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しおりを挟む「ンン……っ……ふぁ、ぁ……っんぅ」
口内を舐められしゃぶられ貪られ、舌をも吸われるキスに耽溺する。
口端からは涎がこぼれ、小さく枕に染みを作ってしまったが、そんなことは今どうでもいい。
ヤマトとのキスが、本当に本当に気持ちいい。
だが、ショーツ1枚姿の私の脚でヤマトの体を挟んでいるためにだらしなく脚を開いている恰好が恥ずかしい。
でもやっぱりキスが気持ちいい。
恥ずかしい。恥ずかしい。気持ちいい。気持ちいい。恥ずかしい。気持ちいい。
2つの思いが濁流のように自分の中で渦巻いている。
「恥ずかしい」にも「気持ちいい」にも全部ヤマトが好き、という気持ちがあって互いを貪るようなキスでその思いが伝わってほしい。
唇がふやけるほどのキスと、乳頭がジンジンとする刺激に浮かされながら少し体が離れた。
ハァ、ハァ、と息を求める私とは裏腹にヤマトは呼吸に余裕があるのが少し腹立つ。
「うわぁ。顔エッロ……。かっわいい、ラキ。あんなにグチャグチャだった顔がすっげぇトロトロになってる。俺のラキはマジで可愛い」
「見ないでよぉ……か、かわいくないぃ」
「何言ってんだ。可愛すぎて今すぐ出そうなぐらい可愛い。ラキが俺のもんだなんて、ほんと夢みてぇ…」
「ヤマト…なんか、キャラ、違う……そんな……か、可愛いなんて、言う人じゃなかったのに……」
ヤマトは基本的に口が悪い。
そして私と顔を合わせる度に小馬鹿にしたような笑みで私のことをバカバカ言っていた。私はそのことに怒りながらも、たまにしか口を交わせられなかったヤマトとの時間を喜んでいたのだ。
「好きな奴が俺のこと好きって言ってくれてんだぞ。キャラもなんもねぇに決まってんだろ。……あぁ、でもガキんときは悪かったな。単純に思春期こじらせて素直に言えなかったけどずっとラキのこと可愛いって思ってたし。っつーかラキしか女に見えなかった」
「っ……」
ヤマトが私の頬を手で包んでコツンと額を合わせた。
「お前すげぇモテてたし、他の奴がお前のことやらしい目で見てんのに腹立ってたし、お前に俺の気持ち知られるのが恥ずかしくてラキのこと可愛いって思う度にそれを悟られないようにバカって言っちまってた。それが癖になっちまったんだ。ほんとごめんな?もう言わない。これからは可愛いって言う。好きだって言う。ラキ、好きだ。世界で1番可愛い。愛してる」
「―――なっ!そ、そんなっ!~~~~~~っ!!」
「うわ、照れてるラキまじで可愛い。なんでそんな全部可愛いんだよ。そんな顔、他の奴の前ですんなよ?」
「そんな顔ってどんなっ…………って、ちょおぉぉ!!ど、どこに顔!」
言葉を交わしている間に腕や腹に唇を落としていることにもピクピクと反応していると、最後の砦のショーツもスルリと脱がされ、咄嗟に閉じようとした脚を無理矢理開かれてしまった。
そして脚の間を覗くような体勢へとなったことに戸惑いと焦りと強烈な羞恥がこみ上げた。
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