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19話
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「……なんというかなんというか、北野後輩は凄いな」
「……女子のあたしたちに向かって女の子のタイプを正直に言えるなんてある意味凄いよね」
「……北野さんって真面目で天然なんですかね」
先輩女子三人が、小声でヒソヒソ話し合っている。
さすがに露骨にヒソヒソ話をされると気にはなるが、真希に聞かれたくないことを話しているのは察することができるので、無理に聞くようなことはしなかった。
「つまり、北野後輩は気兼ねなくいられるあたしが好きということだな」
「いえ、違います。鈴木先輩は好きではありませんしただウザいだけです」
気兼ねなくいられる女の子を好きになるとは言ったが、紗那のことを好きとは言っていない。
そもそも誰かを好きになったことがない真希は好きという感情が分からなかった。
でも紗那がウザいことだけは分かるのでそれを伝える。
「やはり北野後輩は可愛げのない後輩だな」
「だったら私に話しかけないでください。可愛げのない後輩なので」
「でもそんな可愛げのない後輩も可愛いんだよな~」
「意味が分かりません」
「ホント紗那と北野って仲良いよね~」
「どこがですか」
「そうだろ」
真希と紗那の声が綺麗に重なる。
「いやいや十分仲が良いって。それに普通先輩に『話しかけるな』って言えないじゃん」
「私から見ても二人は仲良さげに見えます。北野さんはそう思っていないようですが」
真希と紗那が仲良く見えるのはきっと、真希が忖度しないで話しているだけである。
だから真希からすれば決して仲良く話しているわけではない。
「そうだろそうだろ。全く、北野後輩は素直じゃないんだから」
二人に肯定された紗那は嬉しそうに肩を組んでくる。
「ちょっと、邪魔なんで止めてください」
その紗那の腕が邪魔だったので、真希は嫌そうな表情を浮かべ拒否をする。
本当に絡み方がウザい。
真希が心の中で辟易していると、天使の鐘が鳴り響く。
「……もう予鈴か。もう昼休みは終わるのか」
予鈴が鳴るのを聞いた紗那は名残惜しそうに真希から離れる。
さすがに紗那もそこら辺の分別は付いているらしい。
「あーあ、もう終わりかー。でも北野と一緒にご飯が食べれて楽しかった。また食べたいな」
「そうですね。清美にしては良いことを言いますね。北野さん、またご一緒しましょうね」
「『清美にしては』は余計だー」
清美も麗奈も真希と一緒にご飯が食べられて楽しかったらしい。
別に真希自身、楽しいことや面白いことを言ったつもりはない。
それなのに清美も麗奈も紗那も真希と一緒に昼食を食べただけなのに喜んでいた。
最後に麗奈が清美を煽って、清美が言い返しているのももう見られた光景だ。
「二人とも北野後輩を気に入ってくれて私も嬉しい」
紗那も満更でもない表情を浮かべている。
その笑顔は真希が見たことがないぐらい嬉しそうな笑顔だった。
「北野後輩もまた一緒にお昼を食べような」
「……まぁ……機会があれば」
本当は面倒くさかったのだが、この良い雰囲気を壊すほど真希も子供ではない。
だから当たり障りのない言葉で濁す。
「……女子のあたしたちに向かって女の子のタイプを正直に言えるなんてある意味凄いよね」
「……北野さんって真面目で天然なんですかね」
先輩女子三人が、小声でヒソヒソ話し合っている。
さすがに露骨にヒソヒソ話をされると気にはなるが、真希に聞かれたくないことを話しているのは察することができるので、無理に聞くようなことはしなかった。
「つまり、北野後輩は気兼ねなくいられるあたしが好きということだな」
「いえ、違います。鈴木先輩は好きではありませんしただウザいだけです」
気兼ねなくいられる女の子を好きになるとは言ったが、紗那のことを好きとは言っていない。
そもそも誰かを好きになったことがない真希は好きという感情が分からなかった。
でも紗那がウザいことだけは分かるのでそれを伝える。
「やはり北野後輩は可愛げのない後輩だな」
「だったら私に話しかけないでください。可愛げのない後輩なので」
「でもそんな可愛げのない後輩も可愛いんだよな~」
「意味が分かりません」
「ホント紗那と北野って仲良いよね~」
「どこがですか」
「そうだろ」
真希と紗那の声が綺麗に重なる。
「いやいや十分仲が良いって。それに普通先輩に『話しかけるな』って言えないじゃん」
「私から見ても二人は仲良さげに見えます。北野さんはそう思っていないようですが」
真希と紗那が仲良く見えるのはきっと、真希が忖度しないで話しているだけである。
だから真希からすれば決して仲良く話しているわけではない。
「そうだろそうだろ。全く、北野後輩は素直じゃないんだから」
二人に肯定された紗那は嬉しそうに肩を組んでくる。
「ちょっと、邪魔なんで止めてください」
その紗那の腕が邪魔だったので、真希は嫌そうな表情を浮かべ拒否をする。
本当に絡み方がウザい。
真希が心の中で辟易していると、天使の鐘が鳴り響く。
「……もう予鈴か。もう昼休みは終わるのか」
予鈴が鳴るのを聞いた紗那は名残惜しそうに真希から離れる。
さすがに紗那もそこら辺の分別は付いているらしい。
「あーあ、もう終わりかー。でも北野と一緒にご飯が食べれて楽しかった。また食べたいな」
「そうですね。清美にしては良いことを言いますね。北野さん、またご一緒しましょうね」
「『清美にしては』は余計だー」
清美も麗奈も真希と一緒にご飯が食べられて楽しかったらしい。
別に真希自身、楽しいことや面白いことを言ったつもりはない。
それなのに清美も麗奈も紗那も真希と一緒に昼食を食べただけなのに喜んでいた。
最後に麗奈が清美を煽って、清美が言い返しているのももう見られた光景だ。
「二人とも北野後輩を気に入ってくれて私も嬉しい」
紗那も満更でもない表情を浮かべている。
その笑顔は真希が見たことがないぐらい嬉しそうな笑顔だった。
「北野後輩もまた一緒にお昼を食べような」
「……まぁ……機会があれば」
本当は面倒くさかったのだが、この良い雰囲気を壊すほど真希も子供ではない。
だから当たり障りのない言葉で濁す。
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