柊瑞希は青春コンプレックス

黒姫百合

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60話

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「舞、なにか悪いことでもしたの?」
「えっ、なんでそうなるのっ。違うよ。多分瑞希ちゃんと撫子ちゃんも一緒だから、サポート部のことかも」
「サポート部? なにそれ? 初めて聞いた名前なんだけど」
「サポート部はね、主に生徒たちの悩みなど聞いて解決したり、みんなが快適に学校生活を送れるようにサポートする部活なの」
「僕もお世話になったしね。椿は覚えてるでしょ、あの放課後僕と舞が柊たちに頼んだのはサポート部だからだよ」
「へぇ~変な部活。なるほど、依頼って部活動だったのね」
「椿に同感。意味不明すぎて逆にオモロッ」

 初めて聞く部活動の名前に椿は頭の上にクエスチョンマークを浮かべる。
 サポート部の部員である舞はなぜか嬉しそうに自分たちが所属している部活について熱弁する。
 椿もやっとあの時、なぜ舞が強引だったのか理解したらしい。
 早織にいたっては馬鹿にしているのか面白がっているのかよく分からない。

「あたし、先生に呼ばれたから職員室に行ってくるね」
「「いってら~」」
「いってらっしゃい」

 舞は三人に断りを入れてから席を立つ。
 椿と早織は間延びした声で送り出し、帆波はしっかりしたこえで送り出す。
 舞はなぜか嬉しそうに瑞希の元へとやって来る。
 絶対ロクでもない用件だと分かっている瑞希は全然気乗りしなかった。
 でも行かなかったら行かなかったらで、面倒なので、行くしかないのだろう。

「瑞希ちゃん、部活だよっ」
「そうだな……面倒くさいけど行くか……行かないと小言言われるしな」
「瑞希ちゃんが全然やる気ないっ。せっかくの部活なんだから楽しくしよー」

 面倒くさそうに立ち上がる瑞希を見て、瑞希のテンションを上げようとしてくれているのか、いつもより舞の声は明るい。
 その後、撫子の机にも回って撫子も連行する。

「嫌な予感しかしないけど、私だけかしら」
「大丈夫だ。私も嫌な予感しかない」
「二人ともどうしてそんなにテンション低いのっ。ほらっ上げて行こう」

 面倒事を押し付けられる未来しか想像できない二人はテンションが低く、逆に三人で一緒に活動できるのが嬉しいのか、舞だけはテンションが高かった。

「ここは柊さんが代表として―――」
「白鳥も呼ばれただろ。諦めろ」
「……そうね。時に諦めも肝心よね」

 撫子も相当職員室に行きたくないのか、相当渋っている様子だった。
 でも今回は三人全員に、尚美から指名をいただいている。
 一人だけ抜け駆けするなんて瑞希が許さない。
 その後、瑞希と撫子は仕方なく、舞だけは嬉しそうに職員室の中に入る。
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