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奴隷生活と悪名一家
7 (オートモードで13歳)
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前回話した中で、色の騎士。と言うものがあったが、それについて説明しよう。そもそも空夜のやっていたMMORPGのゲームは『傷だらけの英雄と騎士団』と言う名前だ。
傷だらけ。と言うのは少し後の話でわかるため、省かせてもらう。ゲーム名の後半に出てきている騎士団。と言うのは色の騎士の事だ。
人間族が治めるアドバン王国。獣人族が治めるガルライン王国。妖精族が治めるキャロン帝国。この3つの国はそれぞれ平和条約が交わされ、交流を深めている。そのためこの3国には平和条約の証でもある騎士達が置かれる事になった。それが色の騎士達だ。
色にはそれぞれ色んな意味がある。例えば金色の騎士団は城を警護し、王の身辺警護をしている。銀色の騎士団は城のある王都を警護し、街の治安を保っている。白色の騎士団達は貴族で形成されており、一見お飾りに見えるだろうが実は貴族達専用の騎士団たちなのだ。
例えば貴族達による闇市場や裏取引の様なものを暴き、芋つるの様にずるずるとこの国に必要のない貴族達を炙り出す作業をしているのだ。
黒の騎士団は最前線に出て、主に魔物や魔獣なんかを倒している。冒険者も同じようだが、彼らは魔物や魔獣を倒す事や薬草。木の実などを採取して生計を立てている人達だ。一般的に安定して生活をするなら騎士に、一攫千金を狙うならば冒険者になるのが普通だ。
他にも赤、青、緑、黄等の色もあるが、色騎士の説明については以上だ。
我儘お嬢様のアルティナからの無茶ぶりや週1で行われる激薬投与や最近ではジトッ…と言うよりもはやドロッとした目を向けて来るようになったアイシャ等に耐えている事はや、あれから1年が経とうとしていた。
つまり空夜は14となり、オートモードから解放されるのだ。あれから何度もガイザダル…バラドが見てきたが、その度に殺意を含んだ目で見ていたため、話しかけて来るようなことは無かった。
だが、今日は空夜からバラド…いや、ガイザダルに話しかけた。
「バラドさん…少し今後の事でお話があるのですが…」
あえて今後。と言う単語を強調した。空夜が話しかけたその日は、丁度空夜の誕生日の1日前。つまり解放される1日前と言う事だ。
「あ、あぁ…夜12の刻過ぎにお前の部屋に出向こう」
「お願いします」
綺麗に45度の角度でお辞儀をし、その場を去った。
(さぁて…どうしようか……あまり酷い事をすれば母さんに顔向け出来ねぇし…アルナさんならそんぐらいやれっ!とか笑いながら言いそうだしなぁ…)
「958番!!あ…あ、のさっ…」
見た目は普通…ではなく、かなり上品に歩いているが、内心でどうしてやろうと考えていた時。突然部屋が開いたかと思うとアルティナが顔を赤くして空夜を呼んだ。
「はい、アティ。いかがいたしましたか?」
このアティ呼びは、アルティナが空夜に【命令】して呼ばせている。アルティナは本来空夜が自分の意思でアティと呼んで欲しいと思っているが、頑なにお嬢様と呼び続けるのでそうしたのだ。
「958番は…その……」
普段、言いたい事は喚き散らしてでも言うアルティナが、珍しく口ごもっている。初めて出会った時に比べて2回りほど横に大きくなっているが、アルティナの身の回りの世話をしている時にふとわかったのは、アルティナの瞳はとても美しい緑色をしている。と言う事だった。勿論ちゃんと褒めた。
「はい、私がどうしましたか?」
紳士のような笑みで優しくアルティナに聞く。結局立ち話もあれだから…と言って顔を赤くしたアルティナの部屋で話す事になった。
「な、何度もごめんね?……その…958番は……す、好きな人…とか、居るのかなぁ…って……」
(あ、なるほど)
瞬時に彼女が何を言って居るのかを理解した空夜。彼女の態度を見ていればどこの鈍感主人公だよ!と言うやつでない限り、空夜に好意を持っているのは明らか明白。彼も自分がそこまで鈍感だとは思ってもいないし、アルティナが自分に好意を持っているのだろう。と言うのもわかっていた。これから先も縛られている奴隷なら、いくつか言葉を選ぶ。だが今日の空夜の言った言葉は…
「実は旦那様に買って頂く前より、私には好いている者がおります。今はまだ無理ですが、しっかりと旦那様やアティに使え、頂きた給料で自分を買い戻し、そしてまたお金を貯めて…その……彼女を買い…2人で暮らしたいな……そう想っております…」
その後に少し赤くなってお恥ずかしいですが…と頬をかくのも忘れない。作った話であるが、今のアルティナには大ダメージを与えた。そしてオートモードでもそう言えたのだ。それは恐らくオートモードがそう告げても問題ない。と言うことと、オートモード終了が近いと言うことだろう。
「そ…う……気分が優れないわ…958番…今日はもう上がりなさい……食事も要らないと…そう伝えて……」
青く、泣きそうになりながらそう言ったアルティナ。かしこまりました。といつもの様に綺麗にお辞儀をし、薄く笑みを浮かべながらお大事になさってください。と立ち去る。
扉を閉めた途端、アルティナの泣き叫ぶ声が聞こえた。
(あ~…まぁ、あれだけしか傷ついてねぇんだし良いだろ。嫌がらせにあったメイド達や、職をいきなり失ったメイドよりも甘い傷だからな)
キッチンへ向かい、それからデブラティの元へ向かい、色々説明した後。空夜は屋根裏の自室へ戻った。
コノ度もご観覧ありガトウございマス!
次回モよろしくお願いしマス!!
傷だらけ。と言うのは少し後の話でわかるため、省かせてもらう。ゲーム名の後半に出てきている騎士団。と言うのは色の騎士の事だ。
人間族が治めるアドバン王国。獣人族が治めるガルライン王国。妖精族が治めるキャロン帝国。この3つの国はそれぞれ平和条約が交わされ、交流を深めている。そのためこの3国には平和条約の証でもある騎士達が置かれる事になった。それが色の騎士達だ。
色にはそれぞれ色んな意味がある。例えば金色の騎士団は城を警護し、王の身辺警護をしている。銀色の騎士団は城のある王都を警護し、街の治安を保っている。白色の騎士団達は貴族で形成されており、一見お飾りに見えるだろうが実は貴族達専用の騎士団たちなのだ。
例えば貴族達による闇市場や裏取引の様なものを暴き、芋つるの様にずるずるとこの国に必要のない貴族達を炙り出す作業をしているのだ。
黒の騎士団は最前線に出て、主に魔物や魔獣なんかを倒している。冒険者も同じようだが、彼らは魔物や魔獣を倒す事や薬草。木の実などを採取して生計を立てている人達だ。一般的に安定して生活をするなら騎士に、一攫千金を狙うならば冒険者になるのが普通だ。
他にも赤、青、緑、黄等の色もあるが、色騎士の説明については以上だ。
我儘お嬢様のアルティナからの無茶ぶりや週1で行われる激薬投与や最近ではジトッ…と言うよりもはやドロッとした目を向けて来るようになったアイシャ等に耐えている事はや、あれから1年が経とうとしていた。
つまり空夜は14となり、オートモードから解放されるのだ。あれから何度もガイザダル…バラドが見てきたが、その度に殺意を含んだ目で見ていたため、話しかけて来るようなことは無かった。
だが、今日は空夜からバラド…いや、ガイザダルに話しかけた。
「バラドさん…少し今後の事でお話があるのですが…」
あえて今後。と言う単語を強調した。空夜が話しかけたその日は、丁度空夜の誕生日の1日前。つまり解放される1日前と言う事だ。
「あ、あぁ…夜12の刻過ぎにお前の部屋に出向こう」
「お願いします」
綺麗に45度の角度でお辞儀をし、その場を去った。
(さぁて…どうしようか……あまり酷い事をすれば母さんに顔向け出来ねぇし…アルナさんならそんぐらいやれっ!とか笑いながら言いそうだしなぁ…)
「958番!!あ…あ、のさっ…」
見た目は普通…ではなく、かなり上品に歩いているが、内心でどうしてやろうと考えていた時。突然部屋が開いたかと思うとアルティナが顔を赤くして空夜を呼んだ。
「はい、アティ。いかがいたしましたか?」
このアティ呼びは、アルティナが空夜に【命令】して呼ばせている。アルティナは本来空夜が自分の意思でアティと呼んで欲しいと思っているが、頑なにお嬢様と呼び続けるのでそうしたのだ。
「958番は…その……」
普段、言いたい事は喚き散らしてでも言うアルティナが、珍しく口ごもっている。初めて出会った時に比べて2回りほど横に大きくなっているが、アルティナの身の回りの世話をしている時にふとわかったのは、アルティナの瞳はとても美しい緑色をしている。と言う事だった。勿論ちゃんと褒めた。
「はい、私がどうしましたか?」
紳士のような笑みで優しくアルティナに聞く。結局立ち話もあれだから…と言って顔を赤くしたアルティナの部屋で話す事になった。
「な、何度もごめんね?……その…958番は……す、好きな人…とか、居るのかなぁ…って……」
(あ、なるほど)
瞬時に彼女が何を言って居るのかを理解した空夜。彼女の態度を見ていればどこの鈍感主人公だよ!と言うやつでない限り、空夜に好意を持っているのは明らか明白。彼も自分がそこまで鈍感だとは思ってもいないし、アルティナが自分に好意を持っているのだろう。と言うのもわかっていた。これから先も縛られている奴隷なら、いくつか言葉を選ぶ。だが今日の空夜の言った言葉は…
「実は旦那様に買って頂く前より、私には好いている者がおります。今はまだ無理ですが、しっかりと旦那様やアティに使え、頂きた給料で自分を買い戻し、そしてまたお金を貯めて…その……彼女を買い…2人で暮らしたいな……そう想っております…」
その後に少し赤くなってお恥ずかしいですが…と頬をかくのも忘れない。作った話であるが、今のアルティナには大ダメージを与えた。そしてオートモードでもそう言えたのだ。それは恐らくオートモードがそう告げても問題ない。と言うことと、オートモード終了が近いと言うことだろう。
「そ…う……気分が優れないわ…958番…今日はもう上がりなさい……食事も要らないと…そう伝えて……」
青く、泣きそうになりながらそう言ったアルティナ。かしこまりました。といつもの様に綺麗にお辞儀をし、薄く笑みを浮かべながらお大事になさってください。と立ち去る。
扉を閉めた途端、アルティナの泣き叫ぶ声が聞こえた。
(あ~…まぁ、あれだけしか傷ついてねぇんだし良いだろ。嫌がらせにあったメイド達や、職をいきなり失ったメイドよりも甘い傷だからな)
キッチンへ向かい、それからデブラティの元へ向かい、色々説明した後。空夜は屋根裏の自室へ戻った。
コノ度もご観覧ありガトウございマス!
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