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第四章 町に着いても金は無く
ジューネの過去(お試し版)
しおりを挟む「はぁ。はぁ。……よし。では、これも買い取るとしようかの。値段は……こんな所でどうじゃ?」
「ま、毎度、ありがとう、ございます」
商談開始から一時間。長い長い交渉と言う名の戦いも、遂に決着の時を迎えようとしていた。
「……長い戦いだったわね」
「すごかった」
最初は少し引いていたエプリとジューネだったが、今では少しジューネと子爵に畏敬の念を感じているように思える。
それもそうだろう。今まで行われていたのは商談であり、戦いであり、そしてどこかエンターテイメントだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆
ジューネの用意した品はどれも子爵のお眼鏡にかなっていた。しかし問題は品物にどれだけの値を付けるかだ。
どちらも多くの品物を見て養った鑑定眼からおおよその価格を頭の中で算出し、互いにこのくらいでという設定価格に向けて進めていくのだが、
「ご覧くださいこの芸術的な曲線美を! 見るだけで心が洗われるようではありませんか!」
「ふむ。確かに見事の一言じゃ。しか~しここを見るがいい! この小さな傷が僅かに全体の調和を乱している。獣国ビースタリア風に言うならこれこそまさに玉に瑕!」
という具合に見た目の評価から始まり、
「むっ! これはまさかワシが以前手に入れた物と同じ作者か?」
「その通りでございます。元々あの作品とこちらはそれはもう聞くも涙、語るも涙の遍歴が」
てな具合で買い手の情に訴えかける手を使ったり、
「よし。ではこれはこの値段で」
「いやいや何を仰いますか子爵様。ここはド~ンと貴族の度量を見せると思って……このくらいで」
「ジューネちゃんこそここはワシとは今後ともよろしくという事でじゃな、ここら辺をちっと下げて……このくらいが妥当じゃないかの?」
と交渉は白熱した。ある意味心理戦と言うか何というか、互いの妥協できるギリギリを見極めるべく探り合う。そして、
「……この手は出来れば使いたくなかったのじゃが仕方がない。かくなる上はジューネちゃんの恥ずかしい話をそこのトキヒサ君達に語って聞かせるしかないようじゃな」
「ちょっ!? 何を言うんですかおじいゴホンゴホン……子爵様っ! そんな卑怯な手で恥ずかしくないんですかっ!」
「フォッフォッフォ。これが年寄りの知恵じゃよ。さあ最初はジューネちゃんが初めて展示室に入った時のアレでも話そうかの」
ジューネは明らかに顔色を変える。どうやらジューネのウィークポイントらしい。……と言うか今おじいちゃんって言いかけなかったか?
「ならこちらにも考えがありますよ。皆さんっ! 実は子爵様は結婚式前日に奥様以外の女性とですね」
「げぇっ!? 何故その話を知っているんじゃ!? ジューネちゃんには一度も話した事ないのに」
「以前ここに来た時メリーさんが教えてくれました」
「おのれメリー! 余計な事を喋りおってからにっ!」
思わぬジューネの反撃に、子爵も歯ぎしりをしながら叫ぶ。
ちなみにメリーさんとは、今俺達の後ろで甲斐甲斐しくお茶の準備をしている年齢不詳のメイドさんだ。なんとこう見えて三十年も子爵に仕える古株らしい。
子爵が軽く睨むがメリーさんは素知らぬ顔。悠然と俺達のカップに茶を注いでいく。メイドさんでも主人に絶対服従という訳ではないらしい。
◆◇◆◇◆◇◆◇
その後も何とか商談は進み、今に至るという訳だ。もう互いに疲労困憊という有り様だった。今日はまだ商談が残っているけど大丈夫だろうかジューネ。
「な、中々やるのぅジューネちゃん。値付けの競り合いでワシが押されるとは。予定していた額より一割ほど高くついたわい」
「お、お誉めにあずかり光栄です。私からすれば予定金額より安く買い叩かれたというのが本音ですが。……この日の為に大分前から準備してきたんですがね」
感心するヌッタ子爵の言葉に、展開した店を再び仕舞い直しながらジューネが微妙に無念そうに応える。ホントにあのリュックサック便利だよなぁ。あっ! お茶のお代わりお願いしますメリーさん。
「貴方達。貴方達だけ優雅にお茶を飲んで見物というのはズルくないですか? ……はぁ。メリーさん。私にもお茶をお願いします」
「ワシにも頼むわい。ジューネちゃんにこっぴどくイジメられてもうヘロヘロじゃよ」
「むしろこっちがイジメられた気がしますけどね。子爵のお茶はとびっきり渋くしてやってください」
そんな二人にメリーさんはニッコリ笑ってお茶の準備をする。やっぱり仲良いよなこの二人。一応聞いてみるか。
「……あの。ちょっといいですか?」
「おや。何かの?」
「さっきジューネが言いかけたんですけど、おじいちゃんって。もしかして子爵はジューネのおじいさんなんですか?」
思い返してみれば、彼女はずっとジューネとだけ名乗って名字は言わなかった。名字が無いからだと思っていたが、以前都市長の前でジューネは一瞬名乗るのに躊躇していたように感じた。まるで本名を名乗るべきか一瞬悩んだみたいに。だが、
「ああいや。少し違うのぅトキヒサ君。ジューネちゃんとワシに血縁関係はないよ。家族ぐるみの付き合いだったのは確かじゃがの。……ジューネちゃん。こういう事はジューネちゃんが話した方が良いんじゃないかの? 友達なんじゃろ?」
そこで子爵はジューネにどことなく優しい視線を向ける。ジューネは「だから友達というより同行者で取引相手ですってば」と言いながら、何か考え込むようにじっと床を眺めていた。そして、
「これはあまり言いふらす事ではありません。他言無用とまでは言いませんが、意味無く吹聴するのは避けてくれると助かるのですが」
「えっと。聞いた俺が言うのもなんだけど言いたくない事は言わなくて良いんだぞ。ここの面子は全員人に言いづらい事の一つや二つあるし」
俺は異世界人でセプトは魔族。エプリなんか混血だし……本当に知られたら面倒な事になる面子ばっかりだな。
「いえ。口を滑らせた私にも非が有りますし、しばらく同行する相手に隠し続けるというのも不義理というものですからね。いつかは話さねばと思っていましたし……これも良い機会かもしれません」
ジューネはそうして疲れているのにもかかわらずしっかりと立ち、こちらを強い意思を感じさせる目で見据えた。その姿はどこか商人というよりも……。
「私の名はジューネ・コロネル。由緒正しきヒュムス国コロネル公爵家の血筋であり、ゆくゆくは王族を補佐し国を導く者である! 皆の者、平伏するがいい!!」
「は、ははぁ~」
ついその場のノリで平伏してしまう俺。チラリと他の皆を見ると、平伏してるのは俺だけだったりする。いや、分かってはいるんだけどさ。だってジューネは口調こそあれだけど、ニヤニヤ笑ってこっちを見てるんだもの。
「……と言っても実際は爵位を取り上げられた没落貴族なんですけどね。まあ良い反応を見せてもらいましたからやった甲斐はありましたけど」
フフッと笑いながらジューネはそう言う。その笑顔は最初に会った時のような小悪魔的笑顔だったが、どこか少しだけ自虐の色が混じっているようにも見えた。……まだなんか裏がありそうだな。
俺達は一度屋敷の応接間に戻った。もう少し展示室を見て回りたかったが、流石にそんな雰囲気ではないので自重する。
「ふぅ。次の商談まで少し間があります。今の内に食事でも……ご馳走してもらえると嬉しいのですが」
「えっ!? こんな隠居ジジイにたかる気かいジューネちゃん? ワシ今思いっきり散財したばっかりなんじゃけど」
何だかジューネのヌッタ子爵に対する言葉遣いが少し砕けたものになったな。いや、こっちが元々の話し方なのかもしれない。結局子爵が根負けし、皆でここで食事をご馳走になる運びとなった。
食べたらすぐに出るというジューネのリクエストにより、サンドイッチ等の軽食が主だったが手抜きという事ではない。
何かの肉はまだ熱々でジューシーだったし、レタスっぽい野菜は歯ごたえがシャキシャキとしていた。パンそのものもしっとり系の食感で具材とケンカしない味わいだ。
「フォッフォッフォ。良い食べっぷりじゃの。多めに用意した甲斐があったわい」
ヌッタ子爵が驚くほどに、さっきからエプリが静かに猛烈な勢いでサンドイッチをパクついている。種類も多いし一つの大きさもそこそこあるのに、もう全種類制覇して二週目だ。
前から思っていたけどエプリは相当の健啖家だ。さっきからメリーさんを始めとするメイドさん達も給仕役で大忙し。少しは遠慮しろよ。
それにボジョも触手を伸ばしてサンドイッチを頂いている。どうやら気に入ったさっきからポンポンと軽く跳ねて喜んでいる。喜ぶのは良いけどあまり跳ね過ぎないようにな。行儀が悪いって言われるから。
セプトとジューネも美味しそうに食べていて、子爵もその様子を嬉しそうに見つめている。
そう言えば子爵はここで隠居しているという話だけど、他の家族はどうしたのだろうか? 元々王都にいたらしいから今もそこに住んでいるのだろうか?
「ご馳走様でした。凄く美味しかったです」
「えぇ。美味しかったわ」
「うん」
「あっ! 余った分は包んでくれると助かります」
「まったく。ジューネちゃんは抜け目ないというか何と言うか。……アシュ殿の分かの?」
ジューネは言葉にこそしなかったものの一瞬顔がほころんだのを見て、子爵も仕方ないとばかりにメイドさん達に準備を任せる。
「さてと。お腹が落ち着くまで……先ほどの話の続きでもしましょうか」
「何だ? 食事中に一切話さなかったから、これ以上言う気はないと思ってたんだが」
「あの説明じゃよく分からないでしょうからね。簡単な補足説明ですよ」
ジューネは俺達に向けて、ポツリポツリと自身の生い立ちを話し始めた。曰くコロネル公爵家はヒュムス国でも古くから続く大貴族だという。
ジューネの両親は子爵とは個人的に付き合いがあり、子爵がノービスに隠居してからも時々会っていたとか。その際まだ小さかったジューネも何度か両親と共にここに来ていたのだ。
ここでヌッタ子爵がまたジューネの恥ずかしい秘密をこっそり耳打ちしようとしたのだが、メリーさんが静かに後ろに立つと慌てて口を噤む。やはり単なる主人と従者ではない何かがあるらしい。
このようにしてジューネとヌッタ子爵は出会い、何度か交流を深めていった。しかし、
「色々ありまして両親は他界。遺産は管理の名目で遠縁の顔も知らない親戚に次々に奪い取られ、今では爵位も取り上げられてコロネルの名が残るのみ。ああ哀れなジューネちゃんの運命はいかに? ……という訳でお試し版はここまで。ここから先は有料になります♪」
金取るんかいっ! しかし両親が亡くなって遺産も奪われてって、なんかどこぞの悲劇のヒロインみたいだ。小公女的なノリの。
見るとジューネの語りに引き込まれていたのは俺だけではなかったようで、エプリもセプトもじっと聞き入っていたようだった。
「同行者への義理はこれで十分。これ以上は乙女の秘密に踏み込みますからね。秘密は金がかかるのです」
前もそんな事言ってたな。金を集める理由の時に。……もしかして繋がってたりするのか? 詳しくは知る由もないが。
「……ふむ。ジューネちゃん。そろそろ包み終わったようじゃぞ。あと王都で評判の菓子も一緒に詰めておいたから、後で食べると良いじゃろ」
「ホントですか! ありがとうございます子爵様! さあ皆さん。そろそろ出発しますよ」
「フォッフォッフォ。昔みたいにおじいちゃんと呼んでくれても良いんじゃよ! ……って聞いてないのジューネちゃん」
何やらヌッタ子爵がドヤ顔をしながらポーズを決めているのだが、ジューネは聞こえていないようでテキパキと支度を進めていく。おじいちゃんショック。
そうして全員準備を整え、ヌッタ子爵の屋敷を後にすることになった。雲羊も待っている間しっかりお世話されていて、身体の毛がさっきよりモフモフになっている気がする。
子爵に別れの挨拶をしながら一人ずつ乗り込んでいき、最後にジューネが乗り込むその直前、
「……ジューネちゃん。以前の話、考えてくれたかの?」
真面目な顔をしてヌッタ子爵が呼び止め、ジューネも神妙な顔をして振り返る。
「養女の件……ですか?」
「そうじゃ。正確に言うと娘ではなく孫扱いなんじゃがの。ワシの所なら元のようなとは言わんがそれなりの暮らしが出来るはずじゃ。……もうジェイクやタニア、お前の両親が亡くなって何年も経つ。忘れろとは言わんがの、ジューネちゃんは過去に縛られて生きなくても良いんじゃよ」
なんか重い話になってきた。俺は羊の毛に埋まりながらというちょっと残念な状態で聞いているのだが、他の皆も耳を澄ませているようだ。
「……ありがとうございます子爵様。でも、これは私が選んで決めた道なんです。自分が納得いくまでもう少し続けてみるつもりです」
「ジューネちゃん……」
「フフッ! そんな顔しないでくださいよ。また何か喜びそうな物を見つけたら集めておきますから」
どこか寂しげな表情をするヌッタ子爵に、ジューネは殊更明るく声をかける。そしてそのまま雲羊の毛に潜り込み、上から顔を出すと雲羊に出発の指示を出す。
「メエェ~!」
雲羊は一声高らかに鳴くと、次の目的地に向けて進み始める。見送りに出ていたメリーさんを筆頭としたメイドさん達は揃ってこちらに向けて頭を下げ、ヌッタ子爵も軽く手を振って送ってくれる。そして、
「どうかお身体を大切に。……また来るねっ! ヌッタおじいちゃんっ!!」
みるみる離れていく大切な人に対して別れ際に送る言葉。確かに届いただろうその言葉を聞き、どこか寂しげだったヌッタ子爵は満面の笑みを浮かべていた。
そしてその言葉を言った本人はと言うと、
「さあ。移動中に次の商談相手について話してしまいましょう。皆さん傾聴です!」
いつものように商人モードになり、これからについて話し始めていた。ちょっとだけ顔が赤くなっているのは……まあ見なかったことにするか。さてさて。次はどんな人が出てくるのやら。
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