180 / 202
第六章 積もった金の使い時はいつか
炎熱と氷雪。そして現れる影と盾
しおりを挟む◆◇◆◇◆◇◆◇
「……ぷはぁ。よし。まだ行ける」
ヒースが取り出した薬を一息に飲み干すと、さっきまで悪かった顔色が少しマシになった。
さて、ヒースを助けに飛び込んだもののどうするか。
「あ~。今のは効いたぜ。ちっと腕が痺れちまったよ。お礼に……その腕二つとも切り落としてやろうか? ああん?」
『ふむ。これはまいった。実に面倒な話だ。君達もそうは思わないか? どうせ死ぬならそのまま首を差し出してもらえると、こちらとしても早く済むしそちらも痛みが少なくて済むと思うのが……どうだね?』
怖えっ!? ネーダとかいう冒険者風の奴もそうだけど、その後ろの仮面の男は別の意味でまた怖えっ!
「はっ! 言ってくれんじゃねえか。てめえらこそ素直に詫び入れて俺にボコボコにされるってんなら優し~く殴ってやんよ! その舌が回らなくなる程度までだけどな」
「おっと。それは困るな。この者達……特にその仮面の男にはこちらも借りがたっぷりある。捕縛してごうも……尋問出来るだけの分は残しておいてくれ」
う~む。こっちも怖さじゃ負けてない。……俺? 俺はそこまで口が達者じゃないから言わない。というか出来ればこんなのに混ざりたくはない。
「……ところで、ボンボーンは怪我の方は? 全身にそれなりの傷を負っていたようだが」
「おう。さっきシーメってガキに軽く手当てをな。安静にしてろって言われたけどよ……やられっぱなしは趣味じゃねえ」
ヒースの疑問にボンボーンさんは軽く腕をあげて答える。そう言えばあの三姉妹はそれぞれ光属性使いだったな。光属性は治癒も出来るって話だ。
横目でチラリと見ると、シーメは他の建物の陰に隠れている。小さく光っているから他の怪我人を治療中らしい。
「おうおう。もっと喋れよぉ。それが最後の団欒になるんだから未練の無いようになぁ!」
向こうは余裕だな。こっちの作戦会議を黙って聞いているなんて……いや、向こうもよく見たら何かを口に含んでいる。この時間を利用して回復を図っているわけか。だが、
「おい。前払いのアレ使っても良いか? この糞共を手っ取り早くかつ惨たらしくぶっ潰してやりたくてよぉ」
『……良いだろう。ただし手早くな』
「そうこなくっちゃあ!」
その言葉と共にネーダが一歩前に出る。相変わらず仮面の男は前に出ようとせず、その後ろに控えている誰かも動きはない。しかしそれがかえって不気味だ。
「おい。お前じゃねえんだよ。俺はそこの仮面野郎を殴りてぇんだ。サッサと退きな!」
「僕も同感だ。無論お前も捕らえるつもりではあるが、まずは仮面の男からだ」
「うるっせえなどいつもこいつも。お前らは黙って俺に刻まれてたら良いんだよぉ。この新しく手に入れた剣の試し切りになぁっ!」
ネーダは今まで使っていた短剣を仕舞うと、服の内側から別の二本の短剣を取り出す。それを見た瞬間、
ゾクッ!?
俺の背に悪寒が走る。アレはなんかヤバいっ!
形はどちらも同じでやや反りのある両刃。ただ色だけが対照的で、片方は刀身が透き通った深い青色。もう片方が炎のような赤みがかったオレンジ色だ。
ただそれぞれ柄の部分に明らかに後付けと思われる黒い宝石が埋め込まれていて、そこから嫌な感じを漂わせている。
俺に武器の良し悪しの知識はない。武器屋に行った時だって、査定しなければ数十万デンの武器も数千デンの武器もよく分からなかった。
その俺がハッキリヤバいと分かるレベルで、その二本の短剣は圧倒的な存在感を示していた。
互いの緊張は一気に高まっていく。ヒースは剣を強く持ち直し、ボンボーンは拳を握って構えを取る。俺は……とりあえず小銭を握りしめる。
「さあてたっぷり休めたことだし、そろそろケリを着けようじゃねえか。お前達がボロ雑巾みたいになって死ぬって結末に向けてなぁっ!」
そう言いながらネーダが左右に軽く短剣を切り払い、こちらに向かって突撃してくる。それが戦いの再開の合図となった。
「……くっ! 僕とトキヒサでこの短剣使いに当たる。ボンボーンは仮面の男を足止めだ!」
「命令すんな! 俺は勝手にやるだけだっ」
ヒースは一瞬葛藤しながら、向かってくるネーダを自分と俺が当たることを宣言した。ボンボーンは大きく回り込んで仮面の男の方に向かう。
「何で俺がこっち側なんだよっ! どちらかというと後方支援が良いんだけど」
「今さっき付き合うと言ったばかりだろうが。……来るぞ!」
「ああもうっ! しょうがない。こうなったらやけくそだっ!」
俺は両手に硬貨を持って構える。さあ来るなら来い! ……出来れば来ないで欲しいけどな。
「ヒャッハー! くたばれやぁっ!」
「むんっ!」
凄い速さで斬りこんできたネーダの一撃を、ヒースは長剣でがっちり受け止める。
ネーダはさっきと同じように二刀を持って様々な角度から斬りこむが、一対一であればヒースも全てを長剣一本で受け切って見せる。
「うおりゃあっ! 黙って俺の拳を食らえやぁ!」
『“土弾”……“土槍”』
向こうも別の意味で凄いことになっていた。仮面の男が無詠唱で放つ礫や鋭い土の槍を、ボンボーンさんはそのガタイに似合わぬ機敏さで回避しながら拳を繰り出す。
だが向こうもつかず離れずの距離を保っているので拳がなかなか当たらない。硬直状態だ。
「どうやらあの仮面の男の掩護は期待できないようだな。なら……このまま押し切らせてもらうっ!」
「甘ぇなあ。わざわざ俺がこの剣を取り出した意味がまるで分かってねぇ。……爆ぜろレッドムーン!」
その瞬間、赤い短剣の刀身が燃え上がった。
「何っ!? うわっ!」
ヒースは燃える斬撃を咄嗟に受け止めるが、迸る炎熱が手の甲を軽く炙る。一瞬反射的に剣を取り落としかけるも、そのまま強く上に剣で弾いて返す刀で振り下ろそうとする。しかし、
「熱いか? なら冷やしてやんよっ! 凍てつかせろブルーム―ン!」
今度は青い短剣から凄まじい冷気が放たれ、局所的な吹雪がヒースに襲い掛かる。剣で払おうにも相手が吹雪ではどうしようもない。ヒースはたまらず一度距離を取る。
「うほぉっ! スゲースゲー。実戦で使うのは初めてだが気に入った!」
「……その剣は」
ヒースは突如として炎と氷を発生させた二つの短剣を警戒しながらそう言う。
「炎を操る短剣レッドムーンと、氷を操る短剣ブルーム―ン。今回の仕事の報酬の前払いって奴だ。……今の内に聞いといてやるぜ」
「何をだ?」
ネーダは短剣をクルクル手で弄びながら、濁った眼で俺達を見て気味の悪い笑みを浮かべる。
「なぁに簡単だ。自分の死因くらいは選ばせてやんよ! 焼け死ぬのが良いか凍り付いて死ぬのが良いか、それとも普通に切られるか刺されて死ぬか? わざわざ選ばせてやるなんて俺ってホント優しいよなぁ! ヒャーッハッハッハ!」
どれもごめんだよこの野郎っ! これはヒースにばかり頼ってられなさそうだな。
「おいおいどうしたよぉさっきまでの勢いは? もっと近づいてきても良いんだぜぇ。近づけるもんならな……ヒャハ八っ!」
「くっ!」
ヒースとネーダの戦いはやや一方的なものになっていた。
ネーダが下手にヒースに近寄らずに、炎と氷での攻撃に切り替えてきたのだ。これまでの戦いでヒース相手に接近戦は分が悪いと判断したらしい。
「卑怯者め。こっちに来て剣で戦ったらどうだ?」
「はっ! わざわざ相手の間合いに入るバカが居るかよ!」
俺とヒースは、戦いの中で出来た瓦礫の陰に身を隠している。ヒースが挑発で接近戦に誘い込もうとしているのだが、向こうは一定の距離を保って近寄ろうとしない。
「ヒャッハー! 爆ぜろレッドムーン!」
「うおっ!」
俺達が隠れている瓦礫の脇を、猛烈な熱風と炎が通り過ぎていく。あんなの直撃したら消し炭だぞ!
「あっぶな~! しかし何だあの剣は? 声をあげたり軽く振るうだけで炎や氷が飛んでくるなんて」
「……以前聞いたことがある。特殊な細工を施すことによって道具に魔力を込め、適性のない者でも魔法が使えるように出来ると。最近だと転移珠という物にも使われているとか」
転移珠ってあれか! 俺が以前エプリに貰った奴。あれは空属性の適性がない俺でも使えたからな。あの剣も同じで魔力を込めるだけで使える便利な代物ってわけか。
「だけどこれからどうする? この調子じゃ埒が明かないぞ」
「このまま待つというのも一つの手だ。いつかは相手の魔力も尽きるだろうし、応援が来るまで粘ればそれだけで有利になる。……だが」
「あんまり大勢になったら、確実にあの仮面の男が逃げを打つ……だろ?」
俺の呟いた言葉にヒースがどこか驚いたように顔を上げる。これぐらいちょっと考えれば分かると思うんだけどな。
「あいつらが俺達を狙ってるのは、おそらく目撃者を消すっていうのが目的だ。……だけど応援が来たら流石に向こうも逃げるしかなくなる。そうなったらまた追いかけっこだ。ヒースはここであいつらを捕まえたいんだろ?」
「……ああ」
「だったら何か手を考えないとな。応援が来て奴らが逃げに入る前に、奴らを捕まえるかもしくは足止めになるような手を」
その言葉に、袖からボジョがにょろりと触手を伸ばす。存在を知られていない自分が不意を突くという事だろうか。
「奇襲は良いけど、ボジョとは明らかに相性悪そうなんだよなアイツ」
ボジョは物理には強そうだが、如何せん相手は炎と氷。炙られて蒸発したり、凍らされて砕かれる可能性が有る。
「なあ? ヒースは魔法とか出来ないのか?」
「だからさんを付けろ! ……生憎だが水属性が少し出来るぐらいだ。水球ぐらいではあの炎も氷も突破出来ない」
「なるほど。アシュさんと同じく剣技特化なんだな」
「……アシュ先生ならあんな奴はあの二振りを使わせる間もなく瞬殺出来ていただろうに。僕はまだまだその域までは達していないようだ」
ヒースはどこか悔しそうな顔をする。確かにヒースは強いけど、アシュさんはなんか格が違うって感じがするもんな。
「そういうお前はどうなんだ? 何か有用な攻撃手段を……すまない」
「謝るんじゃないよっ!」
あのヒースが俺に軽くではあるが頭を下げる。金属性が不遇属性と言われているのをヒースも知っているようだ。
一応他の属性も使えるが、どれもこれも初歩ばかり。最近エプリやセプトと一緒に練習してはいるものの、どれも実戦で使うのは難しいと太鼓判を押されたぐらいだ。
「一応それなりの金はあるから、やろうと思えば結構な威力にはなる。だけど俺は人にそんなもんを投げたくはない」
「……そうか。ならそれで攻撃するのは難しいな」
俺は相変わらず人に本気で金を投げつけるのには拒否反応がある。相手が善人だからとか悪党だからとかそんなんじゃない。人を無闇に傷つけたくないし殺すなんて論外だ。
ヒースも何となくその葛藤に気がついたのか、すぐに金属性で戦う事を諦める。……いや投げられなくはないんだ。威力低めとか人以外ならいけるんだって。
「となると後は……げっ!?」
「なにっ!?」
俺達は周囲に火が放たれていることに気がつく。あの野郎っ!? ここら辺一帯を火の海にする気か!
「ヒャ~ハッハッハ! オラオラ。さっさと出てきて丸焼きになんな! それかこのまま隠れて蒸し焼きかぁ?」
こっそり覗いてみると、ネーダはちゃっかりもう一つの剣の冷気で自身の周囲だけ冷やしている。なるほど。それで二本あるわけかあの剣は!
先ほどまで戦っていた仮面の男とボンボーンさんも場所を移したようで、ここからだと微かに声が聞こえるかどうか。向こうまで炎に巻かれるなんてことになったら大事だぞ。
「ああもう仕方ない。まずは火のない所にひとまず移動を」
「いや待て! 今出たら狙い撃ちだぞ!」
「だからといってこのままここに居る訳には……危ないっ!」
上を見ると、一抱えもある火の玉が五つも降ってきたっ! あの剣こんなもんまで出せんのかよっ!? ……って、冷静に判断している場合じゃないっ!
「っなろっ!」
俺は咄嗟に持っていた硬貨を火の玉に投げつける。一つは空中で当たって爆発し、もう二つ誘爆する。しかしまだ二つ残っている。
ヒースは咄嗟に身を躱そうとするが、このコースだとどちらも躱しきれない。
「ヒースっ!」
ヒースがこれから来るであろう火球の衝撃と火傷に耐えるべく身を固くしたその時、
「……“影造形”」
「魔力注入……障壁、展・開っ!」
突如飛来する火球の一つに影の槍が突き刺さり、そのまま空中で火の粉を散らす。さらにヒースと残った火球の間に誰かが割り込み、左腕に着けた小型の盾のような物を前にかざした。
その瞬間、薄青色の半透明な幕がその人を中心に俺達を囲むように広がり、飛来する火球を受け止めてかき消す。凄いな。
「た、助かった」
「トキヒサ。大丈夫?」
そこに現れたのは、瓦礫沿いに走ってきたセプト。そして、
「やっほ~! 大丈夫トッキー? あとヒース様もご無事ですか? どこか火傷とかしてませんか?」
割り込んできたシーメが、盾を下ろしながらいつもと変わらぬ調子でこちらを振り向いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる