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#1 実験体
09 誰かの役に立ちたかった
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5924の態度態度は明らかに軟化していた。
俺を見て少し嬉しそうにした。もちろんそれはココアとまだ見ぬ食料に対してなんだろうけど。
「暇なんですか?」
そう聞いてきたが、なんだか胸の内のワクワク感を抑えられていない。
どんだけ懐いてくれるんだよ。
「ああ、まあ……そうだな」
俺はさすがに少し困惑しながらそう言った。
しかし彼女は気にした様子もない。
「貴方はカフェでも働けると思います。私はこのココアがとても気に入りました」
彼女は喜んで新しい水筒の蓋を開けて、香ばしいチョコレートの香りを吸い込む。
表情も柔らかく、昨日とはまるで別人のようだと思った。
俺はというと、恐らく昨日よりだいぶ気分が沈んでいた。
「お前、食事とかって貰えるのか?」
「食事は摂りません。ただ一度、四年ほど前に実験として嗜好品を与えられました。私がそれに興味を示すか否かといった実験だったようですね」
「その嗜好品が、ココアだったのか?」
「はい」
あっけらかんとしているが、つまり彼女は四年前に一度だけ飲んだ味をずっとずっと覚えていたということだろうか。
他のものは何も貰えないまま?
……たかが一度ココアを持ってきた俺に、こんなに懐いた理由が分かった気がした。
「これはなんですか?」
「サンドウィッチだよ」
「ああ、知っていますよ。食べ物でしょう? バランスの良い食事を、器を使わないで片手で食べられるので、重宝されていると」
豆知識のようなものを自慢げに披露された。
かわいい。
「こんなに柔らかいものだとは知りませんでしたが……」
そう言って、彼女は表面のパンを剥がしたり重ねたりしながら中身を覗く。
「これはエッグサラダですか?」
「そうだよ」
「これはハムですね。分かります」
そんな他愛もないことを呟きながら、彼女は中身に気を遣いながらむぐむぐと咀嚼する。
「知識って、どこまであるんだよ? 味とかは知らないのか?」
「たくさんの知識がありますよ。ですが、体験はありません。私は水を知っていて、水は冷たく、液体であることを知っていますが、冷たいという感覚は知りません。これはあくまで仮定ですが」
彼女は、パンを一旦袋に戻し、器用にカップにココアを注いだ。
「ココアは甘いです。それは知っていますよ。そして……」
彼女は、サンドウィッチの入った袋を見て言う。
「パンは甘くて、ハムは塩辛いです。サンドウィッチは、色々混ざっていて、美味しいです」
どうやら気に入ってくれたらしい。
俺は、それなら良かったと呟いて微笑みながら檻に触れる。
金属製の、格子状の檻だ。猛獣を入れるような箱。
「……外に出たくないか?」
「出る必要性を感じません」
彼女は、ココアを喉に流しながら、俺を遮るようにして答えた。
「だって、貴方は来て下さるでしょう?」
「そりゃそうだよ。でも、外を見たいとは思わないのか? 知識はあるんだろ。花や、虫を見てみたくないのか?」
「思いませんよ。見たところで、私はなんとも思わないでしょうしね」
「そうか?」
「ええ。私、あんまり感情豊かじゃありませんし」
結構感情豊かな印象だったんだけどな……と俺は俯いてむしゃむしゃとパンを食む彼女を見つめる。
「お前、結構感情豊かだろ?」
「私がですか?」
彼女は顔を上げて、まじまじと俺を見た。
「あー……」
「どうして顔を背けるんですか」
「いや、その……可愛いから……」
「はい?」
「……ブライドって呼んでいい?」
「え?」
「分かったありがとうそう呼ぶなブライド」
「え? 何を言ってるんですか? ブライドって、花嫁? 貴方は馬鹿ですか? 嫌です、やめて下さい!」
「好きに呼べって言ってただろ。名前としてはそんなに珍しくない」
「殺しますよ!」
「ああうん、好き」
「ふざけないで下さい!」
「ほら、ココア飲んで落ち着きな?」
「ちょっと!」
「明日も明後日もご飯持ってきてあげるから、な? 名前に拘りはないんだろ?」
そう言うと、彼女は渋々ながら頷いた。
可愛い。すげえ可愛い。
やっぱご飯には逆らえないとこ可愛い。
「……俺はちょっと仕事に行かなきゃいけないから、来れそうだったらまた夕方に来るよ」
「その名前、どうしても変更する訳にはいきませんか?」
「可愛いからいいだろ別に」
「私は可愛いと言われたことがありません。その概念は知っていますが、当てはまりません」
「見解の相違だな」
「おかしいのはあなたですからね」
念を押すようにしてそう言った彼女を、俺は愛おしく思った。
沈んでいた気分も、少しマシになった気がする。
「じゃあ、またな」
「…ええ」
彼女は小さく頷いた。
どこか思い出したように装った無関心を感じて、それがおかしい。
収容室の扉を開き、無意味な鍵をかけた。
そういえば彼女は、何故檻に入れられているのだろうか?
出入りの時に脱走しないように?
以前猫かなんかであったらしいけど、そんな器用なことができるのだろうか……
俺は考えながら歩く。
やがて体で覚えた道順をなぞり仕事部屋に辿り着いて、俺はようやく考えを巡らせるのをやめた。
そして部屋の使用表に自分の識別ナンバーと生体パーツを登録し、部屋に入った。
「ああそうだクロ、俺は一つ伝えておかなきゃいけないんだけど」
「なんですか?」
「ブライドには、絶対に、俺は普通の、ごく普通の正常な一般人だと言い張るからな」
「無理だと思いますけどねぇ……」
「無理じゃねーよ、俺は正常だ。そうだろ?」
「さあ、どうですかねぇ。取り敢えず、そう繕おうとして友達をなくした前例があるということは知っていますが」
「……さて、仕事にかかるか」
昨日リストアップした足りない備品の購入予算を計上し、経理部へ提出。
破損した設備の修理は復旧処理部に依頼書を提出
……予算の方は向こうで経理部とやり合ってもらおう。
「先輩にとって、正常ってなんなんですか?」
「普通であることだよ」
「普通とは?」
「異常じゃないことだ」
「抽象的なお答えですねぇ」
以前はこの依頼書やらも手作業で書いていたが、活版印刷とかいう技術ができたおかげでものすごく楽になった。共同研究だったと思う。
この小さな機械は、何十人、何百人もの研究者の知恵と努力の結晶だ。
俺もこんな風に、人の役に立つようなことが出来れば良かったのに。
「俺は特別な人間じゃないから、せめて普通でありたいと願ってるんだよ」
「普通とは平均ですか? それとも平凡ですか? または理想ですか?」
責めるように尋ねられて、俺は何も言えず、ただ目の前のインクの匂いに集中しようとした。
「特別とは罪ですか? それとも罰ですか? 普通は褒美なんですか? それとも権利ですか? ねえ先輩。あなたにとって、正常とはなんですか? 当然のことを当たり前のように行うことが贖罪ですか? それなら恩返しなんてできるんですか?」
耳を塞ごうが、頭の中に響く罵声に気が滅入る。
それとも、気が滅入っているからこんなことを考えるんだろうか。
……考える?
クロの言うことは、俺が全て考えていることなのか?
「どうしたんですか先輩。先輩ったら、いつもに増してご気分が優れなさそうですが」
俺自身が俺に向かって言っているのだろうか。
それとも、そう思い込んでいるだけで、クロは俺となんの関係もないただの通りすがりの死神なのだろうか。
「クロ、お前は俺の幻か?」
「いいえ先輩。私は先輩の妄想ですとも」
そうやって堂々巡りの矛盾をかき回していると、次第に気が狂いそうになる。
でもそういうものを全部箱にしまって、外側だけでも薄い包装紙で包んでしまって、そうすればまるで、何の変哲もない。笑えるくらいに当たり前の人間。
「気が狂いそうだ」
「今日は正直なんですね、先輩」
いつものように間違ってますが、と彼女は言った。俺は呻く。
俺は引きちぎるようにしてタイプライターから紙を回収した。
部屋から出て、使用表に退出の旨を記し、俺は足早にその部屋を立ち去った。
クスクスと笑う声が聞こえた。
彼女の声だったかどうかは分からない。
俺を見て少し嬉しそうにした。もちろんそれはココアとまだ見ぬ食料に対してなんだろうけど。
「暇なんですか?」
そう聞いてきたが、なんだか胸の内のワクワク感を抑えられていない。
どんだけ懐いてくれるんだよ。
「ああ、まあ……そうだな」
俺はさすがに少し困惑しながらそう言った。
しかし彼女は気にした様子もない。
「貴方はカフェでも働けると思います。私はこのココアがとても気に入りました」
彼女は喜んで新しい水筒の蓋を開けて、香ばしいチョコレートの香りを吸い込む。
表情も柔らかく、昨日とはまるで別人のようだと思った。
俺はというと、恐らく昨日よりだいぶ気分が沈んでいた。
「お前、食事とかって貰えるのか?」
「食事は摂りません。ただ一度、四年ほど前に実験として嗜好品を与えられました。私がそれに興味を示すか否かといった実験だったようですね」
「その嗜好品が、ココアだったのか?」
「はい」
あっけらかんとしているが、つまり彼女は四年前に一度だけ飲んだ味をずっとずっと覚えていたということだろうか。
他のものは何も貰えないまま?
……たかが一度ココアを持ってきた俺に、こんなに懐いた理由が分かった気がした。
「これはなんですか?」
「サンドウィッチだよ」
「ああ、知っていますよ。食べ物でしょう? バランスの良い食事を、器を使わないで片手で食べられるので、重宝されていると」
豆知識のようなものを自慢げに披露された。
かわいい。
「こんなに柔らかいものだとは知りませんでしたが……」
そう言って、彼女は表面のパンを剥がしたり重ねたりしながら中身を覗く。
「これはエッグサラダですか?」
「そうだよ」
「これはハムですね。分かります」
そんな他愛もないことを呟きながら、彼女は中身に気を遣いながらむぐむぐと咀嚼する。
「知識って、どこまであるんだよ? 味とかは知らないのか?」
「たくさんの知識がありますよ。ですが、体験はありません。私は水を知っていて、水は冷たく、液体であることを知っていますが、冷たいという感覚は知りません。これはあくまで仮定ですが」
彼女は、パンを一旦袋に戻し、器用にカップにココアを注いだ。
「ココアは甘いです。それは知っていますよ。そして……」
彼女は、サンドウィッチの入った袋を見て言う。
「パンは甘くて、ハムは塩辛いです。サンドウィッチは、色々混ざっていて、美味しいです」
どうやら気に入ってくれたらしい。
俺は、それなら良かったと呟いて微笑みながら檻に触れる。
金属製の、格子状の檻だ。猛獣を入れるような箱。
「……外に出たくないか?」
「出る必要性を感じません」
彼女は、ココアを喉に流しながら、俺を遮るようにして答えた。
「だって、貴方は来て下さるでしょう?」
「そりゃそうだよ。でも、外を見たいとは思わないのか? 知識はあるんだろ。花や、虫を見てみたくないのか?」
「思いませんよ。見たところで、私はなんとも思わないでしょうしね」
「そうか?」
「ええ。私、あんまり感情豊かじゃありませんし」
結構感情豊かな印象だったんだけどな……と俺は俯いてむしゃむしゃとパンを食む彼女を見つめる。
「お前、結構感情豊かだろ?」
「私がですか?」
彼女は顔を上げて、まじまじと俺を見た。
「あー……」
「どうして顔を背けるんですか」
「いや、その……可愛いから……」
「はい?」
「……ブライドって呼んでいい?」
「え?」
「分かったありがとうそう呼ぶなブライド」
「え? 何を言ってるんですか? ブライドって、花嫁? 貴方は馬鹿ですか? 嫌です、やめて下さい!」
「好きに呼べって言ってただろ。名前としてはそんなに珍しくない」
「殺しますよ!」
「ああうん、好き」
「ふざけないで下さい!」
「ほら、ココア飲んで落ち着きな?」
「ちょっと!」
「明日も明後日もご飯持ってきてあげるから、な? 名前に拘りはないんだろ?」
そう言うと、彼女は渋々ながら頷いた。
可愛い。すげえ可愛い。
やっぱご飯には逆らえないとこ可愛い。
「……俺はちょっと仕事に行かなきゃいけないから、来れそうだったらまた夕方に来るよ」
「その名前、どうしても変更する訳にはいきませんか?」
「可愛いからいいだろ別に」
「私は可愛いと言われたことがありません。その概念は知っていますが、当てはまりません」
「見解の相違だな」
「おかしいのはあなたですからね」
念を押すようにしてそう言った彼女を、俺は愛おしく思った。
沈んでいた気分も、少しマシになった気がする。
「じゃあ、またな」
「…ええ」
彼女は小さく頷いた。
どこか思い出したように装った無関心を感じて、それがおかしい。
収容室の扉を開き、無意味な鍵をかけた。
そういえば彼女は、何故檻に入れられているのだろうか?
出入りの時に脱走しないように?
以前猫かなんかであったらしいけど、そんな器用なことができるのだろうか……
俺は考えながら歩く。
やがて体で覚えた道順をなぞり仕事部屋に辿り着いて、俺はようやく考えを巡らせるのをやめた。
そして部屋の使用表に自分の識別ナンバーと生体パーツを登録し、部屋に入った。
「ああそうだクロ、俺は一つ伝えておかなきゃいけないんだけど」
「なんですか?」
「ブライドには、絶対に、俺は普通の、ごく普通の正常な一般人だと言い張るからな」
「無理だと思いますけどねぇ……」
「無理じゃねーよ、俺は正常だ。そうだろ?」
「さあ、どうですかねぇ。取り敢えず、そう繕おうとして友達をなくした前例があるということは知っていますが」
「……さて、仕事にかかるか」
昨日リストアップした足りない備品の購入予算を計上し、経理部へ提出。
破損した設備の修理は復旧処理部に依頼書を提出
……予算の方は向こうで経理部とやり合ってもらおう。
「先輩にとって、正常ってなんなんですか?」
「普通であることだよ」
「普通とは?」
「異常じゃないことだ」
「抽象的なお答えですねぇ」
以前はこの依頼書やらも手作業で書いていたが、活版印刷とかいう技術ができたおかげでものすごく楽になった。共同研究だったと思う。
この小さな機械は、何十人、何百人もの研究者の知恵と努力の結晶だ。
俺もこんな風に、人の役に立つようなことが出来れば良かったのに。
「俺は特別な人間じゃないから、せめて普通でありたいと願ってるんだよ」
「普通とは平均ですか? それとも平凡ですか? または理想ですか?」
責めるように尋ねられて、俺は何も言えず、ただ目の前のインクの匂いに集中しようとした。
「特別とは罪ですか? それとも罰ですか? 普通は褒美なんですか? それとも権利ですか? ねえ先輩。あなたにとって、正常とはなんですか? 当然のことを当たり前のように行うことが贖罪ですか? それなら恩返しなんてできるんですか?」
耳を塞ごうが、頭の中に響く罵声に気が滅入る。
それとも、気が滅入っているからこんなことを考えるんだろうか。
……考える?
クロの言うことは、俺が全て考えていることなのか?
「どうしたんですか先輩。先輩ったら、いつもに増してご気分が優れなさそうですが」
俺自身が俺に向かって言っているのだろうか。
それとも、そう思い込んでいるだけで、クロは俺となんの関係もないただの通りすがりの死神なのだろうか。
「クロ、お前は俺の幻か?」
「いいえ先輩。私は先輩の妄想ですとも」
そうやって堂々巡りの矛盾をかき回していると、次第に気が狂いそうになる。
でもそういうものを全部箱にしまって、外側だけでも薄い包装紙で包んでしまって、そうすればまるで、何の変哲もない。笑えるくらいに当たり前の人間。
「気が狂いそうだ」
「今日は正直なんですね、先輩」
いつものように間違ってますが、と彼女は言った。俺は呻く。
俺は引きちぎるようにしてタイプライターから紙を回収した。
部屋から出て、使用表に退出の旨を記し、俺は足早にその部屋を立ち去った。
クスクスと笑う声が聞こえた。
彼女の声だったかどうかは分からない。
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