遅刻勇者は異世界を行く 俺の特典が貯金箱なんだけどどうしろと?

黒月天星

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第六章 積もった金の使い時はいつか

照明弾と予期せぬ来訪

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 ◆◇◆◇◆◇◆◇

「それで? 大葉の言う通りこっちに寄ったけど……これからどうする?」

 人手に当てがあるという言葉を頼りに、俺達はエプリの駆る雲羊に乗って大葉の家までやってきた。すっかりエプリが運転手として板についてきた気がする。

 ちなみにジューネは屋敷に残って連絡係だ。エプリが出発前にジューネから特殊な道具を借りたらしく、離れた所でも合図を送れるという。

 外はすっかり夜の帳に覆われ、俺の光球とセプトが借りてきたカンテラ。それとしれっと大葉が取り出した懐中電灯を明かりにしている。前に防災グッズとして買ったらしい。

「連絡用の道具を取ってくるっす。……すいませんがちょっとここで待っててほしいっすよ」
「確かに大人数で入っても邪魔になりそうだしな。分かったよ」

 そうして大葉は家の中に入り、俺達は外で待つことに。

 それから少しして、

「お待たせしましたっす! 使わないと思って置きっぱなしにしててまいったっすよ」

 何か筒のような物を手に持って大葉が家から出てきた。あれは何だ?

「……照明弾のようね。小型の魔石を空に打ち上げて炸裂させるの。合図としてもよく用いられるわ」
「炸裂って……もしかして魔石も金属性みたいに爆発すんのか?」
「物によるわ。……火属性や光属性の魔力があると、強い衝撃や火を点けることで爆発するの」

 エプリが軽く説明してくれる。全部が全部爆発するって訳ではないらしい。ちょっと安心した。

「え~っと。つまりこの打ち上げ花火みたいなやつで連絡を取ると。……古風だな」
「あたしも実際に使うのは初めてなんすけどね。用があったらこれで呼んでくれって言ってたし、夜だから少しは見やすいんじゃないっすかね? そんじゃ早速打ち上げてみるっすか!」

 大葉はそれを地面に置いて弄り始める。どうやら点火するようだが、懐中電灯を持ちながらなのでやや手こずっているようだ。

 手助けしようと俺の光球を飛ばそうとした時、

「これで、どう?」
「……おっ!? ありがとうっすセプトちゃん! もうちょいそのままで頼むっすよ」
「うん。分かった」

 セプトが先にそっと近づいてカンテラを差し出していた。大葉も一瞬驚いたようだが、そのままにっこり笑い返して作業を続ける。

「なあエプリ。最近セプトも動くようになったと思わないか?」
「……そうね。最初の頃はそれこそトキヒサが何か言わない限り動こうとしなかったもの」

 これならいずれ俺から離れても大丈夫になるかもしれない。それはとても喜ばしいことだ。

「……よ~し。それじゃあ皆さん。打ち上げるから少し離れるっすよ!」

 いよいよか。そう言って軽く距離を取る大葉とセプト。俺とエプリも少し下がる。すると、ポンっという音と共に筒から光の球が放たれ、空高くまで舞い上がって炸裂した。

 考えてみると、夜に町中でこれは色々と迷惑じゃないだろうか? いざとなったら緊急事態ってことで許してもらおう。

「た~まや~っす!」
「完全に照明弾というより花火だよその台詞は。……ところで、これで誰を呼ぶ気なんだ?」
「ああ。言ってなかったっすね。それは」
「待ってっ! ……誰か近づいてくる」

 その時エプリがやや鋭い声で警戒を促した。慌てて耳をすませば、暗闇の中に誰かの足音がする。それもどうやら複数。もう大葉の呼んだ誰かが来たのか? 

 そうして明かりと共に現れたのは、明らかに妙な集団だった。

 少なくとも十人以上。年齢、性別はバラバラだが、共通しているのは一人を除いて皆同じような灰色っぽい服を着ていること。そして、ことだ。……つまりこの人達も奴隷らしい。

「おやぁ? 夜の散歩中にふらりと立ち寄ってみれば、何やら面白いことになっているじゃないかツグミ! ここは一つ私も混ぜてはくれないかい?」

 唯一首輪をしておらず、明らかに上質な服を着た男が一歩前に出て喋り出す。動きや言葉の一つ一つが大仰で、どことなく役者を思わせる人だ。

「げぇっ!? 面倒な奴が面倒な時に。なぁにが夜の散歩中にふらりとっすか? ただの散歩でそんな人数引き連れる人はいないっすよ。あとあんたにツグミって呼ばれたくないっすね」
「くっくっく。これは手厳しい。まあ散歩というのは嘘なのだがね。交渉帰りについふらりと君の顔を見に寄っただけのことさ」

 妙な男に対し大葉も一歩踏み出して牽制する。どうやら知り合いらしいが、いつも明るい大葉が珍しく嫌な奴に会ったという顔で見ているな。今にも塩でも撒きそうな勢いだ。

「大葉。この人達は?」
「知り合いって言いたかないけど知り合いっす。レイノルズ・エイワ―ス。ここらの裏通りを仕切ってる性質の悪い奴隷商人っすよ」
「性質の悪いとは心外だ。私は真面目に商売に勤しんでいる商人に過ぎないよ。商品を必要とする客に必要とした商品を対価と引き換えに提供する。それだけさ。それに奴隷は私の取り扱っている商品の一つに過ぎない。私などが奴隷商人と呼ばれたら本職の奴隷商人に怒られてしまうな」

 よし。胡散臭い人だってのは分かった。エプリやセプトもさっきから警戒を緩めていない。油断できない相手みたいだ。

「ああもうっ! それで何なんすかこの悪徳商人。こっちは今とっても忙しいから後にするっす! というかもう来んなっす!」
「まあそう言わずに。君とは友好な関係を築きたいと思っているんだよ。察するにどうやらお困りのようじゃないか? 例えばそう……ヒトを探すのにとか?」

 その言葉に一瞬大葉の動きが止まる。何で知っているのかはさておいて、レイノルズは的確に今一番必要な所を突いていた。

「どうだろう? 私の商品を貸し出すというのは? ヒト探しに人手はいくら有っても良いだろう?」
「……何が望みっすか?」
「言っただろう? 君とは友好的な関係を築きたいと。その相手が困っている所に手を差し伸べるのは当たり前ではないのかな?」

 レイノルズはそう言って大葉にゆっくりと手を差し伸べた。この手を取れと言わんばかりに。

「あんたがそんな人並みの情で動くんなら、あたしだってもっと普通に話すっすよ。……あんたが損得勘定度外視で動くなんてあり得ねえっす。どうせ助けるついでに恩を売ろうとか都市長さんへのパイプを作ろうとかそんな所っすか?」
「ご想像にお任せすると言っておこうか。しかし、この差し伸べた手は間違いなく本物だ。……どうするかね?」

 そう言ってニヤリと笑うレイノルズの顔は、どこか魂を対価に契約を迫る悪魔のようにも見えた。ジューネが時折見せる小悪魔なんて可愛らしいものではなく、一つ間違えば全てを台無しにして破滅させかねない……そんな顔に。




「ちょ、ちょっとタンマ!? ……どうしましょうっすか皆さん?」
「どうしましょうって言われてもなぁ」

 いくら何でも急すぎると判断したのか、大葉は一度仕切り直すべくこちらに話を振る。そのまま少し離れて顔を突き合わせるが、相手がどういう人物かイマイチ分からない。

「まずレイノルズって人を知っている人はいるか? 大葉以外で」

 セプトは首を横に振るが、エプリは何か思い当たることがあるようで僅かに顔を上げる。

「かなりやり手の商人で、武器の販売から奴隷の売買まで幅広くやっているとか何とか。……この町だけでなく近くの交易都市にも顧客が居るという話よ」
「腕は確かでも人間的には最悪の奴っす! 初めて会った時なんか『君の能力は素晴らしい。私のになるつもりは無いかね? 出来得る限りでの好待遇を約束しよう』なんて大真面目に言ってきたんすよ!」

 なるほど。その話が本当なら確かにとんでもないな。だけど有能なのは間違いなさそうだ。

「人間的に信じられないのは置いといて、あとは向こうの狙いが何かだけど……やっぱり大葉の言った通り恩を売るかパイプを作る為か?」
「おそらくそうっす! 少なくともタダで動くなんてことは絶対ないっすよ!!」

 大葉は力強く断言する。そこまで言うとは以前余程のことがあったらしい。

「……そもそも、何故向こうはこっちがヒトを探してるって分かったのかしら?」
「相当広い情報網があるっすからね。どっかでその情報が引っかかったのかもしれないっす」

 エプリの疑問に大葉はそう返すが、俺は一瞬違和感を感じる。

 いくら情報網が広いって言ったって、ヒースの帰りが遅くなるのは今日に始まったことじゃない。なのに今日に限って、しかも今さっき探しに出た俺達……特に大葉に声をかけた。それはつまり……。

「相談中悪いのだがね。手を差し伸べっぱなしというのも少々疲れるので、そろそろ手を取るか払いのけるか決めてくれると助かるのだが」

 その声に振り返ると、レイノルズがわざわざ先ほどと同じように手を伸ばした体勢でこちらを見ている。その仕草も何処か演劇じみていてオーバーだ。

「それでどうするっすか? 正直アイツの手を借りるのは良い気分はしないんすけど」
「……トキヒサが決めなさい。私はそれに従うわ」
「俺が?」
「元々トキヒサが始めたことだもの。……言い出した者が責任を負うものよ」

 大葉やセプトの方を見ると、二人もうんうんと頷いて見せる。

「明らかに怪しいのは間違いない。でも手が多いに越したことはないってのもまた事実だ」

 まだエプリにジューネから帰宅の連絡はない。……え~い話だけでも聞くとするか。

 俺が意を決して近づくと、レイノルズは手を引っ込めて興味深そうにこちらを見る。何か値踏みされている感じがするな。

「え~っと、レイノルズさんで良かったですか?」
「ああ。君のことはトキヒサ君と呼べば良いかな?」
「はい。……もしかしてこっちの話を聞いてましたか?」
「いいや。そこに離れて話していたことなら聞き取れなかったとも」

 つまり俺の名前は事前に調べていたと。ますます胡散臭いぞこの人。

「じゃあレイノルズさん。商品を貸し出すって言ってましたけど、それはつまり……」
「君の察する通りだ。この商品奴隷達を貸し出そう。なんなら買い取りでも構わないぞ」

 ホントに奴隷を商品って言ってるよこの人。俺は奴隷や奴隷制度そのものを否定はしないけど、そこまで徹底して道具として見ることは出来そうにない。この人とはあんまり仲良くなれそうにないな。

「確かに人手は必要です。ですがいきなりそんなことを言われても困るというか。第一人を雇うにしてもお代が払えるかどうか」
「心配せずとも今回は私から友好の証として言い出したこと。金を取ろうとは思わない」

 つまり無料レンタル。話がうま過ぎるな。

「納得できないかね? ……実の所、先ほどのツグミの予想はあながち間違いではない。これを機にドレファス都市長との表立った繋がりをとも考えているし、君達に恩を売るのも悪い話ではない。その方が良いと思える相手なら尚更だ」
「高い評価で驚きですが、残念ながら俺達は近くこの町を出ることになると思うんですが」
「それならそれで構わないさ。またいずれこの町に戻ることもあるだろうし、繋がりが無くなるわけではない。持っていて損が無いなら、多く作っておいた方が得だろう?」

 ……そうか。この場合俺達に話がうま過ぎるというより、向こうがどう転んでも損をしないんだ。

 仮に奴隷を借り受けたとする。その時点でレイノルズが気に入っているであろう大葉に恩を売れるし、上手くすれば都市長とのパイプも出来る。

 そして話を断ったとしても損はない。何もしていないんだから当然だ。むしろ断った負い目がこちらに出来て、もし次に交渉することがあれば場合によっては付け込める。

 唯一損をするのは奴隷が怪我か何かをする場合だけど、戦闘とかならともかく人探しだ。危険度は低いと踏んだのだろう。

 なら……別に断る理由は無いか。奴隷ではなく日雇いの派遣社員と考えれば多少は気も落ち着く。

「なるほど。分かりました」
「では、申し入れを受けてくれるのかな?」

 俺がレイノルズの差し出した手を握ろうとした時、

「ちょっと待ってくださあぁぃ!!」

 どこからともなく制止する声が響き渡る。今のは一体? というかどこかで聞き覚えのある声だ。

「……あそこよ!」

 最初に気づいたのはエプリだった。おそらく風で周囲を探ったのだろう。真っ先に反応してある一点を指差す。

 そこはレイノルズ達がやってきた方向の反対側。その途中に、三人の白いローブとフードを纏った誰かが立っていた。それぞれ俺のように光球が身体の周りを浮遊しており、姿形はハッキリと見える。

「ふぅ。連絡を受けて慌てて来てみれば、これはどういう状況か説明していただけませんか?」
「およっ! よく見たらオオバ以外にもトッキーにセプトちゃん、エプリも居るじゃん。やっほ~!」
「その。こんばんは……です」

 連絡って大葉の照明弾か? それにこの口調、どこかで聞き覚えがあるような。あとトッキーってもしかして俺のことか?

「おやおや。何者かな?」
「何者か……ですか。問われたからには答えなくてはなりませんね。私達は」

 この場の全ての視線を釘付けにする中、三人はそれぞれ音を立ててフードをまくり上げた。

 その中に有ったのは全て同じ顔。ただそれぞれ自身の内面を映し出すように雰囲気が異なる。……よく見たら知ってる顔なんですけど。

「長女アーメ」
「次女シーメ!」
「末っ子……ソーメ」
「「「私達、三人揃って……『華のノービスシスターズ』」」」

 そこで言葉を切って三人がポーズをビシッと決めると、彼女達の後ろから特撮の爆発が起こる姿を幻視した。唖然とするレイノルズ達。まあいきなり見たらそんなもんだよな。分かる。

 そしてこの濃い三人娘を呼びつけた肝心の大葉はと言うと、何も言わず無言でグッと親指を立ててサムズアップしていた。なんか一気にシリアスがぶっとんだぞ。
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