柊瑞希は青春コンプレックス

黒姫百合

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37話

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 それから数日。
 椿と早織には睨まれる日々を過ごしたが、実害はなかったので無視していた。

「椿ちゃん、全然機嫌直してくれない~」
「椿のフォローのせいでストレスで胃に穴が開きそう~」

 お昼休み。
 瑞希にとって無害でも、実害を被っている人はいる。
 舞と帆波である。
 舞が瑞希と話すのはいつも通りの日常だが、体が大きい帆波がいると圧迫感があるしいつも瑞希の周りにはいない人なのでなんだか居心地が悪い。
 二人は頭を抱えて悩んでいるようだが、瑞希には全く関係ない。
 その問題は二人で解決してほしいというのが瑞希の本音だった。
 だがそう言ってられないのが辛いことだ。

「どうして私まで巻き込まれなきゃならないのかしら」
「それはお前がこの事情に片足を突っ込んでいるからであり、おまけに『サポート部』の部員だからだ」

 舞と帆波に捕まった時、とっさに瑞希は撫子を道連れにした。
 理由は一人でこの二人を相手するのは面倒だったからだ。
 撫子は本当に迷惑そうな目で瑞希を睨み、小言を言い続けている。
 確かにあの状況では撫子はただのとばっちりだが、舞のおかげで瑞希に大義名分ができた。
 それは舞が、この案件を『サポート部』への依頼として持ちかけたからだ。
 サポート部は瑞希たちが放課後自由に使える時間を確保するために作られた部であり、基本形骸化された部活である。
 でも『部』は『部』である。
 サポート部は主に、よりよい学校生活を送るためにサポートする部活である。
 だから部員である撫子は瑞希から逃げることができないのである。
 もちろん、部長の瑞希も逃げることができないのは同じことなのだが。

「……サポート部への依頼って言われたら断ることができないでしょ」
「……そう言われると文句を言うことはできないわね」

 瑞希が撫子の耳元で耳打ちすると、撫子も観念したらしく諦める。

「サポート部なんて僕初めて聞いたけどそんな部活あるんだ」
「そうだよ。あたしと瑞希ちゃんと撫子ちゃんが部員で、新しく作ったの」
「そうなんだー。凄いね~。一年生で新しく部活作っちゃうなんて」
「えへへ~」

 ちなみにサポート部は活動宣伝してないから知らない人がほとんどだろう。
 本当に相談に来られても困るし。
 帆波は一年生でありながら、部活を作ったこと驚くと、褒められたと勘違いした舞が一人デレている。
 別に舞だけの功労ではないのだが。むしろ舞は最後に入部しただけである。
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