やっと冒険に出られます

ポンタと犬と猫とカラス

「まったくなんていう家族だ。学校に行った方がまだ平和だ。」
　ポンタは学校に向かった。
「仕方がない。この世界はカードが全てだから学校へ行こう。」
　この世界はカードが全てを決める。それがゴットカード。
「ワンワン。」
　ポンタは通学路でカワイイ捨て犬を見つける。　
「カワイイ！」
　ポンタは一目で犬を気に入った。
「ワンワン。」
「なに？　おまえもゴットカードで遊びたいのか？」
　この世界は動物でもゴットカードを持っている。
「フン。相手が犬なら僕の勝ちは決まったも同然だ。いいだろう。ゴットカード・ファイトだ！」
「ワン！」
　ポンタと犬はゴットカード・バトルをすることになった。

ポンタのゴットカード。歩兵さん。
犬のゴットカード。ケルベロス。

地獄の番犬！　冥王ハーデースのペット！　ケルベロス！
レベル７０
・トリプル・ヘッド・アタック！

「はあー！？　なんで道端の犬がケルベロスなんか持ってるんだよ！？」
　ポンタは犬を舐めたことを後悔する。
「ワンワンワンー！」
　いきなりケルベロスが襲い掛かってくる。
「ギャアアアアアアー！」
　ポンタは倒された。
「ワン！」
　犬は勝ち誇る。
「そんな！？　アホな！？」
　ポンタは疲れがたまった。

ポンタ
４戦０勝
ステータス・ポイント４
お金０円

歩兵さん
レベル１
・オーソドックスタイプ

「犬がカードバトルする？　何てふざけた異世界ファンタジーだ！　もう二度と犬とゴットカード・バトルするものか！」
　ポンタは犬とは絶対に戦わないと誓うのであった。
「ニャア。」
　今度は道端に子猫が捨ててあった。
「カワイイ！」
　ポンタはカワイイ小動物が好きだった。
「ニャアニャア。」
「え？　おまえも僕とゴットカード・バトルがしたいのか？」
「ニャア。」
　猫はつぶらな瞳でポンタを見つめる。
「う～ん。まあいいか。可愛いから。ゴットカード・ファイト！」
「ニャア！」
　ポンタは猫と戦うことになった。

ポンタのゴットカード。歩兵さん。
猫のゴットカード。スフィンクス。

エジプトの番犬！　クレオパトラのペット！
スフィンクス
レベル７０
・地獄の爪

「はあー！？　なんで猫がスフィンクスなんて持ってんだよ！？　そもそもスフィンクスって猫か！？」
　ごもっともなポンタの意見。猫が猫又では当たり前すぎて面白くないのだ。
「ニャア！」
　いきなりスフィンクスの攻撃。
「ギャアアアアアアー！」
　ポンタは倒された。
「ニャア！」
　大喜びの猫。
「もう嫌！　こんな人生！」
　人生に疲れたポンタであった。

ポンタ
５戦０勝
ステータス・ポイント５
お金０円

歩兵さん
レベル１
・オーソドックスタイプ

「見えた！　学校だ！　あそこにたどり着けば犬や猫に襲われることもない！」
　ポンタは砂漠にオアシスを見つけた。
「カアカア！　アホ！　アホ！」
　カラスが飛んできた。
「まさか！？　おまえも僕とゴットカードで遊びたいというのか？」
「カア。」
　カラスがポンタを見つめてくる。
「こうなったら破れかぶれだ！　もう何が出ても驚かないもんね！　ゴットカード・ファイト！」　
「アホー！」
　ポンタは覚悟を決めてカラスとゴットカード・バトルする。　

ポンタのゴットカード。歩兵さん。
鴉のゴットカード。八咫烏。

導きの神！　三本足の悪魔！　八咫烏
レベル７０
・八咫鏡

「はあー！？　カラスまで、カラスまで僕より強いというのか！？」
　ざまあみろというカラスの声が聞こえてきそうだ。
「アホー！　アホー！」
　カラスが八咫鏡で攻撃してくる。
「ギャアアアアアアー！」
　ポンタは倒された。
「アホー！」
　勝ち誇るカラス。
「どうせ僕は犬、猫、カラス以下の存在ですよ。・・・・・・バタッ。」
　疲れ果てたポンタは学校で倒れた。
　つづく。

ポンタ
６戦０勝
ステータス・ポイント６
お金０円

歩兵さん
レベル１
・オーソドックスタイプ