね……。恥ずかしい……。
「……はあ、まあ……そうです」
「あいつ、心を許した奴以外には基本ポーカーフェイスだろ。それが、今日は後から見ていても笑っていたから驚いたよ」
「そうですか?」
「これからもどうぞよろしく。香月さんがうちのホテルに泊まるなら、連絡してくれたら部屋は融通しますよ」
「ありがとうございます。いつも出張がツインスターホテルだったのはそういうことだったんですね」
「うちは、清家と榊原両財閥の跡取りが俺の親友なんで、いろいろ大変助かっているんですよ。わかるでしょ?」
ウインクしてみせる。なんて魅力的な人。この人の後ろに女性が並んでいる理由がすぐにわかった。あの二人とはまた違う柔らかさがある。すると、後からグイッと腕を引っ張られて、身体が倒れた。いつもの香りに包まれる。
「鷹也。お前、まさか香月を口説いてるんじゃないだろうな」
「あれれー。もう戻ってきたの?せっかく鬼の居ぬ間に、楽しく美人とお話ししていたのに……お前の弱みを握ったのが玖生ひとりなんてずるい。俺も早速お前の切り札を……」
「お前の大好きな美人は、ほら、お前のうしろに列をなしている。そちらと楽しく過ごせ」
「へええ、本気なんだ。お前のそんな顔久しぶりに見た。いやあ、香月さん。こいつはね、昔から好きなものは食い物でも、おもちゃでも絶対友人に譲らない、嫌な奴なんだよ。執着がすごいんだ。君も気をつけてね」
「ったく、俺の友人達はどうして余計なことばかり話すんだ。香月を連れてこなければよかったかもしれない……」
「中田さん。これからもどうぞよろしくお願いいたします」
「うん、またね。崇、たまにはホテルの本館へ顔を見せろよ。うちの両親、お前のこと大好きだからな。会いたがってるぞ」
「ああ、おじさんとはチェスの最終戦が途中でね。よろしく伝えてくれ。おばさんにはパリの例のお土産そのうち送ると伝えておいて」
「香月さん、わかった?こいつは人たらしなんだよ。こうやって周りを……特に年配の連中に人気があるんだ。よく覚えておくといいよ」
そうだったんだ。確かに年配の人から可愛がられているのは知っていたけどそういうことか。彼はそういえばお姉さんがいて、結婚して海外にお住まいなんだよね。年上の人に可愛がられるのは弟気質かもしれない。
「……特に、熟女にも注意してね」
中田さんは小さい声で私の横で囁いた。
「余計なこと言うな!馬鹿め」
崇さんが鷹也さんの頭を小突いた。鷹也さんは笑ってる。しょうがない人達。でも二人が親友なのは隠す必要がないんだろう、おおっぴらに笑って話している。手を振って別れた。
パーティを抜け出して甲板に出た。懐かしい支社の方角がよく見えた。今日は空気が澄んでいるのか夜景が美しく見える。でも風が少し吹いている。ストールを預けてしまって私は後悔した。彼は上着を脱ぐと私にそっとかけてくれた。
「ありがとうございます。でも、崇さん寒くありませんか?ストール取りに行ってきますから大丈夫です。風邪をひかないでください」
「興奮していて……風邪なんてひかないよ」
「……え?」
「香月。もういいだろ?俺の気持ちは前から伝えている」
隣で彼は海の方を向きながら、チラッとこちらを見る。忙しい時間の合間に、私のためにこのネックレスやドレスを準備してくれた。彼の気持ちはもちろん伝わっている。でも……。
「……本気なんですか?」
「海外からわざわざ戻って、すぐに支社まで迎えに行った俺に対して、本気かどうかを今更聞くのか?」
「それは以前から、秘書として考えて下さっていただけですよね……」
そっと私の肩を抱き寄せた。彼が私の顔をのぞき込む。
「そんなわけあるか。初めて話した頃から、君に惹かれていつか自分のものにしたかった。専務には俺の気持ちは筒抜けだったんだ。君をいつも目で追っていたからね。総帥になる準備を始める頃になって、まず秘書としてなら君を預けてもいいと言って下さった」
「……崇さん」
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「……はい」
「君に告白するため当時は必死で縁談をかたづけていたんだ。ところが横から斉藤が君をさらった。最初言っただろ。幸せそうに見えたって。失恋したと思ったが、斉藤がライバルなのに諦めるのは違うと思ってね。海外から戻ったら仕切り直すつもりだった。ところがアメリカで辰巳に確認したら、君は本部を追われていた。手元に取り戻すことで頭がいっぱいになった」
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