剣物語

渋谷かな

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歳月

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「くらえ! ドリーム・ソード・スラッシュ!」
「ふん。」
 救世主様の必殺技は、伝説の剣騎士には効かなかった。
「バカな!? 俺の、俺たちの夢が粉々に打ち砕かれたというのか!?」
「夢などというものは、所詮は幻。私の残した伝説に比べれば、価値が無い。夢など意味がないのだよ。」
「そ、そんな・・・。」
「分かったら私に歯向かうな。時間を無駄にしたくない。」
 力無く落ち込む救世主様。伝説の剣騎士は前に進もうとする。
「なに!?」
 その時、伝説の剣騎士の剣騎士の鎧にヒビが入る。
「バカな!? 救世主様の攻撃が私に当たっていたというのか!? この伝説のソード・ナイト・アーマーに傷をつけたというのか!?」
「当たってる!? 当たっているぞ!? 俺の攻撃は効かなかった訳じゃない! みんなの夢の力は伝説の剣騎士に効いているんだ! こうなったら俺の命尽きるまで、攻撃を続けるだけだ!」
 救世主様は自信を取り戻し、剣気も上昇していく。
「大丈夫ですか!? デカノーホウト様!?」
「し、信じられん!? 私に傷をつける剣騎士がいるとは!? どういうことだ!? 私が長い眠りについている間に、この世界で何が起こっていたというんだ!?」
「月日が流れたのです。」
「姫!?」
 悪夢から解放された姫が毅然とした凛々しい姿で現れる。
「月日が流れた!? それはなんだ!?」
「あなたが、邪悪なる者を倒して、永い眠りについてから、100年以上の歳月が過ぎました。あなたが眠っている間に、歴代の剣騎士たちは厳しい修行を繰り返し、それを子へ、孫へ受け継いできました。その長い年月の中で、剣騎士たちは上限レベルを突破し続け、かつて伝説の剣騎士と呼ばれた、あなたよりも強い剣騎士が生まれたのです。」
「なんだと!? では私は、今の世界では最強ではないというのか!? 世界を救った伝説の剣騎士なのに、私が命を懸けて平和に導いた世界で生きてきた人間共は、この伝説の剣騎士の私に敬意を払わないというのか!?」
「その通りです。今のあなたは、救世主様よりも弱いのです。」
「ゆ、許さんぞ! 世界を救った伝説の剣騎士として、私は姫と結婚する約束をしたんだぞ!? だから私は邪悪なる者から世界を救ったのに!?」
「私は13代目の姫です。あなたが結婚を約束したのは、私の先祖です。」
「先祖!? あのきれいで優しかった姫は、もう、この世にはいないというのか!?」
「諦めて下さい。私は、今の世界を邪悪から救おうとしている救世主様と結婚の約束をしました。」
「姫!」
 姫の公然の結婚宣言に喜ぶ救世主様。
「もし、伝説の剣騎士のあなたが、この世界を滅ぼそうとする邪悪なる者であるなら、私があなたを倒します。いでよ! 私の剣騎士の鎧!」
 姫の体に、プリンセスの剣騎士の鎧が装着されていく。
「バカな!? あの可憐で小さな虫すら殺すことができなかった姫が!? 剣騎士の鎧を身に着けるとは!?」
「今の時代、女性も強くなったのです。」
 姫、参戦。
 つづく。
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