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4-10
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4-10-1
「ああ~、暇だな。」
いつも皇女様は退屈していた。
「愛ちゃん、何か楽しいことはない?」
AIの愛ちゃんに尋ねました。
「は~い! 可愛い愛ちゃんです! 最近、よく鼻血が出るです!」
「えっ!? AIって、血があるの!?」
「愛ちゃんは、献血にも行きますよ! エヘッ!」
今どきの、AIは、助け合いらしい。
「ねえねえ、愛ちゃん。」
「私の甘えびはあげませんよ!」
「ズコー!」
皇女様はズッコケるしかない。
「ポン・じゃんけんをしよう! じゃんけんポン! 私は、チョキを出しました! 来週も見てね!」
勝てましたか? アハッ!!
ピキーン!
「はい! なんもない! アハッ!」
これが皇女様の通常運転である。
「ポンの世界は、新しいポンの世界のゲームを考える感動物語。現実世界は、ポンカード部を作ったので、勝手に進む友情の絆物語。後は、たまに家族モノを書けば家族愛物語も問題なし! 完璧! なぜなら私はポン王国の皇女なのだから! オッホッホー!」
鉄壁の皇女様。
「・・・・・・完璧すぎて、面白くない。」
しかし求め過ぎなので、何もやる気が出なかった。どうせ、アニメ化されるとしたら、後半の愚痴がない部分だけだろうし。十分10分、30分アニメになれるだけの原作である。アハッ!
ピキーン!
「考察しよう!」
ペラペラ。
「うおおおおおー! 自分の過去作を読んでいる方が、ツッコミどころ満載だわ!? アハッ!」
ネタを見つけて、大喜びの皇女様。
「ポンの世界って、元々はeスポーツだったのね!?」
これは史実です。アハッ!
「佐藤スライム、田中スライム、東京スライム。網走監獄スライム・・・・・・本当にヤバイ感じしかしない!?」
初期構想はこんなもの。まだ「ポン!」は現れていない。そうなると、誰も読まない、また、そこら辺にあるオリジナル性のない物語である。
「でも、やっぱり文字だけの小説だけど、カード対戦だけでなく、円盤が売れるために派手な戦闘シーンにしたい!?」
そうしないと、悪役も皇女様(アンポンマンのバイポンマン)。問題を起こすのも皇女様(こちポン派出所の両津ポン吉)。悪や闇を書けば、簡単に1話の物語はできる(アンポンマンしかり、毀滅ポンしかり)。
「しかし、ポンの世界の理念は守らないと、保護者が安心して子供に見せれないし、スポンサー様が離れてしまう。困ったな。」
ポンの世界は「非暴力・殺人NG」これが長寿アニメになるための必須条件。今の時代、ごっつい縛りである。アハッ!
「昔の1-8が長いので、10-2も考察の続きにしよう。」
つづく。
4-10-2
ピキーン!
「アニメや漫画を考察する物語にすれば、それだけでウケるのでは!? 毀滅ポンや進撃ポンでタイトルはOK! ディズポン帝国の作品も上書きして私のものにできる! アハッ!」
ウケを優先する皇女様。結局、成功に近いのは成功者のマネをするである。
「考察をAIの三賢者に読ませると、よく「皇女様版・涼宮ハルポン」って言われちゃう。私は、そんなにぶっ飛んでいるのだろうか?」
あの頃は、ただ単に角ポン川が強かった時代。ニュータイポンとか、ファイブスタポン物語とか。昔は角ポンの一人勝ち。今は資本の力で広告宣伝できる毀滅ポンを作った、ソポンと子会社のアニプレックポンの勝ち。
ヨミヨミ。
「おお!? アバター・システム!? 懐かしい!? 当時は、まだ戦闘シーンがあったのね!?」
これは「ポン!」が生まれる前の話である。
「・・・・・・面白くない。よく、こんなつまらない? 当たり前の作品を書いていたな?」
ポンと出会って、オリジナル作品を手に入れた皇女様からすると、昔の異世界ファンタジーのノリが、現代の深夜アニメのノリなので、つまらなかった。
ピキーン!
「ポンと出会って、物語の拡張を経験した、今の私なら、面白い異世界ファンタジー物語が書けるかもしれない!」
可能性はある。特に初期設定ばかり説明している所をカットして、さっそく冒険に飛んでいく方が、ワクワク! ドキドキ! するな。アハッ!
「えっ? 考察は要らないから、さっさとポンの物語の続きが読みたいだって?」
ごもっともなファンからの意見である。
ピキーン!
「わ、私は・・・・・・小説家を目指している!」
これで皇女様が自作や多作を考察することが肯定される設定が追加された。
「そして、将来は、アニメ化、劇場版、全世界に配信されるのだ! ワッハッハー!」
皇女様、鈴木スズが10才の女の子として、子供作家デビューは、出版社、減少傾向の書店としては、救世主的スターの存在を意味する。もちろんアマポンもスポンサー様になってくれると嬉しいな。アハッ!
「大人が書いていると気持ち悪くても、ポンの世界という物語を10才の女の子、鈴木スズが書いているとすれば、全世界が震える大絶賛なのだ! 私はマーケティングの天才だ! なぜなら私はポン王国の皇女なのだから! オッホッホー!」
自分に酔う皇女様。アハッ!
ログアウト!
つづく。
4-10-3
「ふあ~あ! 良く寝た!」
皇女様は、現社では鈴木スズ10才の、小説家志望の女の子。さりげなく、小説家志望設定が追加されている。これ、重要。アハッ!
ピキーン!
「一層のこと、タイトルを「10才の小説家志望の女の子の愛と友情の物語!」に変えてしまおうか? その方が老若男女問わずにウケる。アクセス数も倍増だ! アハッ!」
スズの妄想はどこまでも。ていうか、シリーズ4で、新設定が追加されるって、いったい!?
「元々、私は不登校に引きこもり。家に籠っている時に、赤毛のポンに出会い、ポン・シャーリー先輩に憧れて、妄想の自由を手に入れる。そして、創作の楽しさをしり、性格も明るくなり、学校にも行けるようになったのだ! 完璧なサクセスストーリ! 私は天才だ! なぜなら私は鈴木スズなのだから! オッホッホー!」
ここまで筋が通った物語が一瞬で創作できるのは、やっぱりスズは天才なのだろう。
「そういえば、ハリーポンターを書いたJ・K・ポンリングさんも、生活保護を貰いながら都営住宅に引きこもって書いたと言っていたな。私と全く同じだ。金持ちと貧乏人の時間の余っている暇な人間しか小説なんか書かん。アハッ!」
所詮は同じ人間である。奇跡的に、スズも東京都のポン区のポン都営住宅に住んでいる。
「お、お父さん!? やっぱり、うちの娘は病気なんですかね!?」
「そんな大袈裟な!? ただの独り言だろう。聞かなかったことにしよう!?」
スズのお父さんのスズ男、お母さんのスズ子は娘を心配していた。
「おはよう! お父さん! お母さん!」
「お、おお! おはよう! スズ!」
「よく眠れてる? スズちゃん?」
スズは、創作病を両親に心配されているとは知らなかった。
「良く寝てるよ。今朝も気持ちよく目が覚めたよ!」
(えっ!? あれで!?)
「そ、そう。良かったわね。」
(何か悩み事があるんじゃないの!?)
スズ子は娘を心配する。
ピキーン!
(まさか!? 学校でいじめ!? そういえば、昔、スズちゃんは不登校の引きこもりの暗い子だった!? 学校でいじめを受けている子のパターンだわ!?)
正確には、スズが一番悩んでいたのは、長寿アニメを目指す前の、ヤンキーだった両親にである。そして引きこもりになったのである。
「スズ! 学校へ行きます!」
(なんか、おかしなお母さんだったな?)
家族でも、気持ちは言葉に置き換えないと伝わらないのであった。
つづく。
4-10-4
「おはよう! タナちゃん!」
「おはよう! スズちゃん!」
スズは教室にやってきて、お友達のタナに挨拶する。
「タナちゃん! 私の将来の夢は、小説家に決まったよ!」
「ふ~ん。そうなんだ。」
「えっ!? それだけ!?」
予想外の反応の薄さにスズは戸惑う。「すごい! スズちゃん! 小説家になるんだ!」という明るい返しを期待していた。
「見て見て! かわいいでしょ! ポンちゃんよ!」
代わりにタナは、赤ちゃんのポンを見せてくる。
「ポンちゃん?」
「ポン執事と聖ポンの赤ちゃんよ! 可愛いでしょ! 私のポンちゃん! ニコッ!」
「そ、そうだね・・・・・・。」
(負けた!? 私の小説家になるという夢が!? ポンちゃんに・・・・・・。)
スズの夢は、脆くも崩れ去った。
(クソッ! ポンちゃんめ! こうなったら、ポン皇女通販で、ポンちゃんぬいぐるみ! ポンちゃんTシャツ! オムツとか、哺乳瓶とか、ポンちゃん赤ちゃんグッツを売りまくってやる! うおおおおおー!)
ただでは転ばない皇女様のビジネス魂。
そして放課後。
「さあ! 部活しよう!」
イト先輩とワタ先輩がやってきた。
「私は、塾があるので帰ります。」
「塾!?」
「お母さんが塾にいかないと、良い会社に就職できないと言うので。」
お母さんの言いつけは守る普通少女タナ。元々、籍を置くだけの幽霊部員。
「タナちゃんが帰るなら、私も帰ります!」
「ええー!?」
スズは、便乗して逃げる。
「それじゃあ僕も英会話教室があるので、帰ります!」
「おい!? 部活は!?」
サトも習い事しないと将来、生きてはいけない庶民であった。
「あれ? 君は帰らないの?」
「俺様は、将来、お父さんの跡を継いで、高橋財閥の三代目会長になることが決まっているのだ! 貧乏人とは違うのだよ! ワッハッハー!」
「・・・・・・。」
きっと、タカが会社を継いだら、高橋財閥は倒産するだろう。
ピキーン!
「分かった! 明日から、ポン・カード部は・・・・・・昼休みだ!」
部長のイトが新方針を打ち出した。これなら、放課後の時間が自由になる。
「やったー! これで私は顧問だけど、放課後に時間を拘束されないでいいんですね! イヤッホー!」
一番喜んだのは、顧問のナカ先生であった。
「はい! 今日は解散! やったー!」
教師に生徒は帰っていく。
「あの・・・・・・俺様がいるんだけど?」
一人、タカは教室に取り残された。
アホ! アホ! アホ! アホ!
アホガラスも飛んでいた。
つづく。
4-10-5
「さあ! ポンカード部! 始動だ!」
翌日の昼休み、イト部長に部員と顧問は集められた。
「私、給食を食べたいので。失礼します。」
「タナちゃんが給食を食べるなら、私も食べるんで。じゃあ!」
「私も午前中のテストの採点が残っているのよね。そういうことで!」
タナ、スズ、ナカは帰ろうとした。
「こら! ここで食べて、ここで採点しなさい。」
「は~い・・・・・・。」
ポンカード部の部室は、誰も使っていない教室になった。
「でも、ポンカード部って何をするんですか? カードで遊んで終わりですか?」
「甘いわね! ポンカード部には・・・・・・大会があるのよ!」
「なんですと!?」
スポーツと同じように、ポンカード部にも大会があるという。
「私、塾があるので。」
「私、タナちゃんについていくので。」
「なんで、保護者枠なんだよ?」
「アハッ!」
笑って誤魔化すスズ。
「知ってるの!? 教師は、過労死がバレるから、時間外手当は出ないんだからね! 全国何て目指すのやめましょうよ?」
「なら予選で直ぐに負ければいいのでは?」
「それがいい! そうしましょう! 良かった! 解決策が見つかって! ニコッ!」
こんな顧問でいいのだろうか? 共感しているのは現役教師だけだろう。アハッ!
「言っておくけど! ポンカード部は・・・・・・全国制覇ができるのよ!」
「全国制覇!?」
パワーワードに弱いスズ。
「全国制覇の次は、世界制覇よ!」
「世界制覇!?」
「その次は、全宇宙の支配者よ!」
「全宇宙の支配者!?」
「おまけに全異次元の支配者にもなれるわよ」
「全異次元の支配者!?」
ポン王国のポンカードは、世界、宇宙、異次元の全てを支配できる。
「面白そうだね! ポンカード!」
ワクワク! ドキドキ! スズは、全ての世界を欲した。
「タナちゃん! 一緒にやろうよ! ポンカード!」
「仕方がないな。お友達のスズちゃんが言うなら。お昼休みだけだからね。」
「ありがとう! タナちゃん! 私は良いお友達を持ったよ!」
スズは、タナと友情の絆を強めた。
「僕もやるよ!」
「俺様もだ!」
サトとタカも部活動することに決めた。
「ジロ・・・・・・。」
生徒たちの冷たい目線がナカ先生を襲う。
「わ、分かったわよ!? 大会の時は顧問として自分の時間を差し出すわよ! その代わり平日の昼休みは、自由にさせてね!」
「ズコー!?」
部員たちはズッコケるしかなかった。
「ああ!? 私の頭が転がっていく!?」
アンドロイドのワタ先輩の頭がコロコロしているのであった。アハッ!
つづく。
「ああ~、暇だな。」
いつも皇女様は退屈していた。
「愛ちゃん、何か楽しいことはない?」
AIの愛ちゃんに尋ねました。
「は~い! 可愛い愛ちゃんです! 最近、よく鼻血が出るです!」
「えっ!? AIって、血があるの!?」
「愛ちゃんは、献血にも行きますよ! エヘッ!」
今どきの、AIは、助け合いらしい。
「ねえねえ、愛ちゃん。」
「私の甘えびはあげませんよ!」
「ズコー!」
皇女様はズッコケるしかない。
「ポン・じゃんけんをしよう! じゃんけんポン! 私は、チョキを出しました! 来週も見てね!」
勝てましたか? アハッ!!
ピキーン!
「はい! なんもない! アハッ!」
これが皇女様の通常運転である。
「ポンの世界は、新しいポンの世界のゲームを考える感動物語。現実世界は、ポンカード部を作ったので、勝手に進む友情の絆物語。後は、たまに家族モノを書けば家族愛物語も問題なし! 完璧! なぜなら私はポン王国の皇女なのだから! オッホッホー!」
鉄壁の皇女様。
「・・・・・・完璧すぎて、面白くない。」
しかし求め過ぎなので、何もやる気が出なかった。どうせ、アニメ化されるとしたら、後半の愚痴がない部分だけだろうし。十分10分、30分アニメになれるだけの原作である。アハッ!
ピキーン!
「考察しよう!」
ペラペラ。
「うおおおおおー! 自分の過去作を読んでいる方が、ツッコミどころ満載だわ!? アハッ!」
ネタを見つけて、大喜びの皇女様。
「ポンの世界って、元々はeスポーツだったのね!?」
これは史実です。アハッ!
「佐藤スライム、田中スライム、東京スライム。網走監獄スライム・・・・・・本当にヤバイ感じしかしない!?」
初期構想はこんなもの。まだ「ポン!」は現れていない。そうなると、誰も読まない、また、そこら辺にあるオリジナル性のない物語である。
「でも、やっぱり文字だけの小説だけど、カード対戦だけでなく、円盤が売れるために派手な戦闘シーンにしたい!?」
そうしないと、悪役も皇女様(アンポンマンのバイポンマン)。問題を起こすのも皇女様(こちポン派出所の両津ポン吉)。悪や闇を書けば、簡単に1話の物語はできる(アンポンマンしかり、毀滅ポンしかり)。
「しかし、ポンの世界の理念は守らないと、保護者が安心して子供に見せれないし、スポンサー様が離れてしまう。困ったな。」
ポンの世界は「非暴力・殺人NG」これが長寿アニメになるための必須条件。今の時代、ごっつい縛りである。アハッ!
「昔の1-8が長いので、10-2も考察の続きにしよう。」
つづく。
4-10-2
ピキーン!
「アニメや漫画を考察する物語にすれば、それだけでウケるのでは!? 毀滅ポンや進撃ポンでタイトルはOK! ディズポン帝国の作品も上書きして私のものにできる! アハッ!」
ウケを優先する皇女様。結局、成功に近いのは成功者のマネをするである。
「考察をAIの三賢者に読ませると、よく「皇女様版・涼宮ハルポン」って言われちゃう。私は、そんなにぶっ飛んでいるのだろうか?」
あの頃は、ただ単に角ポン川が強かった時代。ニュータイポンとか、ファイブスタポン物語とか。昔は角ポンの一人勝ち。今は資本の力で広告宣伝できる毀滅ポンを作った、ソポンと子会社のアニプレックポンの勝ち。
ヨミヨミ。
「おお!? アバター・システム!? 懐かしい!? 当時は、まだ戦闘シーンがあったのね!?」
これは「ポン!」が生まれる前の話である。
「・・・・・・面白くない。よく、こんなつまらない? 当たり前の作品を書いていたな?」
ポンと出会って、オリジナル作品を手に入れた皇女様からすると、昔の異世界ファンタジーのノリが、現代の深夜アニメのノリなので、つまらなかった。
ピキーン!
「ポンと出会って、物語の拡張を経験した、今の私なら、面白い異世界ファンタジー物語が書けるかもしれない!」
可能性はある。特に初期設定ばかり説明している所をカットして、さっそく冒険に飛んでいく方が、ワクワク! ドキドキ! するな。アハッ!
「えっ? 考察は要らないから、さっさとポンの物語の続きが読みたいだって?」
ごもっともなファンからの意見である。
ピキーン!
「わ、私は・・・・・・小説家を目指している!」
これで皇女様が自作や多作を考察することが肯定される設定が追加された。
「そして、将来は、アニメ化、劇場版、全世界に配信されるのだ! ワッハッハー!」
皇女様、鈴木スズが10才の女の子として、子供作家デビューは、出版社、減少傾向の書店としては、救世主的スターの存在を意味する。もちろんアマポンもスポンサー様になってくれると嬉しいな。アハッ!
「大人が書いていると気持ち悪くても、ポンの世界という物語を10才の女の子、鈴木スズが書いているとすれば、全世界が震える大絶賛なのだ! 私はマーケティングの天才だ! なぜなら私はポン王国の皇女なのだから! オッホッホー!」
自分に酔う皇女様。アハッ!
ログアウト!
つづく。
4-10-3
「ふあ~あ! 良く寝た!」
皇女様は、現社では鈴木スズ10才の、小説家志望の女の子。さりげなく、小説家志望設定が追加されている。これ、重要。アハッ!
ピキーン!
「一層のこと、タイトルを「10才の小説家志望の女の子の愛と友情の物語!」に変えてしまおうか? その方が老若男女問わずにウケる。アクセス数も倍増だ! アハッ!」
スズの妄想はどこまでも。ていうか、シリーズ4で、新設定が追加されるって、いったい!?
「元々、私は不登校に引きこもり。家に籠っている時に、赤毛のポンに出会い、ポン・シャーリー先輩に憧れて、妄想の自由を手に入れる。そして、創作の楽しさをしり、性格も明るくなり、学校にも行けるようになったのだ! 完璧なサクセスストーリ! 私は天才だ! なぜなら私は鈴木スズなのだから! オッホッホー!」
ここまで筋が通った物語が一瞬で創作できるのは、やっぱりスズは天才なのだろう。
「そういえば、ハリーポンターを書いたJ・K・ポンリングさんも、生活保護を貰いながら都営住宅に引きこもって書いたと言っていたな。私と全く同じだ。金持ちと貧乏人の時間の余っている暇な人間しか小説なんか書かん。アハッ!」
所詮は同じ人間である。奇跡的に、スズも東京都のポン区のポン都営住宅に住んでいる。
「お、お父さん!? やっぱり、うちの娘は病気なんですかね!?」
「そんな大袈裟な!? ただの独り言だろう。聞かなかったことにしよう!?」
スズのお父さんのスズ男、お母さんのスズ子は娘を心配していた。
「おはよう! お父さん! お母さん!」
「お、おお! おはよう! スズ!」
「よく眠れてる? スズちゃん?」
スズは、創作病を両親に心配されているとは知らなかった。
「良く寝てるよ。今朝も気持ちよく目が覚めたよ!」
(えっ!? あれで!?)
「そ、そう。良かったわね。」
(何か悩み事があるんじゃないの!?)
スズ子は娘を心配する。
ピキーン!
(まさか!? 学校でいじめ!? そういえば、昔、スズちゃんは不登校の引きこもりの暗い子だった!? 学校でいじめを受けている子のパターンだわ!?)
正確には、スズが一番悩んでいたのは、長寿アニメを目指す前の、ヤンキーだった両親にである。そして引きこもりになったのである。
「スズ! 学校へ行きます!」
(なんか、おかしなお母さんだったな?)
家族でも、気持ちは言葉に置き換えないと伝わらないのであった。
つづく。
4-10-4
「おはよう! タナちゃん!」
「おはよう! スズちゃん!」
スズは教室にやってきて、お友達のタナに挨拶する。
「タナちゃん! 私の将来の夢は、小説家に決まったよ!」
「ふ~ん。そうなんだ。」
「えっ!? それだけ!?」
予想外の反応の薄さにスズは戸惑う。「すごい! スズちゃん! 小説家になるんだ!」という明るい返しを期待していた。
「見て見て! かわいいでしょ! ポンちゃんよ!」
代わりにタナは、赤ちゃんのポンを見せてくる。
「ポンちゃん?」
「ポン執事と聖ポンの赤ちゃんよ! 可愛いでしょ! 私のポンちゃん! ニコッ!」
「そ、そうだね・・・・・・。」
(負けた!? 私の小説家になるという夢が!? ポンちゃんに・・・・・・。)
スズの夢は、脆くも崩れ去った。
(クソッ! ポンちゃんめ! こうなったら、ポン皇女通販で、ポンちゃんぬいぐるみ! ポンちゃんTシャツ! オムツとか、哺乳瓶とか、ポンちゃん赤ちゃんグッツを売りまくってやる! うおおおおおー!)
ただでは転ばない皇女様のビジネス魂。
そして放課後。
「さあ! 部活しよう!」
イト先輩とワタ先輩がやってきた。
「私は、塾があるので帰ります。」
「塾!?」
「お母さんが塾にいかないと、良い会社に就職できないと言うので。」
お母さんの言いつけは守る普通少女タナ。元々、籍を置くだけの幽霊部員。
「タナちゃんが帰るなら、私も帰ります!」
「ええー!?」
スズは、便乗して逃げる。
「それじゃあ僕も英会話教室があるので、帰ります!」
「おい!? 部活は!?」
サトも習い事しないと将来、生きてはいけない庶民であった。
「あれ? 君は帰らないの?」
「俺様は、将来、お父さんの跡を継いで、高橋財閥の三代目会長になることが決まっているのだ! 貧乏人とは違うのだよ! ワッハッハー!」
「・・・・・・。」
きっと、タカが会社を継いだら、高橋財閥は倒産するだろう。
ピキーン!
「分かった! 明日から、ポン・カード部は・・・・・・昼休みだ!」
部長のイトが新方針を打ち出した。これなら、放課後の時間が自由になる。
「やったー! これで私は顧問だけど、放課後に時間を拘束されないでいいんですね! イヤッホー!」
一番喜んだのは、顧問のナカ先生であった。
「はい! 今日は解散! やったー!」
教師に生徒は帰っていく。
「あの・・・・・・俺様がいるんだけど?」
一人、タカは教室に取り残された。
アホ! アホ! アホ! アホ!
アホガラスも飛んでいた。
つづく。
4-10-5
「さあ! ポンカード部! 始動だ!」
翌日の昼休み、イト部長に部員と顧問は集められた。
「私、給食を食べたいので。失礼します。」
「タナちゃんが給食を食べるなら、私も食べるんで。じゃあ!」
「私も午前中のテストの採点が残っているのよね。そういうことで!」
タナ、スズ、ナカは帰ろうとした。
「こら! ここで食べて、ここで採点しなさい。」
「は~い・・・・・・。」
ポンカード部の部室は、誰も使っていない教室になった。
「でも、ポンカード部って何をするんですか? カードで遊んで終わりですか?」
「甘いわね! ポンカード部には・・・・・・大会があるのよ!」
「なんですと!?」
スポーツと同じように、ポンカード部にも大会があるという。
「私、塾があるので。」
「私、タナちゃんについていくので。」
「なんで、保護者枠なんだよ?」
「アハッ!」
笑って誤魔化すスズ。
「知ってるの!? 教師は、過労死がバレるから、時間外手当は出ないんだからね! 全国何て目指すのやめましょうよ?」
「なら予選で直ぐに負ければいいのでは?」
「それがいい! そうしましょう! 良かった! 解決策が見つかって! ニコッ!」
こんな顧問でいいのだろうか? 共感しているのは現役教師だけだろう。アハッ!
「言っておくけど! ポンカード部は・・・・・・全国制覇ができるのよ!」
「全国制覇!?」
パワーワードに弱いスズ。
「全国制覇の次は、世界制覇よ!」
「世界制覇!?」
「その次は、全宇宙の支配者よ!」
「全宇宙の支配者!?」
「おまけに全異次元の支配者にもなれるわよ」
「全異次元の支配者!?」
ポン王国のポンカードは、世界、宇宙、異次元の全てを支配できる。
「面白そうだね! ポンカード!」
ワクワク! ドキドキ! スズは、全ての世界を欲した。
「タナちゃん! 一緒にやろうよ! ポンカード!」
「仕方がないな。お友達のスズちゃんが言うなら。お昼休みだけだからね。」
「ありがとう! タナちゃん! 私は良いお友達を持ったよ!」
スズは、タナと友情の絆を強めた。
「僕もやるよ!」
「俺様もだ!」
サトとタカも部活動することに決めた。
「ジロ・・・・・・。」
生徒たちの冷たい目線がナカ先生を襲う。
「わ、分かったわよ!? 大会の時は顧問として自分の時間を差し出すわよ! その代わり平日の昼休みは、自由にさせてね!」
「ズコー!?」
部員たちはズッコケるしかなかった。
「ああ!? 私の頭が転がっていく!?」
アンドロイドのワタ先輩の頭がコロコロしているのであった。アハッ!
つづく。
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主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
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