47 / 103
47話
しおりを挟む
その後、舞たちが待っている屋上に到着する。
屋上に続く扉を開けると目の前にそわそわしている舞と落ち着きを欠いている帆波の姿があった。
今日の空は春らしい穏やかな晴れ模様で、ポカポカと温かく、爽やかなお昼だった。
「来たわよ、舞、帆波」
屋上に足を踏み入れて早々、偉そうに椿は口を開く。
こんなことを言ったらまた帆波に怒られそうだが、こんな奴のどこが良いのだろうか。
いつも偉そうにしているし、言葉も高圧的だし瑞希だったらこんな奴と友達になるのは死んでもごめんだ。
「ありがとう椿ちゃん、来てくれたんだね」
「あたしも三人が心配で来ちゃいましたー」
「柊や白鳥も来てくれたの?」
「ホントだ。瑞希ちゃんや撫子ちゃんも来てくれてる」
「別に来るつもりはなかったんだが、一色に言われて来ただけだ」
「この喧嘩は私たちにもあるって言われてね」
瑞希と撫子は嫌悪感を隠そうともせず、ここに来た経緯を話す。
「いや、それは普通言っちゃダメだから」
「凄いストレートっ。二人はもっとオブラートを覚えた方が良いと思うよ」
なぜか舞まで苦笑いを浮かべていた。
小学校、中学校と一人で学校生活を送って来た瑞希はなぜそんなに非難されるのか分からなかった。
それは白鳥も同じらしく、同じように首を傾げている。
「……なぜ金森はあんなに哀れんだ子供を見るような目で見てるんだ」
「……私にも分からないわ。でもあれは可哀そうな子供を見るような目よね」
「なにコソコソ話してるの。気持ち悪っ」
瑞希と撫子がヒソヒソ相談していたら、椿に罵倒された。
「チビのくせにずいぶん偉そうだな」
「別にあなたにとやかく言われる筋合いはないんだけど」
「今、チビって言ったな柊。一番気にしてることを言いやがったな」
罵倒された瑞希と撫子は泣き寝入りするほど弱くはなく、大人ではない。
椿に罵倒された瑞希と撫子は反射的に罵倒を返す。
その中で『チビ』というのが椿のコンプレックスらしく、激しく瑞希たちに噛みついてくる。
「落ち着いて椿。柊も人のコンプレックスを言うのは良くないんじゃないのかな」
帆波が仲裁に入るものの、やはり椿よりの仲裁だった。
帆波は人のコンプレックスを悪く言うのはいけないと言っていたが、そう言うなら瑞希だって納得してないことだってある。
「それを言うなら大村だって『陰キャ』だの『ボッチ』だの言っただろ」
人によっては『陰キャ』も『ボッチ』もコンプレックスの中に入るだろう。
屋上に続く扉を開けると目の前にそわそわしている舞と落ち着きを欠いている帆波の姿があった。
今日の空は春らしい穏やかな晴れ模様で、ポカポカと温かく、爽やかなお昼だった。
「来たわよ、舞、帆波」
屋上に足を踏み入れて早々、偉そうに椿は口を開く。
こんなことを言ったらまた帆波に怒られそうだが、こんな奴のどこが良いのだろうか。
いつも偉そうにしているし、言葉も高圧的だし瑞希だったらこんな奴と友達になるのは死んでもごめんだ。
「ありがとう椿ちゃん、来てくれたんだね」
「あたしも三人が心配で来ちゃいましたー」
「柊や白鳥も来てくれたの?」
「ホントだ。瑞希ちゃんや撫子ちゃんも来てくれてる」
「別に来るつもりはなかったんだが、一色に言われて来ただけだ」
「この喧嘩は私たちにもあるって言われてね」
瑞希と撫子は嫌悪感を隠そうともせず、ここに来た経緯を話す。
「いや、それは普通言っちゃダメだから」
「凄いストレートっ。二人はもっとオブラートを覚えた方が良いと思うよ」
なぜか舞まで苦笑いを浮かべていた。
小学校、中学校と一人で学校生活を送って来た瑞希はなぜそんなに非難されるのか分からなかった。
それは白鳥も同じらしく、同じように首を傾げている。
「……なぜ金森はあんなに哀れんだ子供を見るような目で見てるんだ」
「……私にも分からないわ。でもあれは可哀そうな子供を見るような目よね」
「なにコソコソ話してるの。気持ち悪っ」
瑞希と撫子がヒソヒソ相談していたら、椿に罵倒された。
「チビのくせにずいぶん偉そうだな」
「別にあなたにとやかく言われる筋合いはないんだけど」
「今、チビって言ったな柊。一番気にしてることを言いやがったな」
罵倒された瑞希と撫子は泣き寝入りするほど弱くはなく、大人ではない。
椿に罵倒された瑞希と撫子は反射的に罵倒を返す。
その中で『チビ』というのが椿のコンプレックスらしく、激しく瑞希たちに噛みついてくる。
「落ち着いて椿。柊も人のコンプレックスを言うのは良くないんじゃないのかな」
帆波が仲裁に入るものの、やはり椿よりの仲裁だった。
帆波は人のコンプレックスを悪く言うのはいけないと言っていたが、そう言うなら瑞希だって納得してないことだってある。
「それを言うなら大村だって『陰キャ』だの『ボッチ』だの言っただろ」
人によっては『陰キャ』も『ボッチ』もコンプレックスの中に入るだろう。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる