【R18】犬猿の仲なもので

冬見 六花

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なんとも言えない空気感でまた寝室まで行き、ベッドの上で向かい合っていた。

涙は止まっていたが少し赤くなっている目元をヤマトが優しく指の甲で撫でている。その触れ方がまるで宝物に触れるかのようで、それだけでヤマトが私のことを好きでいてくれているというのが伝わってくる。

視線だけを交わして自然と唇が重なった。―――初めてのキスの相手がヤマトであることに体中が歓喜し、また眦が湿った。


「―――ンンッ…っ………ふ、はっ…………ん、」

緩く結ばれていた唇を割って入ってきた熱い舌が無遠慮に口内を味わっていく。思わずヤマトの体に回した腕に力を込めるとその倍ほどの力強さで抱きしめられて体が密着する。
ピチャピチャとどちらの口からなのかする水音が淫靡で、下腹にジワリと熱が籠もった。

「ッハァ……やま、と……っ」
「ラキの顔、蕩けてる。キス、好きか?」
「っ、…………ぅん…」

恥ずかしながらもそう伝えると、「俺も」と言ったヤマトの顔こそ蕩けそうに喜んでいた。
そしてガバッと自分のスウェットを男々しげに脱いで、鍛え抜かれた無駄な脂肪がない上半身を晒した。

「ラキのも脱がすぞ」
「え、あ、待っ……か、体、見ても嫌に、ならない…?」
「ならない」

即答されたことに驚くと、軽いキスを一度だけされた。

「なんでんなこと聞くんだよ。傷でもあんのか?なんも気にしねぇよ」
「ち、違くて……その、最近太ったからちょっとお腹出てるし…、なのに、胸……ないし……」

スウェットの裾に手を掛けるヤマトの手を必死に止めてそう伝えたが、ニヤリと笑って唇を吸うようにまたもや一瞬キスされた。

「バァカ。そんなん滾る以外のなにもんでもねぇわ。腹出てて胸ねぇラキが俺は見てぇんだよ」
「あんまり嬉しくない……。そういうフェチだったの…?」
「ちげぇわ。好きな女の裸だったどんなんでも興奮すんだよ。察しろよ。ほら、手ぇ邪魔」
「あ、ちょっ!」

制止する私の弱い力など敵うわけがなく、男物だからダボダボだったスウェットを上下共にあっさりと脱がされると、ブラを着けていなかった為にすぐにショーツ一枚の姿となってしまった。

「って、お前ノーブラかよ。なんで下着着けてねぇの?今まで俺とノーブラで話してたわけ?……エッロ」
「だ、だって、私寝るときブラ着けないんだもん!スウェット厚手だからわかんないと思って……こ、こんな展開になるとは、思ってなかったし……」
「へぇ。寝るときは着けねぇってのは普通のことなのか?」
「ちゃんと着ける人もいるし夜用の下着もあるけど、私は胸小さいし、なんかゴワつくから苦手……ってあんま見ないでよぉ」
「だから見るに決まってんだろ。でも、いいな。ノーブラで寝てくれんの。なんかすげぇ燃える」
「な、何を言って、――――――ヒャン!!んんっ!……っふ、~~~~っ」

ささやかな胸をふわりと包まれ、指間に乳頭を挟まれたことに驚き声が漏れた。と同時にまたヤマトの舌が差し込まれ口内を舐め尽くされながらもフニフニとあまりない柔肉を揉まれたり親指で乳首をクニクニと弄られ押し潰される。


「っぁ、んん……っやぁ、ん……ヤマッ…トォ……っん、ぅぅんっ」
「ラキ…、ラキ…、俺んだ……俺のラキ……」


キスをしながらゆっくりとヤマトが覆いかぶさってきて、私は自然とベッドに押し倒されていた。


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