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ポーちゃんママとおみっちゃん2
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「いらっしゃいませ!」
私の名前はおみっちゃん。茶店で看板娘をやってるの。趣味は歌を歌うことです!
「時代劇救世主伝説 茶店の歌姫」
「今日もいい日だな。エヘッ!」
茶店の看板娘、おみっちゃんは元気に働いていました。
「お茶とお団子をおくれ。」
お侍のお客さんがやって来た。
「は~い! 喜んで!」
世間でも評判の看板娘でした。
「少し尋ねたいんだがいいかね。」
「どうぞ。」
「この辺りに恐ろしい妖怪がいて見た者で生きている者はいないと言われてるんだが、何か知らないかい?」
「ああ~。この辺りには伝説の大妖怪が住んでいるらしいですよ。強いお侍さんや妖怪が何人も挑んでいますが、誰一人として大妖怪を倒した人はいないですね。」
「そうなのかい。そいつはすごいね。」
お侍さんもビックリの大妖怪である。
「はい。お茶とお団子。お侍さんも大妖怪と戦うんですか? やめておいた方がいいですよ。退治されたら、うちの茶店のお客さんが減っちゃうから。」
おみっちゃんの茶店は大妖怪と戦いたい名をはせたい人々がお客様だった。
「はっはっはっ! 女将! 儲かって仕方がないな!」
「はい! 実はそうなんです! ワッハッハー!」
女将は銭をしこたま儲けているらしい。
「ありがとう。帰りに寄らせてもらうよ。」
「ありがとうございました! またのお越しをお待ちしております!」
お侍さんは去って行った。
「女将さん、私、歌が歌いたい。」
おみっちゃんは歌を歌うのが趣味だった。
「いいよ。歌ってごらん。」
女将さんもOKを出し指で耳の穴を塞ぐ。
「私の歌を聞け! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」
おみっちゃんは極度の音痴でデスボイスの持ち主だった。
「う!? なんだ!? 頭が痛い!? 割れそうだ!?」
歩いているお侍さんは突然頭が痛くなった。
「これは!? 大妖怪の仕業か!? ギャアアアアアアー!」
お侍さんの頭が爆発した。
「ああ~スッキリした! 歌って気持ちいいな! エヘッ!」
おみっちゃんは自分の歌に殺人効果があるとは知らない。
「さあ、死んだであろう旅人たちから銭でも集めてくるか。お茶とお団子だけじゃ生きていけないんだよね。」
したたかな茶店の女将。
「おみっちゃん、店番を頼むよ!」
「はい! 女将さん! いってらっしゃい!」
谷の大妖怪が自分だとは知らないおみっちゃん。
「今日の夕飯はおでんが食べたいな。エヘッ!」
純粋な大妖怪デスボイスであった。
「よし! 一生懸命働くぞ! だってその方がお腹が空いて、ご飯が美味しいんだもん! エヘッ!」
おみっちゃんには1ミリも悪気はないのである。
つづく。
私の名前はおみっちゃん。茶店で看板娘をやってるの。趣味は歌を歌うことです!
「時代劇救世主伝説 茶店の歌姫」
「今日もいい日だな。エヘッ!」
茶店の看板娘、おみっちゃんは元気に働いていました。
「お茶とお団子をおくれ。」
お侍のお客さんがやって来た。
「は~い! 喜んで!」
世間でも評判の看板娘でした。
「少し尋ねたいんだがいいかね。」
「どうぞ。」
「この辺りに恐ろしい妖怪がいて見た者で生きている者はいないと言われてるんだが、何か知らないかい?」
「ああ~。この辺りには伝説の大妖怪が住んでいるらしいですよ。強いお侍さんや妖怪が何人も挑んでいますが、誰一人として大妖怪を倒した人はいないですね。」
「そうなのかい。そいつはすごいね。」
お侍さんもビックリの大妖怪である。
「はい。お茶とお団子。お侍さんも大妖怪と戦うんですか? やめておいた方がいいですよ。退治されたら、うちの茶店のお客さんが減っちゃうから。」
おみっちゃんの茶店は大妖怪と戦いたい名をはせたい人々がお客様だった。
「はっはっはっ! 女将! 儲かって仕方がないな!」
「はい! 実はそうなんです! ワッハッハー!」
女将は銭をしこたま儲けているらしい。
「ありがとう。帰りに寄らせてもらうよ。」
「ありがとうございました! またのお越しをお待ちしております!」
お侍さんは去って行った。
「女将さん、私、歌が歌いたい。」
おみっちゃんは歌を歌うのが趣味だった。
「いいよ。歌ってごらん。」
女将さんもOKを出し指で耳の穴を塞ぐ。
「私の歌を聞け! ガガガガガガガガッガガガガガアッガガガガガガガガガガガガガッガガガガガガ!」
おみっちゃんは極度の音痴でデスボイスの持ち主だった。
「う!? なんだ!? 頭が痛い!? 割れそうだ!?」
歩いているお侍さんは突然頭が痛くなった。
「これは!? 大妖怪の仕業か!? ギャアアアアアアー!」
お侍さんの頭が爆発した。
「ああ~スッキリした! 歌って気持ちいいな! エヘッ!」
おみっちゃんは自分の歌に殺人効果があるとは知らない。
「さあ、死んだであろう旅人たちから銭でも集めてくるか。お茶とお団子だけじゃ生きていけないんだよね。」
したたかな茶店の女将。
「おみっちゃん、店番を頼むよ!」
「はい! 女将さん! いってらっしゃい!」
谷の大妖怪が自分だとは知らないおみっちゃん。
「今日の夕飯はおでんが食べたいな。エヘッ!」
純粋な大妖怪デスボイスであった。
「よし! 一生懸命働くぞ! だってその方がお腹が空いて、ご飯が美味しいんだもん! エヘッ!」
おみっちゃんには1ミリも悪気はないのである。
つづく。
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