汚れ無き純粋な瞳の平凡な日常。2 魔法少女育成編

渋谷かな

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良、楽子の魔法

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 ここは魔法渋谷高校剣道部の稽古場。渋谷高校剣道部とドキ子軍団の練習試合が行われていた。
「ら、楽子ちゃん!? 生きていたの!? ドキ。」
 ドキ子は、確実にドキドキ洗濯機で楽子を倒したと思っていた。
「死んでなくて悪かったな。これしきの事で、私の心は折れない!」
 楽子は洗濯機に呑み込まれる前と後とでは別人の様に強い精神力を見せていた。
「グググッ!?」
 楽子の迫力に怯む、ドキ子。
「そこの実況解説!」
 楽子の視線は、実況解説の栞、泪、結に向けられる。
「ギクッ!?」
「あんたたち、クレープなんか食べに行かせないわよ! もうすぐ東京大会が始まるんだから、クレープ店が閉まるまで練習させてあげるから、覚悟しときなさい!」
「怖い!? 楽子が怒っている!?」
「なぜバレたんだ!? 私たちがクレープを食べに行くことが!?」
「許して!? ちゃんと楽子も誘うつもりだったのよ!?」
 栞、泪、結は、楽子の迫力に戦々恐々とブルブル震える。
「谷子、ナイス審判だったわよ。」
「え?」
 自分も怒られると思っていた谷子は、楽子に褒められて意外そうにキョトンとする。
「よく時間を稼いでくれた。おかげで私は私の心と向き合う時間ができたわ。私は私と会話することで強くなれた。」
 今の楽子は諦めや迷いなどの気持ちが消えて、自分に自信がある女の子になっている。
「私の心の声が聞こえたから。」
 楽子は、自分の本当の心の声を聞いた。
「私は絶対に勝つ! 勝って高校剣道大会で優勝するんだ!」
 これが楽子の本当の気持ちである。
「不安や迷いは全て切り刻んでやる!」 
 渋谷高校剣道部、主将、猿野楽子、見参。
「ふっふっふっ。言いたいことはそれだけ?」
 楽子の前にドキ子が立ちはだかる。
「この物語の主人公だと思って大目に見てあげていれば、3話も使ってくれちゃって。ドキ子だって、そんなスペシャルVIP対応な尺はもらったことが無いわよ!? 楽子ちゃん! 許さないわよ!」
 ドキ子もカワイイ禍々しい嫉妬の闇のオーラを全身から吐き出していた。
「おおっと!? これはゲジゲジ眉のドキ子がカワイイの裏の顔の闇カワイイ本性を現わしました。!? 特別ゲストの泪さん、結さん、いかがですか?」
「楽子! がんばれ!」
「主将! ドキ子なんかぶっ飛ばせ!」
 完全に怒った楽子にビビった栞、泪、結は、楽子を全力で応援する。
「ドキ子、場外。指導。ドキ子、積極的に戦わない。指導。」
「谷子ちゃん!? 審判は公平に行うものよ!?」
 谷子も楽子を応援するので、いかさま審判をする。
「みんなの私を応援する気持ちが、想いが私に伝わってくる。どんどん体にパワーが漲ってくる。」
 栞、泪、結、谷子の想いが楽子に届き、楽子に勇気を与える。
「かわいいドキ子が負けるはずないわ!? ドキ子は魔法少女になったんだから。」
「ドキ子、おまえだけじゃないぞ。みんな、魔法少女になったんだから、私も魔法少女だ。」
 楽子は第11魔法少女に認定された。
「どんな逆境でも諦めない、負けない。例え相手が、どんなに強い魔法少女でも、相手の魔法を切り裂き、希望の道を切り開く、私の魔法は、勇気の魔法だ!」
楽子は、勇気を司る魔法少女。勇気、友情、仲間、友達、絆、青春、この物語に相応しい魔法である。
「くらえ! かわいいドキ子のドッキドキー砲!」
 ドキ子は、口からドキドキの巨大文字を吐き出し楽子を襲う。
「私は逃げない! 私の勇気は魔法を切り裂く! 必殺! 魔法斬り!」
 楽子はドッキドキを切り裂いた。楽子の勇気は相手の魔法を切り裂く。
「面!」
 楽子の面がドキ子の面をとらえた。
「一本! 楽子ちゃんの勝ち。」
 楽子はドキ子を倒した。
「やったー! 私の勝ちね! 男なんか要らないわ! 私は剣道に恋してる!」
 楽子は自分の青春を見つけた。

つづく。
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