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 リュカは素早くシャツを脱ぎ、私の服に手をかけ不慣れに、でも丁寧に脱がせていき私は生まれたままの姿、リュカが下着だけの姿となった。先程の作・業・のときには見られなかった胸はいとも容易くまろび出て、リュカは一度起き上がって私の胸を視線で堪能していく。

 そのあまりの強い視線に、羞恥はもちろん戸惑いが生まれた。



「私の胸、へ、変かな……?」

「ご、ごめん。見過ぎてて……。すげぇ綺麗で、その、やっぱ大きいなと……」

「は、はい。大きめ、です……」

「あ゛~~くそ、めちゃくちゃ興奮してんのにっ……」



 その言葉の通りに、リュカのソコは特に変化が見られない。

 それにまったく落ち込まないと言うと嘘になる。だけど今はただただリュカが欲しい。



「リュカ、あの……キ、キス、したい……」



 私としては裸を見せるよりも前にしてみたかったのだが、お互いいっぱいいっぱいだからこの際順番なんでどうでもいい。とはいえこのままキスをしないまま終わってしまうのは嫌だ。



 だがリュカはキョトンとした顔で私を見下ろしていた。



「……キスって何?」

「え、知らないの?」

「うん。ごめん、どういうものか教えてくれる?」



 キスを説明するというのはなかなかに恥ずかしいが、リュカが真剣に長い耳を傾けてくれている。こういう真面目なところ、好き。



「私も経験はないんだけどね、その……お互いの唇と唇を合わせるの」

「あぁ、そういえば人間はそういうことするって聞いたことあったな」

「獣人はしないの?」

「ん~、なんというかちょっと特殊なプレイって印象があるかも」

「え、そうなんだ……。じゃあリュカはしたくない?……キス」

「ううん、ラーラがしたいことなら、むしろしてみたい。……じゃあ、するよ?」

「う、うんっ」



 私に覆いかぶさっていたリュカの胸板が、私の胸を僅かに押し潰しながら体が重なり、ふわりと唇も重なった。

 唇はすぐに離れ、互いに無言で目線を絡ませると、どちらからともなく唇を合わせた。





 ――――どうしよう、すごく、気持ちいい……。





 裸になって唇を合わせることが、得も言われぬ心地よさで思わず法悦としてしまう。



 もっともっとくっつきたい。

 そんな剥き出しの欲望が生まれ、リュカの逞しい背中に手を回すと、リュカも私の体を持ち上げるような強さで腰を抱いてきた。



「……まじかっ……これっ......」



 必死に自分を抑え込んでいるかのような声がリュカから漏れ出た。

 どうしたの、と聞こうとした私を抑えつけるように唇が重なり、今後はリュカの柔らかい唇で私の唇を食んできた。



「ンゥッ……っ」



 先程の重なるだけだったものも気持ち良かったのに、相手を求めるようなキスはより気持ちいい。無意識に素肌がリュカの肌を求め、もぞもぞと動くたびにシーツを滑る衣擦れの音がしてそれがどこか艶めかしい。



「ラーラ……、キスって、舌舐めてもいいの?」

「へっ?」

「あぁ、だめだ、我慢できねぇ……。嫌だったら俺のことぶん殴って」

「ンンゥッ!?」



 頬を赤らめながら切羽詰まったようなリュカの顔にときめくことに忙しくしているうちに、熱く湿ったリュカの舌が口内に入ってきた。

 まるで貪るような舌の動きに、背筋がゾクゾクとすることを止められない。

 何かにしがみつきたい衝動に駆られ、リュカの背中にしがみついていた腕に力がこもった。



「ッ、ンぁ……は、っむ……ンん」



 意図せず吐息が混ざった声が漏れる。

 細身だけど鍛えられた筋肉に覆われた硬い体が覆いかぶさる重みと、素肌から放たれる熱を直に感じることが気持ちいい。

 リュカの匂いが本人からとベッドから香り、私を心地よくさせると同時に欲情を柔らかく撫でてくる。そして時折目を開けると、リュカの満月色の瞳が間近に見えて、愛おしさで涙が出てきてしまう。







 そのとき、すでに潤みを帯びた秘裂をなぞるように、何か硬いものが押し付けられた。





「ヒァッ……んんぅ~~!」



 思わず高い声が漏れた私の舌を、リュカがこれ幸いとでもいうように吸い上げた。

 そして互いの舌を繋ぐ細い粘糸がプツリと切れたところで、リュカが額の汗を拭うように灰色の髪をかき上げた。

 頭上で揺れるかわいいうさ耳に反した、そのあまりの凄艶さにゴクリと生唾を飲み込んだ。



「い……色気爆発うさぎさん……」

「ッハハ、なにそれ。……あのさ、さっきあんなかっこ悪くて情けない話した後でこんなこと言うのめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど……」



 可愛く笑った後、リュカが何か言いたそうに、でも言い辛そうに目線をずらした。



「ラーラとキスしたら………………すげぇ勃った」

「すげぇ勃っ……!」



 反射的にソコに目を向けると、リュカの下着を窮屈そうに盛り上げている太長いものが目に入り、何故だか下腹部にキュウと力を入れてしまった。



「おっ……きぃ……」

「最後までしないってさっき言ったから約束は守るよ。ただ、俺がラーラにめちゃくちゃ興奮してるってこと知ってほしくて......。でも、ごめん、こんなもの見せて」

「えっ、な、なんで!? リュカができるようになったのなら最後までしたい! それに私、今は名器だから!」

「ラーラがさっき飲んだのは名器になる薬じゃないよ」

「えぇ!? で、でもあれ飲んだらなんかすごい熱くなって……お腹の辺りがキュッてなって……」

「あれ、人間用の媚薬らしい」

「び、媚薬……」

「正確に言うと媚薬効果のある避妊薬。俺もそういうものがあるって知らなかったんだけど、獣人相手だと子供ができやすいから、すぐ妊娠して体の負担にならないためのものだってエルン先生の手紙に書いてあった。……ごめん、避妊薬って知ってたのにさっきまで使い物にならなくて」

「ううん、今はその、すごくおっきいし……」



 チラリと覗いてみると、下着を破らんばかりにパンパンに膨らんでいるのが見え、思わず子宮が悦んでしまった。



 リュカ、あんなところもかっこいい……。



「あ、でも、そうしたら私、名器じゃないんだ……」

「どうだろ。興奮すればそれだけ気持ちよくなるし、それが結果として名器になるってことなんじゃないかな」

「じゃ、じゃあ今すごく興奮してるから、きっと名器だよ!…………だ、だから」





 子宮が切なくて切なくて、胸を搔き毟りたくなる。

 この衝動を媚薬のせいにしてしまうのは容易いけれど、私はあえてそれを否定したい。



 だって私は今、熱に囚われることなく、ただ純粋にリュカが欲しい。





「ココに……、リュカの、挿れて……?」





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