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黒砂迎撃作戦・7
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俺、靱破作は新事務所でまだ帰ってきていない業、傷さん、瞬を待っていた。
すると
「ただ今戻りました」
「ただ今ー!!」
玄関から業と瞬の声がした。
「ん・・。作と重軽さんか・・。ならあとは傷さんだな」
「ああ、もう少ししたら帰ってくると思うが・・」
「そうだな。俺たちの所長を信じよう」
そう言って業はキッチンに向かっていった。
「いやー!中々手ごわかったよ」
と瞬が言ってくる。
「おお、そうか、で、どうゆう奴だったんだ?」
「うーん・・。それがよくわかんないんだよ。ずっと逃げてて、追いかけてたら地面に倒れてた」
「・・・なんだそりゃ」
おそらく死体を操る奴がそいつのコントロールを切ったのだろう。
「となると傷さんのところにいるのが・・」
死体使い・・。
**
ここは森の北西、傷がいる場所である。
そしてその傷と戦っているのが死体使いである。
全身を黒で統一しており、夜の暗闇によくまぎれている。
それとは反対に、傷は全身白でまとめている。死体使いとは逆に目立ってしまっている。
「いけ!」
死体使いが服のポケットから大きい袋を出す。
その中から大量の黒い生物・・・「ゴキブリ」が傷に向かって這いすすむ。
(さっきから近づかせてくれないな・・)
傷の能力は相手に触れて効果を発揮するものである。敵が遠距離を保つとなると圧倒的に不利である。
そんなことを考えているうちにゴキブリは傷の足元まで来ていた。
「うわっ!気持ち悪っ!」
傷はジャンプしてゴキブリたちを飛び越え、敵に向かって走る。
(こいつが操れる生物は小さければ小さいほど多くなるっぽいな・・)
傷はそう考え、敵の目の前まで距離を詰めた。
「ふっ!!」
傷が右手で死体使いの体に触れようとする。が・・。
「残念・・」
業が触れたところにはゴキブリがまとわりついていた。
(こいつ・・服の下にゴキ仕込んでたぁ!)
傷は上に跳んで木の上に着地した。
次の瞬間、先ほどまで傷がいた場所はゴキブリに埋め尽くされていた。
(こいつ案外やばいかもな・・)
傷の能力は敵に触れないと発動しないのともう一つ、
「1対1」に対応した能力であるためこのような集団戦では真価を発揮できないのだ。
(こいつ・・。相性最悪だわー)
だが、負けるわけにもいかない。傷は思考をやめない。
「木の上か・・。そこにもゴキブリは行けるんだぜ!」
死体使いがそう叫ぶと、ゴキブリたちは一斉に木を登り始めた。
(一斉にゴキをこちらに・・。となるとあいつ(死体使い)は今無防備・・)
先の事もあり、あまりうかつには行けないが、やるしかないだろう。
バッ!とゴキが完全に木の上に登ったのと同時に傷は木から飛び降りた。
「はっ!そう来ると思ったぜ!」
そういうと死体使いは、服の下にいたゴキブリを解き放った。
「体内に侵入しろぉ!ゴキどもぉ!!」
死体使いはそうゴキブリに命令する。
「うーん・・。僕もバカだよねぇ」
「なに?」
「能力者相手だからって必ずしも能力を使わないといけないとか、そんなルールないもんね」
「はぁ!?だから何を!」
「だーかーらー」
傷はズボンのポケットからあるものを取り出す。
「こういうこと」
「!!!」
傷がポケットから取り出したもの・・それは小型の「銃」だった。
タァンタァン!!と2発、森に銃声が鳴り響いた。
「ぐ・・が・・・」
死体使いの男の体が飛んだ。
「うわぁ・・。凄い衝撃」
男の体がドスッと鈍い音をして地面に落ちた時、その音がこの戦いの終わりのゴングだった。
「死体使いと言っても自分の体は無理だろうからね・・」
傷は男の死体に背を向け歩き出した。
すると
「ただ今戻りました」
「ただ今ー!!」
玄関から業と瞬の声がした。
「ん・・。作と重軽さんか・・。ならあとは傷さんだな」
「ああ、もう少ししたら帰ってくると思うが・・」
「そうだな。俺たちの所長を信じよう」
そう言って業はキッチンに向かっていった。
「いやー!中々手ごわかったよ」
と瞬が言ってくる。
「おお、そうか、で、どうゆう奴だったんだ?」
「うーん・・。それがよくわかんないんだよ。ずっと逃げてて、追いかけてたら地面に倒れてた」
「・・・なんだそりゃ」
おそらく死体を操る奴がそいつのコントロールを切ったのだろう。
「となると傷さんのところにいるのが・・」
死体使い・・。
**
ここは森の北西、傷がいる場所である。
そしてその傷と戦っているのが死体使いである。
全身を黒で統一しており、夜の暗闇によくまぎれている。
それとは反対に、傷は全身白でまとめている。死体使いとは逆に目立ってしまっている。
「いけ!」
死体使いが服のポケットから大きい袋を出す。
その中から大量の黒い生物・・・「ゴキブリ」が傷に向かって這いすすむ。
(さっきから近づかせてくれないな・・)
傷の能力は相手に触れて効果を発揮するものである。敵が遠距離を保つとなると圧倒的に不利である。
そんなことを考えているうちにゴキブリは傷の足元まで来ていた。
「うわっ!気持ち悪っ!」
傷はジャンプしてゴキブリたちを飛び越え、敵に向かって走る。
(こいつが操れる生物は小さければ小さいほど多くなるっぽいな・・)
傷はそう考え、敵の目の前まで距離を詰めた。
「ふっ!!」
傷が右手で死体使いの体に触れようとする。が・・。
「残念・・」
業が触れたところにはゴキブリがまとわりついていた。
(こいつ・・服の下にゴキ仕込んでたぁ!)
傷は上に跳んで木の上に着地した。
次の瞬間、先ほどまで傷がいた場所はゴキブリに埋め尽くされていた。
(こいつ案外やばいかもな・・)
傷の能力は敵に触れないと発動しないのともう一つ、
「1対1」に対応した能力であるためこのような集団戦では真価を発揮できないのだ。
(こいつ・・。相性最悪だわー)
だが、負けるわけにもいかない。傷は思考をやめない。
「木の上か・・。そこにもゴキブリは行けるんだぜ!」
死体使いがそう叫ぶと、ゴキブリたちは一斉に木を登り始めた。
(一斉にゴキをこちらに・・。となるとあいつ(死体使い)は今無防備・・)
先の事もあり、あまりうかつには行けないが、やるしかないだろう。
バッ!とゴキが完全に木の上に登ったのと同時に傷は木から飛び降りた。
「はっ!そう来ると思ったぜ!」
そういうと死体使いは、服の下にいたゴキブリを解き放った。
「体内に侵入しろぉ!ゴキどもぉ!!」
死体使いはそうゴキブリに命令する。
「うーん・・。僕もバカだよねぇ」
「なに?」
「能力者相手だからって必ずしも能力を使わないといけないとか、そんなルールないもんね」
「はぁ!?だから何を!」
「だーかーらー」
傷はズボンのポケットからあるものを取り出す。
「こういうこと」
「!!!」
傷がポケットから取り出したもの・・それは小型の「銃」だった。
タァンタァン!!と2発、森に銃声が鳴り響いた。
「ぐ・・が・・・」
死体使いの男の体が飛んだ。
「うわぁ・・。凄い衝撃」
男の体がドスッと鈍い音をして地面に落ちた時、その音がこの戦いの終わりのゴングだった。
「死体使いと言っても自分の体は無理だろうからね・・」
傷は男の死体に背を向け歩き出した。
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