ゴットカード

渋谷かな

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ポーちゃん・ファミリー

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ジリジリジリー!

 目覚まし時計が大きな悲鳴をあげる。
「ふあ~! よく寝た。」
 目を覚ました女の子の名前はポーちゃん。
「もう一回寝るか。睡眠不足はお肌に悪いからね。」
 ポーちゃんは小学一年生の6才の女の子。
「zzz。」
 ポーちゃんは二度寝した。

「起きなさいー!」

 その時、ポーちゃんママが現れた。
「ギャアアアアアアー!」
 ポーちゃんは驚いて目が覚めた。
「ポーちゃん! 起きなさい! 遅刻は許さないわよ!」
「お母さん! 睡眠を賭けて、ゴットカードで勝負よ!」
 学校に行くのも、二度寝するのもゴットカードで決める時代だった。
「いいわよ! かかってらっしゃい! ポーちゃん!」
「ゴットカード・ファイト!」
 母と娘のゴットカードバトルが始まる。

ポーちゃんのゴットカード。歩兵1枚。

歩兵
レベル1
HP2
MP2
攻撃力2
防御力2
素早さ2
魔法力2
運2

 ポーちゃんは昨日、寝る前にゴットカードを始めたばかりだった。


ポーちゃんママのゴットカード。ドラゴン1枚。

ドラゴン
レベル30
HP60
MP60
攻撃力60
防御力60
素早さ60
魔法力60
運60

「いでよ! 歩兵さん!」
「おお!」
 ポーちゃんはゴットカードから歩兵さんを召喚する。
「ふっふっふ! ポーちゃん! 歩兵ごときでママのドラゴンに勝てると思うなよ!」
「勝負は戦ってみないと分からないものよ!」
 いよいよ母と娘の血みどろの戦いが始まるかに見えた。
「くらえ! 必殺! ドラゴン・ファイア!」
 ドラゴンは火を噴いた。
「ギャアアアアアアー!」
 歩兵さんはやられてしまった。

「ママの勝ちね。ポーちゃん早く着替えて学校に行きましょうね。」
 ポーちゃんママは気分よくポーちゃんの部屋から去っていく。
「クソッ! この屈辱はいつか晴らしてやる! 覚えてろよ!」
 負けん気の強いポーちゃんは復讐の鬼だった。
「仕方がない。学校に行くか。」
 ゴットカードで負けたのでポーちゃんは渋々、学校へ行く身支度を始めた。

「そうだ。負けても手に入れたステータス・ポイントを振り分けなくっちゃ。」
 ゴットカードは良心的なカードゲームなので勝って2ポイント、負けても1ポイントが手に入る。
「とりあえずHPに振っておくか。」
 ポーちゃんの歩兵さんのHPが1上がった。

ポーちゃん
1戦0勝
お金0円

歩兵
レベル1
HP3
MP2
攻撃力2
防御力2
素早さ2
魔法力2
運2

「おはよう。」
「おはよう。ポーちゃん。」 
 食卓ではポーちゃんパパが娘に朝の挨拶する。
「ポーちゃん、早く起きないとママに怒られるぞ。」
「そうだね。ママは怖いもんね。」
 ポーちゃんの性格はお父さん似だった。
「なんか言った? おまえたち。」
 朝食を作りながら地獄耳を働かすポーちゃんママ。
「何も言ってません・・・・・・。」
 小さくなる父と娘。
「ポーちゃん! 朝からゴットカードで勝負だ!」
「いいね! 親子のコミュニケーションだね!」
「ゴットカード・ファイト!」
 父と娘のゴットカードバトルが始まる。
「いでよ! 歩兵さん!」
「おお!」
 ポーちゃんはゴットカードから歩兵さんを召喚する。
「見せてやろう! お父さんの偉大さを!」
 ポーちゃんパパもゴットカードから何かを召喚する。

ポーちゃんのゴットカード。歩兵1枚。
ポーちゃんパパのゴットカード。勇者トロ1枚。

勇者トロ
レベル80
HP160
MP160
攻撃力160
防御力160
素早さ160
魔法力160
運160

「なんじゃ!? このステータスは!?」
 ポーちゃんは父親のゴットカードのステータスを見て驚いた。
「課金しまくって超レアの勇者トロを引き当てたのだ! ワッハッハー!」
 ポーちゃんパパは父の威厳を保つ。
「くらえ! 我が娘よ! ブレーブ・スラッシュー!」
 勇者トロの攻撃。
「ギャアアアアアアー!」
 もちろんポーちゃんは一撃で倒された。
「これじゃあ弱い者いじめじゃないか! お父さんなんか、お父さんなんか! 大っ嫌いだ!」
 ポーちゃんは少しぐれた。
「大丈夫よ。ポーちゃん。お父さんのクレジットカードはママが没収したから。ニコッ。」
「そ、そんな!? お許しを!?」
 ポーちゃんママが現れた。
「お母さん! 大好き! ニコッ。」
 敵を討ってくれたお母さんが大好きなポーちゃん。 

「行ってきます。」
 そこにポーちゃんの兄のポン太が現れた。
「おはよう。お兄ちゃん。」
「ポーちゃんもお父さんも早く出かけないと遅刻するよ?」
 兄のポンタは真面目な高校一年生の16才の男の子。
「お兄ちゃん、そんなことよりゴットカードで勝負しようよ。」
「却下。だって遅刻するもの。」
 兄はポーちゃんを置いて高校へ旅立った。
「お兄ちゃんのケチ! カワイイ妹は眼中にないってか!? お兄ちゃんのバカ野郎!」
 アウトオブ眼中を食らうポーちゃんは悲しみに暮れる。
「あんたも! 早く小学校に行きなさい!」
「は~い。」
 家からつまみ出されるポーちゃんであった。

「そうだ。お父さんにケチョンケチョンに負けたけど、優しいゴットカードはステータス・ポイントを1貰えるんだ。とりあえず攻撃力に1振っておこう。」
 歩兵さんのステータスが少し上がった。
「この調子でガンガン戦って私の歩兵さんを強くするんだ! ニコッ。」
 ポーちゃんは前向きで明るい笑顔の似合う6才の女の子でした。

ポーちゃん
2戦0勝
お金0円

歩兵
レベル1
HP3
MP2
攻撃力3
防御力2
素早さ2
魔法力2
運2

つづく。
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