好感度MAXから始まるラブコメ

黒姫百合

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48話

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「今日もジメジメして過ごしにくいね」
「そうだね。この梅雨のジメジメ、私嫌い」
「いや、それ好きな人いるの? 梅雨のジメジメも嫌いだけど夏の暑さも嫌い。暑すぎる」

 確かに、このジメジメが好きな人なんてこの世にいるだろうか。いや、いない。

「ねぇ、茜ちゃん。どうしたの、下駄箱開けたまま固まって」

 そう言えば茜が会話に入ってこなかったことに不思議に思った早苗は茜に声をかける。
 すると茜はなぜか下駄箱を開けたまま、固まっていたのだ。

「もしもーし」

 早苗がいくら声をかけても茜はなぜか放心状態のままだった。
 さすがに早苗もこれはおかしいと思い、茜の下駄箱の中を覗き込む。

「えっ、なにこれ」
「どうしたの早苗っ。急に大きな声を出して」
「もしかして茜の下駄箱にいたずらでもされていたのかな」

 早苗の大声にビックリするミチルと冷静な渚。

「ちょちょちょ、これってもしかしてラブレターじゃないっ」
「だ、だよね。これってラブレターだよね」

 茜の下駄箱に入っていたのは、可愛らしい封筒で表の面には達筆な字で『神崎 茜様』とか書かれていた。
 初めて見るラブレターに動揺する早苗と茜。
 そのせいで声も上ずっている。
 茜もやっと放心状態から解放されたのか、少しずつ目の前の現実を受け入れ始める。

「今時ラブレターって古風よね」
「確かに今は直接告白するか、ラインとかメッセージアプリで告白するのが主流だからね。でもボクはラブレターも好きかな。直接告白されるのも良いけど、ラブレターで告白されるのも嬉しいかな」
「次は善処します」
「次はもうないよ。だってボクたちはもう付き合ってるんだから」

 今時ラブレターという告白方法に珍しがるミチル。
 渚の言う通り、今は直接告白するかラインなどのメッセージアプリで告白するのが主流である。
 ラブレターでも嬉しいと知ったミチルは、今度はラブレターで渚に告白しようと決意するものの見事渚にツッコまれてしまう。
 渚の言う通り、もうカップルなのにもう一度ミチルが渚に告白する場合、ミチルと渚が付き合っていない、つまり別れていることが前提である。
 自分の失言に気づいたミチルは顔を真っ赤に染め、俯いてしまった。

「あたし、ラブレターなんて初めてもらった」

 初めてラブレターをもらった茜は嬉しがっているというよりかは困惑していた。

「凄いじゃん茜ちゃん。告白されるなんて。やっぱり茜ちゃんは可愛いからモテるよね~」

 幼馴染として茜がモテることは喜ばしいことだ。
 それなのに素直に祝福できないのはなぜだろう。
 早苗は精一杯、祝福の言葉を述べるのだが息苦しい。
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