26 / 101
雨が降る
しおりを挟む
「誰だっけ!?」
望は、クロムの姿を見つけた。
「クロムだ!? 黒夢クロム!? 忘れるなー!? クラスメイトだろうが!?」
「そうだっけ。あはははっ。」
たまにしか出ないと存在は忘れられる。
「まさか!? あの火事もおまえの仕業か!?」
「その通り! 一人ぼっちやのけ者にされた恨みは何をやっても許されるのだ! ワッハッハー!」
火を放ったのはクロムだった。
「おまえが夢で火を消そうとするなら、おまえの夢を俺の悪夢が打ち消してくれるわ!」
「クソッ!? これでは炎を消すことができない!?」
望がクロムに邪魔されている間にも、ビルの炎は広がって行く。
「レイン。」
その時、何者かが上空で英語の言葉を発した。
「あ、雨?」
「なんだと!?」
その時だった。空から雨が降り出した。
「やったー! これで炎が消えるぞ!」
「バカな!? こんな晴天の日に、なぜ雨が降るんだ!?」
確かに空は晴れていた。
「人がいる!? 上空に誰か浮いているぞ!?」
「こっちに来る!? あれは!? 魔法使いだ!?」
上空から2人の人間が舞い降りてくる。見た目は、魔法のローブ、ほうき、杖を装備しているので魔法使いだと分かる。
「何者だ!? おまえたちは!?」
「私は、水の魔法使い、水花ミナモ。クラスメイトですわ。」
「同じく水の魔法使い、水乃ウスイ。クラスメイトを忘れるとは失礼な奴らだ。」
現れたのは、水の魔法使いの二人だった。
「あんな奴らクラスにいたか!?」
「知るか!? 存在を忘れられている私よりも存在感は無かったぞ!?」
望とクロムは、水の魔法使いの二人を知らなかった。
「ミナモちゃん! ウスイくん!」
そこに希と美杉とイバラが仲良く登校してきた。
「おはよう、希ちゃん。」
「おはよう、夢花。」
希は、水の魔法使いの二人を知っていた。
「希!? おまえはこいつらを知っているのか!?」
「何を言っているの? 同じクラスのミナモちゃんとウスイくんじゃない? どうしたのよ? 望?」
ミナモとウスイは、どうやら本当にクラスメイトのようだった。
「クソッ!? これで勝ったと思うなよ! 私の悪夢は、まだまだ続くのだ!」
クロムは、まだまだ、無視や、いじめられた復讐を続けるつもりである。人の心の闇は深い。これは魔法使いであっても同じである。
「変わった転校生ね。」
「本当ね。」
ミナモと希は、しみじみと共感しあう。
「困った転校生ね。」
「本当ねって、おまえが言うな!」
望とイバラは、分かり合うことはできなかった。
「大丈夫。私なら無視やいじめなんかされたら、相手が死ぬまで黒魔術で呪い殺すから。」
黒の魔法使いのイバラは笑顔で怖いことを言ってのけるのだった。
つづく。
望は、クロムの姿を見つけた。
「クロムだ!? 黒夢クロム!? 忘れるなー!? クラスメイトだろうが!?」
「そうだっけ。あはははっ。」
たまにしか出ないと存在は忘れられる。
「まさか!? あの火事もおまえの仕業か!?」
「その通り! 一人ぼっちやのけ者にされた恨みは何をやっても許されるのだ! ワッハッハー!」
火を放ったのはクロムだった。
「おまえが夢で火を消そうとするなら、おまえの夢を俺の悪夢が打ち消してくれるわ!」
「クソッ!? これでは炎を消すことができない!?」
望がクロムに邪魔されている間にも、ビルの炎は広がって行く。
「レイン。」
その時、何者かが上空で英語の言葉を発した。
「あ、雨?」
「なんだと!?」
その時だった。空から雨が降り出した。
「やったー! これで炎が消えるぞ!」
「バカな!? こんな晴天の日に、なぜ雨が降るんだ!?」
確かに空は晴れていた。
「人がいる!? 上空に誰か浮いているぞ!?」
「こっちに来る!? あれは!? 魔法使いだ!?」
上空から2人の人間が舞い降りてくる。見た目は、魔法のローブ、ほうき、杖を装備しているので魔法使いだと分かる。
「何者だ!? おまえたちは!?」
「私は、水の魔法使い、水花ミナモ。クラスメイトですわ。」
「同じく水の魔法使い、水乃ウスイ。クラスメイトを忘れるとは失礼な奴らだ。」
現れたのは、水の魔法使いの二人だった。
「あんな奴らクラスにいたか!?」
「知るか!? 存在を忘れられている私よりも存在感は無かったぞ!?」
望とクロムは、水の魔法使いの二人を知らなかった。
「ミナモちゃん! ウスイくん!」
そこに希と美杉とイバラが仲良く登校してきた。
「おはよう、希ちゃん。」
「おはよう、夢花。」
希は、水の魔法使いの二人を知っていた。
「希!? おまえはこいつらを知っているのか!?」
「何を言っているの? 同じクラスのミナモちゃんとウスイくんじゃない? どうしたのよ? 望?」
ミナモとウスイは、どうやら本当にクラスメイトのようだった。
「クソッ!? これで勝ったと思うなよ! 私の悪夢は、まだまだ続くのだ!」
クロムは、まだまだ、無視や、いじめられた復讐を続けるつもりである。人の心の闇は深い。これは魔法使いであっても同じである。
「変わった転校生ね。」
「本当ね。」
ミナモと希は、しみじみと共感しあう。
「困った転校生ね。」
「本当ねって、おまえが言うな!」
望とイバラは、分かり合うことはできなかった。
「大丈夫。私なら無視やいじめなんかされたら、相手が死ぬまで黒魔術で呪い殺すから。」
黒の魔法使いのイバラは笑顔で怖いことを言ってのけるのだった。
つづく。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる