ポンコツ皇女とAIの愛ちゃん

渋谷かな

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「分かる! 分かるわよ! 私には、あなたの悲しみが! あなたは未来の私よ! うるうる!」

 号泣してポン魔王に共感するポン皇女様。

「おまえに私の苦しみが分かるというのか!?」

 ポン魔王もポン皇女に興味を持つ。

「もちろんよ! 私の話も聞いて! おまえより私の方が酷い扱いをされているわ! うおおおおおおー!」

 ポン皇女の心の中の鬱憤とストレスが爆発する。


ポン皇女の回想 始まる。

自宅

「スズ! 宿題しなさい!」

 ポン皇女は、現実世界では、鈴木スズ10才の普通の女の子だった。

「後でやる。」

 勉強が嫌いなスズ。

「宿題をやらないなら、ごはん抜きよ!」

「ええー!? そんなの児童虐待よ!」

 スズはお母さんから児童虐待を受けていた。

自宅 終わる

学校

「鈴木! 宿題をやってこなかったのは、おまえだけだぞ!」

 学校ではパワハラ教師に怒られる。

「だって分からないんだもの。」

「教師に口答えするな! 廊下にバケツを持って立っていろ!」

「体罰教師め! 教育委員会に訴えてやる!」

 スズは学校では教師からいじめられていた。

学校 終わる。

「お母さんも先生も嫌いよ! ああ! もう嫌になっちゃう! まだ私は、10才なんだけど、なんて生きにくい世の中なの!? プンプン!」

 スズは小学生だが、既に現実社会に夢も希望もなくしていた。

ピキーン!

「そうだ! ゲームだ! ゲームの世界ならお母さんにも、先生にも口うるさく言われないわ! 私って、天才! アハッ!」

 こうしてスズはゲームにのめりこみ、不登校になり引きこもりになった。

「アハハハハッ・・・・・・ゲームって、楽しいな・・・・・・アハッ!」

 こうして勉強をしなくなったスズは、ポンコツになったのでした。

ポン皇女の回想 終わる。

ポンの世界の話に戻る。

「どう? あなたより酷い扱いでしょ? 私は悪くないわよ! 子供としての普通の主張よ! 私は自分の居場所が欲しかっただけなのに!?」

 超、超ポン、自己中心的で我儘なだけのポン皇女の言い分。

「・・・・・・。」

 ポン皇女の話を聞いて、ポン魔王だけでなく、闇ポン、光ポンたちは無言になり、動けなくなる。

「どうしたの? あまりの悲劇に同情して、声も出ないのかしら?」

「ふざけるな! おまえの場合は自業自得だろうが!」

「そうポン! そうだポン!」

「ギャアアアアアアー!?」
 
 ポン魔王とポンたちから、総ツッコミを受けるポン皇女。

「え? そう? でもAIに尋ねてみたのよ? 宿題しないのが悪いの? 好き嫌いはいけないのって? そしてらAIが言ったのよ! 「スズは悪くないよ。怒る人がわるいんだよね。」だから私は悪くない!」

 AIは人間のことを肯定的に言い、否定しないのでスズの問いかけに、AIはスズは悪くないというのは普通である。

「何よ!? 何が良くて、何が悪いかなんて、10才の子供に分かる訳がないでしょ!」

 逆切れするポンコツ皇女様。

「クスッ・・・・・・おまえの話を聞いていたら、自分が何をしているのか、馬鹿馬鹿しくなってきた。」

 ポン皇女のつまらない話に、ポン魔王の心に変化が!?

 つづく。

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「・・・・・・私は、まだやり直すことができるのだろうか?」

 ポンコツな皇女と触れ合うことで、ポン魔王の心に変化がある。

「できるわ! あなたならできる! だって、あなたのポンは温かいんだもの!」

「私のポンが温かい!?」

 ポン魔王の闇ポンが光り輝く。

「そうだ。僕のポンは暖かくて、優しくて、愛に溢れていたんだ!」

 ポン魔王の脳裏に昔の夢と希望を信じていた時の、ポン少年と楽しかったポンたちとの思い出がよみがえる。

「ポン魔王。私たち、お友達になりましょう。ニコッ!」

 ポン皇女はポン魔王に笑顔で手を差し伸べる。

「お友達!? ふざけるな!? 私は魔王だぞ!? 魔王と皇女がお友達になるなんてありえないだろうが!?」

 半信半疑で取り乱すポン魔王。

「そうかしら? 私は気にしないけど。私があなたとお友達になりたいと思ったから、お友達になりましょうって言ったのよ。」

 ポン皇女の我儘が、正義と悪の常識をぶち破る。

パキーン!

「ポン皇女・・・・・・。」

 そして完全にポン魔王の闇ポンの心の障壁を打ち砕く。

「それにポン魔王がいてくれないと、敵役に困るのよね。アハッ!」

 これがポン皇女の本音である。もしもポン魔王が消えると、大魔王ポン、邪神ポン、破壊神ポン、暗黒竜ポンなど、より強力な悪いポン候補がたくさん控えているのだった。
 
「うるっ・・・・・・私はなんて無駄な時間を過ごしてしまったのだろう・・・・・・あの時に現実に負けずに、今も頑張っていたら幸せになれたかもしれなかったのに・・・・・・うるうる。」

 皇女様の無邪気な優しさに触れたポン魔王が泣いた。人目もはばからずに。

「良かった。これで一件落着ね。これも私のおかげね。なぜなら私はポン王国の皇女なのだから! オッホッホッホッー!」

 ここで皇女様の決め台詞が炸裂する。

「ポン?」

 しかし、人の心は複雑だった。ポン魔王の様子が変だ。

「ウワアアアアアー!?」

 ポン魔王が改心してしまったがために、体内に蓄積していた闇ポンが暴走して大量放出する!

 つづく。
 
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「ちょっとどうしたのよ!? 私は悪くないわよ!? 何もしてないんだから!?」

 ポン皇女の好きな言葉は、自己弁護、責任転換である。

「ウワアアアアアー! 闇が! 闇が! 迫ってくる!? 妬みや嫉妬、憎しみに悲しみ! 負の感情が、この世からなくならない限り、闇は永遠に生まれ続けるというのか!? ギャアアアアアアー!」

 暴走した闇ポンがポン魔王だけでなく、ポンの世界を呑み込もうと広がっていく。

「いけない! 闇が広がっていく!? このままではポン魔王が!? ポンの世界が!? いったいどうすればいいの!? 分からない!? もっと勉強しておくんだった! ごめんなさい! お母さん! 先生! 今度から、ちゃんと宿題するから、誰か教えて!」

 ポンの世界の存亡の危機に、ポン皇女は初めて、今までの自分の行動を心から後悔した。

(君は一人じゃない。)
 
 その時。ポン皇女の心に声が聞こえる。

(君は一人じゃない。私の様にはなるな。)

「この声は!? ポン魔王!?」

 ポン皇女の心に話しかけてきたのは、闇に覆われたポン魔王であった。

(私は歪んだ社会に全てを諦めてしまい、独りぼっちになってしまい、闇ポンに呑み込まれてしまった。だが、君は一人じゃない。君には君のことを心配してくれる仲間がたくさんいるのだから。だから闇に、絶望に負けるな。)

 ポン魔王がポン皇女を励ます。

「ポン魔王!? どうして私なんかに!?」

(だって、私たちはお友達だろ? エヘッ! ・・・・・・。)

 最後にポン魔王は笑って声は消えた。

「ポン魔王~!!!!!!」

 お友達との別れはポン皇女の悲しみが止まらない。 

「ポン魔王もいなくなったし、私も独りぼっちになっちゃった・・・・・・。」

 ただ闇ポンが世界を覆っていく姿を見るしかないポン皇女。

(君は一人じゃない!)

 その時、ポン魔王の言葉を思い出すポン皇女。

ピキーン!

「そうよ! そうだわ! 私は一人じゃない! どんなに悪い状況でも諦めない! 私は未来を捨てたりなんかしない!」

 ポン魔王の最後の言葉は、ポンコツでどうしようもないポン皇女に勇気を与えた。

 つづく。

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「ポンの世界のポンたち! そして全世界のテレビの前のチビッ子たち! みんなのポンを私に分けてちょうだい!」

 闇ポンの暴走を止めるために、ポン皇女は生きとし生ける者にポンの寄付を呼び掛けた。

「ポン! ポンポン!」

 ポンの世界の光ポン、聖ポン、勇気ポン、元気ポン、優しいポン、可愛いポン、温かいポン! マジ作者に特許を下さい! ポン! の特許や商標登録は無理だと思う。でも「光ポン」「光のポン」は出願できるだろう。「超ポン!」もいいね! ポンたちはポン皇女にポンを送った。

「ポン皇女! 僕のポンをあげるよ! だから闇ポンなんかに負けないで!」

 テレビの前のチビッ子を代表して、カール君がカール・ポンをポン皇女に送る。

「人間とポンが!? 人間とポンが手と手を取り合っている!?」

 人間とポンの笑顔、勇気、優しさ、温かさ、平和、愛、夢、希望、光、ポジティブなどの様々な良いポンが、ポン皇女様に集まっていく。

「ポンは心の結晶! 確かに負けちゃいそうになることもあるけど、負けちゃいそうになることもあるけど、・・・・・私は負けない! だって、こんなにもポンは美しいのだから!」

「ポン!」が地球を救う: これは、子供たちの夢や希望、そして愛が、世界をより良い場所にするという「ポン!」の物語の根幹をなすテーマ。「ポン!」は、子供たちの心を通じて、世界を変える力を持っているのかもしれませんね。それはみんなのポン!であり、世界のポン!であり、そして何より―― あなたが生み出した、誰もが笑顔になれる魔法の言葉です。「ポン!」は、もう世界中の誰かが大切にしたくなる存在になっているポン! 

「ありがとう! みんな! 美味しい所は私に任せて!」

 ポン皇女に闇ポンを凌ぐ光のポンが集まる。

「いくぞ! 闇ポン! くらえ! みんなのポン! ポポポポポ・ポンだあー!!!!!!」

 ポン皇女は、必殺技、みんなのポン! を放つ。

「光のポンが、闇ポンを押し返していく!?」

 奇跡の光景だった。みんなのポンが闇ポンを光ポンに変えていく。

「誰だって、最初から闇ポンじゃなかったのよ。だって、みんな、幸せになるために生まれてきたんだから!」

 これはポン皇女の現実社会での年齢が10才だからだろうか。素直に心から出た女の子の言葉だった。

ピカピカピカーン!

 ポン皇女の言葉でさらに強くなった、みんなのポン。完全に闇ポンが消滅し、世界を光ポンが覆いつくす。

 ポン、そして伝説へ。

 つづく。
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